異世界でもぐもぐしよ?

飲杉田楽

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24.湯けむりオブザデッド③

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水面に広がる鮮血。
湯気は消えることを知らない。
この世界では食物連鎖などという言葉存在しないのかもしれない
現に今、たった今、人間が食材に完膚無きまでにフルボッコにされたのだから…


御子の体は青アザに支配されていた
重い拳を幾度となくモロに受け続けた彼女の身体の皮膚は卑劣を繰り返し 青アザを包むかのようにして紅く染めあがっていた。
表面的なダメージだけならばまだ良いのかもしれないが、
御子は確実にダメージを受けていた。

トナカイの頭に女体というふざけた組み合わせの怪物の攻撃よって御子は温泉に静かに浮いていた。

そしてそんな再起不能という言葉が似合う彼女の身体にもう一撃放とうとする、トナカイヘッドウーマン野郎は凄まじい声で鳴きながら大きな身体で彼女に的を絞ろうと、構えた。

一方その頃…山神は…


全ての元凶でもある
ブクブクと太りに太った男、
邪悪の権化、
腐りきった精神の塊とも言える
モッグモグモグと対面していた。

『ありゃぁ、、  やあやぁ冒険者諸君!  ぼくがこの世界のボス
モッグモグモグさ!  ここに来たということはイベントを受けるんだね!おーけーおーけ!』
口を開けて黙ることしかできない山神に軽い口調だ話し始めるモグモグ。   

その男はもちろん裸でなんの装備もしてないわけだが、明らかに他とは違うオーラを纏っていた。

油断すれば殺される。
そんなことさえ思わせてしまうほどの殺気を湯気の中に忍ばせていた。

わけだったが…


次の瞬間温泉に浸かっていた大猿達が喚いた。

凄まじい勢いで放たれた何かによって肉が虚空にねじ込まれ、
1キロほど吹っ飛ぶモグモグと。
バケツでもひっくり返したかのようなお湯の雨降り注ぐ中、
殺気立つ山神の拳と目。

『てめえだけは許さん。
てめえだけはここで殺してやる!
お前のせいで沢山失った!
もうこれ以上はいやだ!俺は帰る!こんな腐りきった世界から出てってやる!今日でラスボス戦ジャァァァゴラァぁぁ!!』

山神はたった今、モグモグをぶん殴った。

しかもその一撃は新たなスキル効果を帯びて強靭な一撃となり、モグモグのブクブクと増殖した腹を捻りに捻じ曲げ貫いた。


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