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16話
しおりを挟む八年分の執念と執着が籠ったうっとりとした囁きに、エレノアは恐怖よりも、喜びを感じてしまった。
八年前、唯一自分が欲しかったのは、あの少年だけだった。
だけど、自分がどんなに望んでも、彼もまた自分から離れていくという事実が悲しくて辛くて、きっと幼い自分は忘れることを選んだのだ。
己の、心を守るために。
何と答えようかと逡巡していると、何を勘違いしたのかリアンはまた辛そうな顔をして、膝に乗せていたエレノアを繋がったまま抱き上げると、ソファに横たえさせる。
そのまま、ゆさゆさと腰を揺すりながら、陰核を指先で弾いたり捏ねたりする。
「ん……っん……っ」
痛み以外のものをエレノアが拾うのを確認すると、腰を持って、ずるりと陰茎をぎりぎりまで引き抜き、腰を奥まで突き入れた。
ぱちゅん、と音が響き。内壁を擦られる感覚に、エレノアが喉をのけ反らせる。リアンが腰を突き入れ、中を抉るたびに、嬌声があがる。
「ぁ……ん……っん……っ」
「気持ちいいですか?姫様が好きな僕のここは、あなた以外に触れたくないと、ずっと待ち望んでいたんです」
それって、リアンもまた、自分が初めてだということだろうか。
愛が……重い
重たすぎるけれど、たぶんきっと、彼をそうさせたのは、自分なのだ。自分に愛を乞い、腰を振るリアンが愛しくて可愛くてたまらなくて、無意識に下腹部がきゅんきゅんと締まる。
とん、とん、とん、とノックするように奥を突かれると、快感が湧き上がって下腹部に溜まっていく。
「……は…っリア……ン……」
熱い吐息を吐き出しながら、名を呼ぶと、中に入った陰茎がさらに膨らむのがわかる。
「本当は魔道具にだって、貴方のここを触らせたくなかったけど。練習していたおかげでうまく快感を拾えているようでよかった」
言いながら、腰を打ち付ける速度があがる。
ずちゅん、ずちゅん、とつながったところから泡が出るくらい、激しく前後に擦られて、ひっきりなしに嬌声があがる。
「ぁ……ああ……っ」
魔道具にされるよりも、ずっとずっと気持ちいいのは、相手がリアンだからだろうか。腰を打ち付けられるたびに、強い快感が身体を駆けのぼり、エレノアの脳を痺れさせる。振動に、白い双丘が揺れる。リアンは上体を折り曲げると、上下に揺れる胸に誘われてその先端をぱくりと食んだ。
ちゅうちゅうと吸い上げて、舌先で硬くなった乳首を転がしながら、腰を回して一点を攻める。
その動きに膣口のあたりの柔らかい媚肉が刺激されて、エレノアはまた腰を震わせる。
リアンは自分の雄を奥へ奥へ誘おうとする隘路に逆らわず、腰を突き入れて最奥の子宮口を亀頭で潰す。
「……っ」
そのまま、胸の先端から顔をあげて、だらしなく開きっぱなしになっているエレノアの唇を塞ぐと、味わうように丹念に口内を嬲る。
唇を離すと、リアンは情欲で潤んだ紺碧の瞳にエレノアを映して、囁いた。
「国を出たら、山奥に新居を構えましょう」
快感で頭がすでにぼうっとしているエレノアの顔に、キスの雨を降らせながら、リアンは語る。
「子供は何人でもいいですけど、姫様似の女の子は欲しいな」
そうして、身体を起こすと、また律動を始める。
カリの部分で膣の浅いところを抉るように往復して、さらに指先が膨らんで充血した赤い果実を親指と人差し指で摘まむと扱いてくる。
強い刺激に、エレノアはまた嬌声しか出せなくなる。
「ぁん……っあ……っや……!」
「気持ちいいですか?姫様」
それは、幼少期、自分が彼に幾度となく聞いた言葉だ。エレノアはがくがくと頭を振って懇願する。
「き……もちいいから……止まっ……ぁ…っ」
強すぎる快感に、身体が逃げを打つけれど、それも許してもらえない。
「ふふ、これからはずっと一緒ですよ」
快感の限界がすぐそこに来ているのか、エレノアの腰がぐぐっと持ち上がり、内腿に力が入るのがわかる。
絶頂を促すために、リアンは律動させる腰の速さを上げた。
エレノアが誰に犯されているのかを刻み付けるように。
ばちゅ、ばちゅ、ばちゅ、とわざと音を大きく立てながら。
「ぁ……っあぁああああっ」
びくん、と大きく身体が震え、エレノアが絶頂を迎える。胎が収縮し、リアンの雄を求めて蠢くと、まるでそれを待っていたかのように、肉棒が内壁をさらに抉った。
「ぁ……んっ」
敏感になった状態のそこを追い詰める激しさで攻められ、エレノアの視界が真っ白になる。
激しく収縮する膣内の最奥に、切っ先を劣情と共に何度もぶつけて。
「ぁあぁあああっ」
一回目の絶頂の余韻が収まらないまま、エレノアは再度達した。全身がぶるぶると震えたその身体の胎の中に、熱い欲望の滾りが勢いよく放たれた。
「……っ」
一滴も取りこぼさないように、奥へと注ぎ込む意志を持って、ぐぐ、とリアンがエレノアのあわいと自分の腰を密着させる。
お腹………熱い……
連続の絶頂に、意識が混濁しそうになりながらも、エレノアはこれだけは、伝えないと、とリアンを見上げた。
彼はまだ、捨てられた子犬みたいな顔をしている。
私が、貴方を捨てて他国へ嫁ぐと思っているのだ。
だから、言ってあげないと。
―――私も貴方が好きだ、離れたくない……と。
そう思うのに、震える唇は疲れ果ててなかなか動かない。なんとか言葉を紡ごうと唇を開くと、リアンが再び腰を引いた。
まさか、と思った時にはまた身体を揺さぶられて。破瓜の血と精液でさらに滑りがよくなった膣内が心地よいのか、リアンの陰茎が再び硬さを持ち始める。
これは絶対、私に喋らせないようにしているな……とわかったけれど。私にまた拒絶されるのが怖いのだろうと思うと、やっぱり下腹がきゅんきゅんする。
なんだろう、もうこの愛が重すぎる彼を、私はだからこそ喜んでしまっているのかもしれない。
両親や兄たちに愛されていたとは思うけれど。
私は宝物のように扱ってほしいのではなかった。だからずっと気を引くために我儘を繰り返した。
だけど、誰も私を激しく求め、傍に居てくれる者はいなかった。
リアン……貴方だけが……
腫物のような私のまわりに張り巡らされた壁を、越えて、求めてくれた。
全てが終わったら、きちんと伝えよう。
それまでは、彼の気が済むまで、彼に求められたい―――――
「ぁ……ぁあ……っ」
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