サバ缶から始まる異世界転生戦記

飲杉田楽

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#1 舞台設定の説明で8割を占める王道展開

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9つの国を統治する王の中の王
ジーナインは三億年前の眠りから目覚めた古代人の研究に力を注いでいた。
しかしそれは失敗した。
学者たちは誤って復活させてしまったのだ
その古代人を…それも 古代人たちの中でも残虐な一族 サッヴァーノ・ ニィーツケェイ率いるその一族達を…

結果、9つの国のうち8つの国はサッヴァーノ一族に制圧され 500万人あまりもの犠牲者を出した。

サッヴァーノたちは人を糸も容易く殺めて楽しむ事を趣向とする
サイコキラー集団だった。
たった100人の兵士と、一族の中でも幹部に当たる9名そして、その一族の主、ニィーツケェイ。 たった110名に8つの国は制圧されたのだ、
勿論のこと、8つの国の王は皆死亡。
そのかわり次期王候補の勇者達を、各国の王は自らの身を犠牲にして国外に逃がした。
自らの直属の部下も共に逃がしたのだ。
結果的に王は自国の戦士達を集め自らも戦場へ出向いたのだ。
サッヴァーノの血を継ぐ者達は人間離れした能力を持っていた。 ただしそれだけであれば国の戦士達も引けを取らない。
サッヴァーノ一族たちは それでも 戦士たちを圧倒する力を持っていた
それは 自らの細胞を分裂し自由に操作する力、そして時空を歪ますことによって時間が止まったかのような動作を可能とする力や
常軌を逸している再生能力を兼ね備えていたのだ。 結果的に8つ大陸および国は
たった3日で滅んだ。

この一連の流れに終止符を打つため ジーナインは自らの名前をチーム名として9つの国のから王の力を継ぐ伝説の勇者たちを掻き集め
サッヴァーノ一族との戦争に撃って出た。


結果的に  ジーナイン王は と9つの勇者たちは捨て身で自分の好物だったサバの缶詰にサッヴァーノの一族を封印することに成功した。
王は二度とこの過ちを繰り返さぬように時空を超えたありとあらゆる世界線に9つの鯖缶を散りばめ最期のサッヴァーノ・ニィーツケェイを自分もろとも鯖の味噌煮缶詰に封印し、そそのまま 消えたという。
なぜ鯖缶にこだわったのかは不明だがこうして
9つの大陸と人類は救われたのだった


そしてそれから 四世紀後…世界にまた
大きな変化が現れようとしていた。


日差しが照りに照り出してもう止まらないッといわんばかりの夏模様に染まるこの町で
は今日も鳥の囀りのかわりに少年の鈍い声がこだましていた。

『ぁぁぁぁぁーーーーーミスったぁぁ』
宙で三回転した後、顔から勢いよく地面へ突っ込んだ一人の少年。
そのツッコミ方は事故でありながらも見事な姿勢であった。
土下座。  非の打ち所がないほど神聖な土下座がそこにはあった。


その少年が土下座をした理由は簡単だった
目の前の女子のスカートの中を覗くためではない。
その証拠に少年の顔は土下座の衝撃で地面に食い込んでいた
無論、何も見えていない。
何も見ようとしてすらいない
そもそも今の自分がどんな姿をしているかすらも知らないことだろう。

ジャンピング土下座なるものを繰り出そうとしたその少年は足を見事に滑らせて勢い良く地面へダイヴした。
その時の衝撃たるもの、地響きが町中に広がり家々の窓ガラスが粉々になったであろうほどの轟音と衝撃波。

しかし その音と衝撃には似合わないほど申し訳程度につけましたと言わんばかりのヒビと瓦礫たちが少年の頭を覆うようにして
出現し、  なんの騒ぎになることもなく平然とそのジャンピング土下座は終わりを告げられた。

と、まあここまでは あらすじ。
少年がこのような状態に陥った原因でもあろうその理由は  かなり単純なものだった、

"先生をお母さんと呼んでしまった"

たったそれだけのこと。
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