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第一章 日常ラブコメ編
第48話 今まで通り、仲良くしてやってね?
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今までは母ちゃんに見送られていた朝も、最近ではラミア達、美少女に見送られている。一人、一人、親愛の情を込めて。それに「行って来ます」と応える声は、俺もやっぱり男だな。物凄く嬉しかった。口や態度には、決して見せなくても。
内心では、「いやっふぉい!」と飛び上がっている。文字通りのテンションMAXだ。学校まで自転車を飛ばす動きも……それが影響してか(憂鬱な時はあるが)、大抵は気持ち良かった。頬に当たる風が気持ちいい。風は俺の髪を靡かせ、学校の校門まで俺を連れて行った。
校門の前では……例の如く、風紀委員達が生徒の服装を検査していた。それを指揮する風紀委員長様も。彼らは服装の乱れた生徒を止めては、時に優しく、また時に厳しく、その乱れを注意していた。
俺は神崎の前に行き、その彼女に「お、おはよう」と挨拶した。
神崎は俺の挨拶に驚いたが、すぐに「おはよう」と返してくれた。
「珍しいわね。貴方から挨拶してくるなんて」
「ま、まあ。あんな事もあったし。無視するのもどうかと思ってさ」
神崎の顔が赤くなった、気がした。
「そう」
彼女は、俺の服装を検査した。
「服装は、大丈夫ね。顔の方は、締まりが無いけど。フフフ、校則には違反してない」
「そ、そうか」
「通って」と、彼女は笑った。「検査は、終わりよ」
「お、おう、ありがとう」
俺は神崎の前を通り、学校の駐輪場に行って、そこに自分の自転車を停めた。自転車を停めた後は、いつもの教室に行き、教室の奴らに「おはよう」と挨拶して、自分の机に行き、机の中に必要な道具類を入れて、黒内達の所にラミアを持って行った。
「今日は、ラミアの番だから」
俺は、黒内の机にラミアを置いた。
黒内は「それ」に喜んだが、岸谷の顔にふと目をやると、真剣な顔で俺の目に視線を戻し、自分の席からゆっくりと立ち上がった。
「時任君」
「ああん?」
「今日の放課後だけど」の部分で、何故か声を潜める彼女。「ちょっと付き合って貰っても良いかな?」
彼女はまた、岸谷の顔に視線を戻した。
俺はその流れに驚く一方、今のそれには何か意図があると思って、彼女の言葉に「分かった」とうなずいた。
「それじゃ、放課後に。ラミアは、藤岡に預かって貰うからさ」
「ありがとう」と、黒内は笑った。「それじゃ、放課後に」
「ああ」
俺は岸谷の顔をチラッと見、それから自分の席に戻って、学校が放課後になるのを待った。「学校が放課後になった」って言う表現は少しおかしいかも知れないが、とにかく約束の時間になったので、文芸部の部室にラミアを置き(ラミアには一応、事情を話した)、黒内達から伝えられた約束の場所、学校の校舎裏に行った。
学校の校舎裏では、黒内達が俺の事を待っていた。とても真剣な顔で。その中央には何故か、岸谷が俺の顔を見つめるように立っていた。
俺は、彼女達の前に歩み寄った。
「待たせてごめん。それで、話って何?」
黒内達は岸谷の肩に触れて、その言葉に「この子がちょっと。時任君に話したい事があるんだって」と答えた。
岸谷は(モジモジしながら)、俺の目をじっと見つめた。
俺はその奥にある、彼女の感情を読み取った。だからこそ、彼女に「あ、あの、まさか。これって」と訊いた時は、相手はもちろん、俺の方も「え、えええっ」と戸惑ってしまった。
俺は間抜けな顔で、彼女の答えを待った。
「時任君」から始まる答えに。「私は!」
の続きはもちろん、想像できた。
「あなたの事が好きです!」
思考が止まった瞬間だった。あの神崎に続いて、まさか! 岸谷も同じ気持ちを抱いていたなんて。頭の中が混乱する。それに対する反応も、「ふぇ? なっ」と間抜けなモノになってしまった。
俺は自分の気持ちを落ち着かせ、その告白に何とか応えようとした。
「ごめ」
ん、の部分は、言わせて貰えなかった。俺がそれをいう間に何故か、女子達が岸谷の事を抱きしめてしまったからだ。
「よく言ったよ、岸谷」
「頑張った!」
女子達は俺の返事も聞かず、楽しげな顔で岸谷の勇気を称えつづけた。
俺は、その光景に呆然とした。
「あ、あの? これって?」
「ああ」と、俺の事をようやく思い出したようだ。「ごめんね」
黒内は俺の顔に向き直り、岸谷に代わって今回の事を話した。
「この子、ずっと前から時任君の事が好きだったみたいなんだけど。なかなか勇気を出せなくてさ。あたしらに相談してってわけ」
岸谷は、恥ずかしげに「う、うう」と俯いた。
俺はその態度にドキッとしたが、すぐに冷静さを取り戻した。相手が告白したならば、その思いに応えなければならない。
俺は暗い顔で、告白の返事を言おうとしたが……黒内に「ああ。告白の返事は、大丈夫だよ」と止められてしまった。
「返事の方は、別として。気持ちだけは、伝えたかったみたいだからさ」
「そ、そう」と、うなずく事しかできなかった。「じゃあ」
「うん。話は、これでお仕舞い。まあ、しばらくは『アレだ』と思うけど。今まで通り、仲良くしてやってね?」
黒内達は「ニコッ」と笑って、俺の前から歩き出した。
俺は、その背中を呆然と眺めつづけた。
内心では、「いやっふぉい!」と飛び上がっている。文字通りのテンションMAXだ。学校まで自転車を飛ばす動きも……それが影響してか(憂鬱な時はあるが)、大抵は気持ち良かった。頬に当たる風が気持ちいい。風は俺の髪を靡かせ、学校の校門まで俺を連れて行った。
校門の前では……例の如く、風紀委員達が生徒の服装を検査していた。それを指揮する風紀委員長様も。彼らは服装の乱れた生徒を止めては、時に優しく、また時に厳しく、その乱れを注意していた。
俺は神崎の前に行き、その彼女に「お、おはよう」と挨拶した。
神崎は俺の挨拶に驚いたが、すぐに「おはよう」と返してくれた。
「珍しいわね。貴方から挨拶してくるなんて」
「ま、まあ。あんな事もあったし。無視するのもどうかと思ってさ」
神崎の顔が赤くなった、気がした。
「そう」
彼女は、俺の服装を検査した。
「服装は、大丈夫ね。顔の方は、締まりが無いけど。フフフ、校則には違反してない」
「そ、そうか」
「通って」と、彼女は笑った。「検査は、終わりよ」
「お、おう、ありがとう」
俺は神崎の前を通り、学校の駐輪場に行って、そこに自分の自転車を停めた。自転車を停めた後は、いつもの教室に行き、教室の奴らに「おはよう」と挨拶して、自分の机に行き、机の中に必要な道具類を入れて、黒内達の所にラミアを持って行った。
「今日は、ラミアの番だから」
俺は、黒内の机にラミアを置いた。
黒内は「それ」に喜んだが、岸谷の顔にふと目をやると、真剣な顔で俺の目に視線を戻し、自分の席からゆっくりと立ち上がった。
「時任君」
「ああん?」
「今日の放課後だけど」の部分で、何故か声を潜める彼女。「ちょっと付き合って貰っても良いかな?」
彼女はまた、岸谷の顔に視線を戻した。
俺はその流れに驚く一方、今のそれには何か意図があると思って、彼女の言葉に「分かった」とうなずいた。
「それじゃ、放課後に。ラミアは、藤岡に預かって貰うからさ」
「ありがとう」と、黒内は笑った。「それじゃ、放課後に」
「ああ」
俺は岸谷の顔をチラッと見、それから自分の席に戻って、学校が放課後になるのを待った。「学校が放課後になった」って言う表現は少しおかしいかも知れないが、とにかく約束の時間になったので、文芸部の部室にラミアを置き(ラミアには一応、事情を話した)、黒内達から伝えられた約束の場所、学校の校舎裏に行った。
学校の校舎裏では、黒内達が俺の事を待っていた。とても真剣な顔で。その中央には何故か、岸谷が俺の顔を見つめるように立っていた。
俺は、彼女達の前に歩み寄った。
「待たせてごめん。それで、話って何?」
黒内達は岸谷の肩に触れて、その言葉に「この子がちょっと。時任君に話したい事があるんだって」と答えた。
岸谷は(モジモジしながら)、俺の目をじっと見つめた。
俺はその奥にある、彼女の感情を読み取った。だからこそ、彼女に「あ、あの、まさか。これって」と訊いた時は、相手はもちろん、俺の方も「え、えええっ」と戸惑ってしまった。
俺は間抜けな顔で、彼女の答えを待った。
「時任君」から始まる答えに。「私は!」
の続きはもちろん、想像できた。
「あなたの事が好きです!」
思考が止まった瞬間だった。あの神崎に続いて、まさか! 岸谷も同じ気持ちを抱いていたなんて。頭の中が混乱する。それに対する反応も、「ふぇ? なっ」と間抜けなモノになってしまった。
俺は自分の気持ちを落ち着かせ、その告白に何とか応えようとした。
「ごめ」
ん、の部分は、言わせて貰えなかった。俺がそれをいう間に何故か、女子達が岸谷の事を抱きしめてしまったからだ。
「よく言ったよ、岸谷」
「頑張った!」
女子達は俺の返事も聞かず、楽しげな顔で岸谷の勇気を称えつづけた。
俺は、その光景に呆然とした。
「あ、あの? これって?」
「ああ」と、俺の事をようやく思い出したようだ。「ごめんね」
黒内は俺の顔に向き直り、岸谷に代わって今回の事を話した。
「この子、ずっと前から時任君の事が好きだったみたいなんだけど。なかなか勇気を出せなくてさ。あたしらに相談してってわけ」
岸谷は、恥ずかしげに「う、うう」と俯いた。
俺はその態度にドキッとしたが、すぐに冷静さを取り戻した。相手が告白したならば、その思いに応えなければならない。
俺は暗い顔で、告白の返事を言おうとしたが……黒内に「ああ。告白の返事は、大丈夫だよ」と止められてしまった。
「返事の方は、別として。気持ちだけは、伝えたかったみたいだからさ」
「そ、そう」と、うなずく事しかできなかった。「じゃあ」
「うん。話は、これでお仕舞い。まあ、しばらくは『アレだ』と思うけど。今まで通り、仲良くしてやってね?」
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