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22. 湯けむりオブザデッド ①
しおりを挟む大都市メヒカーリで仕事探しをしようと目論んでいた御子と山神の二人。
しかし、御子の友人に似た人物によって二人は死んでしまう。
二人はコンティニュー扱いされ、メヒカーリとどれくらいの距離があるのかすら不明な宿にひとまず宿泊していたが…
『温泉かーいいねー 湯にゆっくり浸かることが出来るくらい私たち暇なんだねー』
湯気が立ち上る巨大な浴槽の中で山神は御子の声を聞いていた。
しかし、 御子の姿は見えない。
温泉が湧き出ている土地に巨大浴槽が作られたことにより周りにたくさんの温泉専用アトラクションが追加された
ここ、”モリモリの湯ゆったりパーク。”
混浴ということもあり、山神からすれば女性を舐めるように凝視できるチャンスなのだが…案の定、湯気が寛大に山神のチャンスというチャンスを妨害する
御子がお湯を肩にかけてため息をつく。
自分が殺された姿をみた山神の顔はどんなだったのだろうか
あんまりにもあっさりと死んだことについてのショックは大きい。
なにしろ、友人と思しき人物に斬られて死んだいう事実を拭いさることはできない。
気丈に振舞っているつもりの御子だったが、山神にはそんな御子の動揺がしっかりと浸透していた。
山神はいつも気丈な御子に不安を覚えていた。
いつかその溜め込んだ不安が爆発して崩壊するのではないか、
溜め込みすぎてストレスでハゲやしないだろうか、、
年相応、それ以上と言っても過言ではない御子の身体の発育に影響を及ぼさないだろうか… はたまた急に、精神不安定のあまり襲ってきて既成事実を作ろうとしたりしていないだろうか…まあそんな展開もまた有りだと思うし、
闇落ちしたヒロインの妖艶さも捨てがたい…あぁ、なんていう妄想なんだ。男の妄想ってすげえや、、思春期万歳!
最後のは置いておいたとして、こうして不安定さを漏らしてしまった御子に少し安堵した。
御子自身気づいてはいないものの、 喋り方や笑い方も少々ぎこちない。
そしてなにより、山神を気遣うように”さえ”なっていた
山神はその現実に違和感を感じずにはいられなかった。
だめだ! おれは、、決心てドMではない!けれど御子には冷たくあ 遇らわれた方が気持ちいい! 変態?違うな、これは一種のストレス発散。
健康に必要なカテゴライズ。
決して捨てることのできない人生の中で最も重要な作業!
1日一回、いや二回、
足りないッ! 十四回くらいはぶん殴られて罵倒されたい!
山神は 今の御子を励ますため、そして自分を奮いたたすため、 死んだというネガティヴに押しつぶされすぎない強靭な自分に進化するため、
今の世界で生き抜くため、決心した。
湯気の中で御子がどこにいるか目では判別できない。
だからこそ、山神は能力を使い御子を捜索して瞬時に熱い抱擁をしに行くことにした。もちろん、温泉だから全裸で。
犯罪行為かどうかは知らない
否、変態行為ではあるし、人として外道と言われても仕方がないというか当然である。
山神がいた現実世界だったら即逮捕な案件ではあるものの
このゲームの世界ではよくあることかもしれないしまあ、とりあえず、御子を励ますためだから、 そう、だからおれは羞恥心を捨てるんだと心に刻み能力を発動。
水面に無駄な水紋を作らぬようにと一気に跳躍し、御子がいるとされるポイントへ急接近した。
着水の瞬間、高速回転をしながら水を巻き上げ、確実に御子を抱擁するための体制を整える。
その後雨のように降り注ぐ
お湯をかぶりながら 浴槽の中を走り手を広げる山神。
ぎゅ。
柔らかく温かな感触を味わう山神。
山神の急接近のさいに巻き起こった突風によって湯気は消え、山神の視界も復活。
山神は抱擁した御子の体を一度はなし、御子の美貌を見るため目をかっ開いた。
一切の無駄を省いた完全な変態行為。
しかし、山神は知らなかった。
そこにいたのは御子ではな
く、 この悪夢のような世界を作った元凶モッグモグモグだということを…
一方その頃、御子は
体こそ女ではあるが
顔はトナカイの謎の怪物と交戦していた…!!
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