天地のレストガーデン

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チャプター2

土壇場の賭け part2

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<ジュリアン・ルブランの記憶>

彼女は子供の頃から作家を目指していた。

初めて読んだ小説は、あの世界的有名な女性作家、"JKローリング"の代表作"ハリーポッター"。
図書館でこの作品に出会えた時、魔法物語に心を奪われ、魔法をかけられた様に文学の世界の虜となった。
学校の授業中に空想して、家に帰宅してそれを実体化する。
彼女は努力した、寝る間を惜しむほど。

16歳の頃、彼女に最初のデビュー作が決まった。
"消えない炎"というタイトルのファンタジーミステリー小説。
書籍化はされたものの、文学界に一世風靡が起きる事はなく、風に吹かれる如く忘れ去られていった。

それから彼女の名もない作家として、生きていくが、25歳の頃に転機が・・・訪れるはずだった。
25歳の頃に、長時間をかけて練り込んだ物語を彼女は執筆、フランスの文学界に革命を起こせるぐらいの出来だったが、ここで彼女に不運が起きる。

子供の頃から同じ作家を目指していた"親友"に、作品を盗作されてしまう。
そしていつの間にか書籍化され、いつの間にか社会現象を起こし、いつの間にか自分の作品は、親友が生みの親となっていた。
そもそも自分が親友と思っていただけで、向こうはそうは思っていなかったのかもしれない。

それは結果で分かる。

ジュリアンは、最初は裁判を起こすつもりでいたが、その気力はすぐに失せた。
なぜなら裁判を起こす前に、誰も信用しなかったからだ。

親友の裏切り・自作の権利の剥奪・人間不信、彼女は"生きる"事に苦痛を感じ始める。
安楽死を望んだ、しかしこのまま死ねば、自分の作品を我が物にした、偽りの友の思う壺だと感じた。
レストガーデンにいる間は、生きる希望・苦しみからの解放、その二つを同時に心の中に刻み、レストガーデンで40日間生活する事を決心した。
もう一度最高の物語を生む、そして生みの親としての名声を得て、自分の作品を奪った友を世間に訴える。

それだけが、彼女がレストガーデンにいる理由だった。





エリーゼは、ジュリアンが作家を目指しているのは知っていたが、生活困窮者になった事で執筆の継続が困難になり、最後の賭けとしてレストガーデンに来た事情は、まさか友の裏切りが合った事は聞かされていなかった。

だから頑なに、自作した小説を見せるのを嫌がった。

唯一の肉親の外にいる弟に、自信作を出版エージェントに持ち込みする用に頼んでいる。4月14日の夜の23時までに、出版社から書籍化が決まったら、15日に“存命書”にハンコを押す。

もし全て落選したら、“終命書”に押す。

ジュリアンの計画は、まるで生と死を賭けた、デスゲームに挑戦している感覚になる。

レストガーデンで書いている物語は、生き永らえた後に出版する為の予備と言える作品を、ノートパソコンに眠らせてある。

もし壊れたりでもして保存データが消去したら、作家にとっては手足を失ったも同然。

ジュリアン
「だから、これは私にとっての“希望”、生きる糧なの」

自分の相棒と呼べるべきノートパソコンを、強く抱きしめる。



ジュリアンはここで、ある“頼み“をエリーゼにお願いする。


ジュリアン
「もし“ダメ”だったら・・・エリーゼに私の物語を受けとって欲しいの」

エリーゼ
「・・・ジュリさん」


ジュリアンは、死んだ後でも名を残したいと思い、完全には信用していないが、レストガーデンで一番信用できるエリーゼに作品を託し、外にいる弟に渡してほしいと頼む。

不安を抱えているジュリアンに、エリーゼらしい元気を送る。

エリーゼ
「大丈夫だよ、ジュリさん! ジュリさんの小説すごく面白いもん、きっと成功する、ねっ!」

エリーゼは“彼”に答えを振る。



ジュリアン
「二人とも読んだ事ないでしょ? 生きてる間は読ませるつもりはないけど」


「読みましたよ」

ジュリアン
「えっ?」

彼は、漫画よりも小説派で、世間が少しでも話題を呼んだ小説は読む。

ジュリアンが言った事が本当なら、“あの社会現象を起こした小説”の作者は、名前が出ている作者ではなく、名前の出ていないジュリアンが作者と認識できる。



「あの小説、凄く面白かったですよ」



二人の優しさに、涙目になるジュリアン。



ジュリアン
「・・・ありがとう、二人とも」

エリーゼ
「・・・ゴメン、私、本当は漫画しか読んだ事ないんだよね」



それからの”彼”は、エリーゼだけではなく、ジュリアンとも親しくなった。

しかし、エリーゼとはレストガーデンの娯楽場所で、偶然会えばを会話したり、散歩したりなどして施設を堪能するが、ジュリアンとは談話室でしか会わず、いつも小説を作成していた。

ジュリアンとの会話の内容は、好きな小説・裏切った親友の愚痴など、そればかり。

でもそんな時の彼女を見ていて、一番生き生きとしているのを”彼”は感じた。







                    
4月14日午後22時50分

無名作家、ジュリアン・ルブランの運命の日が訪れる時が来た。
弟からの結果を待つため、彼女は自分の睡眠部屋で、スマホを片手に持ち待機する。

結果を待つのは彼女だけじゃない、親しい関係の“彼“とエリーゼも、彼女の部屋で共に椅子に座って待機する。
成功した暁に、売店で買った高級ワインで乾杯、つまみを用意してあり、小さなパーティーを開始する準備は整っていた、あと必要なのは気分次第。

残り10分、三人の空間の沈黙が走る。

ジュリアンはともかく、残りの二人は作家でもなければ、自分の問題でもない。

なのに自分の事の様に緊張する、そして心臓の鼓動音がハッキリと聞こえる。

残り数分、出来るのであれば、これ以上は時計の針が進まずに時間が停止して欲しいと願うが、そんな事は願うだけ無駄、ジュリアンは作家として白黒付けなければならない。

例えそれが、最悪な結末でも。

そう考えている内に、ジュリアンのスマホが鳴る。

23時ジャスト、約束通り弟から連絡が来た。
驚いた事に、神経を尖らせていた三人は、気づかずいつの間にか23時を回っていた。

ジュリアンは、こわばった表情で弟からの電話に出る。

ジュリアン
「うん・・・うん・・・あー、そうなんだ・・・うんうん、それで?」


会話の内容から、吉か凶か気になる二人だが、今はじっと待つしかない。

ジュリアンが弟との、やりとりが終わっても、「もしかして、落ちたのか?」「どうだった」なんてセリフは吐けない。

エリーゼと彼は何も聞かずに、ただじっと待つ、ジュリアンが答えてくれるまで。

それが事前に話した、二人の約束だった。


ジュリアン
「・・・へー・・・・・どうもありがとね、それじゃあ」

ジュリアンは弟との会話が終わり、スマホの電源を切る。

通話時間は2分も経っていない、もしどこかの出版社が契約を結ぶ事を望んだ場合、通話中にでも感激するはず、それはつまり受験でいう“合格”。

でも通話中のやり取りに、それを感じられない、通話が終わった後も連絡を待つ前と空気が変わらない、というよりも更に重く感じる。

もしかして、不合格?

と本音はそう聞きたい二人だが、まだ決まったわけではない、とにかく主役のジュリアンが行動するまで待つ二人。

ジュリアンは顔が常に下を向いてる状態で、右手に持っているスマホはこぼれ落ちそうだった。

“落胆”なオーラを感じさせて、5分以上経った。

このまま何もせず、会話もせず、ただ待つ事にストレスを感じてきた“彼“。

パーティーの準備が終わってから、結果の報告を待つ為に長時間沈黙を守ってきた彼だが、やはりそろそろ止まった時間の針を動かそうとした瞬間、


「・・・あの・・・ジュリさん・・・大丈夫」

ジュリアン
「プハァーーーーーーーーー!」


ジュリアンは突如、勢いよく立ち上がり、まるで水中の中で長時間潜っていて、ようやく地上に上がる事が出来たかのように息を吹き返す。

エリーゼ
「・・・ジュリさん?」

ジュリアン
「良かった! これで良かった! もう何かに縛られずに済むんだ、これでようやく・・・これで・・・くぅ!・・・これでもう、“夢”を見なくてすむ」



エリーゼと彼は、ようやく出たジュリアンの言葉から、“結果”を読み取った。

やや男勝りなジュリアンは、今まで見せなかった涙と乙女の様な表情を見せる。

今までの疲労が無駄になり、裏切った親友に復讐する機会は不可能になった事を理解した、ジュリアン。

無我夢中に大泣きしたかったが、ジュリアンはこのままでは折角用意した、パーティーが無駄になる思い、切り替えた。



ジュリアン
「ちょっと二人とも、何しんみりしてんのよ! 今日は最後の晩餐なんだから、派手にやるわよ派手に!」

エリーゼ
「・・・おう!」


「・・・先輩! ワインで乾杯しましょう!」



彼は、ジュリアンとエリーゼのワイングラスにブドウ品種の赤ワインを注いで、自分の分も入れて、三人で乾杯した。



ジュリアン

エリーゼ  「かんぱ~~~~い‼」

  彼



成功の為に準備していたパーティーは、いつの間にか結果などは忘れ去り、ただ楽しく騒ぐ打ち上げパーティーとなった。

しかし、三人は表情に出さなかったが、やはりどこかで心に小さな隙間の穴が開いていた。



                     
深夜1時

屋上に足を運ぶ“彼”、多少足はフラついていたが、例え酔っていたとしても星空を見るのが彼の日課だった。

誰も誘わずに彼は一人で星空を見たい、この時間帯はもう皆が眠りについている。

そう思ったが、屋上に着いた時に既に先客が居るのを確認した。


暗くてよく見えなかったので、彼は足を前に進むが、目が慣れてきた時に人影の正体が“ジュリアン”だと気づいた。

ジュリアンはこちらに気づいてない、彼は状況を察して、声を掛けずに物陰に隠れた。

声を掛けない理由は、彼も屋上では一人で居たい、孤独の空間を楽しみたい、ここで声を掛ければお節介だと思った。

普段自分が座っているベンチにジュリアンが座っている、でも彼女は星を眺めていない、ただ涙を流して泣いている。



彼は思った。

ジュリアンの描いた物語は確かに面白い、社会現象を起こしたのは何ら不思議じゃない。

でも、アーティストは通常の人間よりも病みを抱えやすい。

長く生きれば自分を見失う人間は多いが、ジュリアンの場合は“自分”だけじゃなく、創造力も見失った。

もう・・・傑作は生みだせない、それは彼女自身も覚悟していたはず。

4月15日午前10時



 ようやく目を覚ます“彼”。

彼は夜更かししすぎたせいで、朝食を食べ損ねた。

空腹を紛らわす為に、二度寝した。





                     
午前6時

いつも通り、早朝5時に目を覚まして、6時になれば誰もいない食堂で朝食を取るエリーゼ。

いつも朝食を食べ終えた後に、本の部屋で日本漫画を読むが、この日は本の部屋ではなく、ジュリアンの部屋に向かった。


                       午前9時

いつも通り、7時50分に起きて、顔を洗った後に食堂で朝食を取る。

この後は、いつもならスポーツジムで体を動かすが、この日はそうとはいかない。

9時にエリーゼが自分の部屋にやってきて、レストガーデンで友人となったエリーゼとの最後の会話をする。





                      
午後15時

広場公園の噴水近くで座り込み、ただ放心状態を保つ“彼”。

そして、たまたま公園を散歩していたエリーゼと出くわす。

エリーゼは、ジュリアンのノートパソコンを持っていた。



エリーゼ 
「笑えないアホ面ね」


「エリー・・・珍しいね、キミが公園にいるなんて」

エリーゼ
「それはこっちのセリフよ・・・なんでジュリさんのお別れに来なかったの?」


「・・・“別れ”は好きじゃないんです」

エリーゼ
「・・・」


エリーゼは、滅多に訪れない公園にいる理由とジュリアンの最後の姿を聞かせた。

公園でジュリアンの弟と、もうすぐ落ち合う約束をしている。

広場公園は、唯一外との人間と面会が許されている場所で、ジュリアンの遺作を弟に渡す場所はここしかなかった。



ジュリアンの最後。

自分のノートパソコンをエリーゼに託した後、友人のエリーゼに最後の言葉を告げる。

「これでようやく、“苦しみ”から解放される、もう誰も憎まず、誰にも不信感を抱かなくて済む、だからこれで良かったのよ」

そして時間になり、笑顔で天地の部屋に向かった。

ジュリアンは子供の頃は、小説作成はパソコンのタイピングではなく“万年筆”だった。
自分にとって、この万年筆は大切な宝物。
長年愛用してきた万年筆を手に握りしめ、サラバに搭乗する。











                          
                       ジュリアン・ルブラン
                        
                    終命証明書に承諾印を確認

        4月15日 天地のレストガーデンより永眠。











4月5日に出会い、それから14日まで知人でもあった。

短い間だったが、ジュリアンとは趣味や世間話もした、レストガーデンでは打ち明けた一人だった。

でももう、彼女は苦しみから解放された。



ジュリアンの最後を聞かされた“彼”は、背徳感を感じた。

その時、自分の中である事に気づいた。



今思えば、レストガーデンに来て“笑み”を浮かべ、“楽しさ”を感じたのはエリーゼとジュリアンに会ってから、それまで外の世界と同じ様に平凡に過ごしていた。

死刑囚みたく、ただ檻の中で死神を待つ、そんなつもりの存在でいるつもりが、いつの間にか様々な感情が芽生えていた。

今の彼の中で一番興味を持っているのは、“エリーゼ“。

短い付き合いでも、レストガーデンの門を潜る彼らの、それぞれの動機が何となく分かってきた。



元ミュージシャンのヴィンスは、"孤独"

元大物ギャングのキングは、"後悔"

一流作家を目指していたジュリアンは、"喪失と希望"

元プロレスラーのタイタンは、"無価値"





エリーゼ・・・彼女だけが分からない、なぜ彼女はここにいるのか?



彼は生まれて初めて、人に興味を持った。





                         午後22時55分

残り5分で、希望者は全員4F~5Fまでの階に上がってないといけない。

しかし、彼だけは談話室に向かった。

なぜ彼は談話室に向かったのか、それはある“人物”から、ある“人物”について詳しく聞きたい事があったから。

もう誰もいない談話室の扉を開ける、そしてカウンターの方に向かう。

彼が今一番会って話をしたい人物は、レストガーデンで談話室のオーナー“オカザキ”。

オカザキと二人だけで会話をしたいと思ったが、カウンターには施設責任者“マドレーヌ”が座っていた。

マドレーヌはワインが入ったグラスを片手に持ち、もう片方の手にはタバコを指で挟んでいる。



珍しい組み合わせで、独特な光景でもあった。

あの見るからにも真面目そうなマドレーヌが、喫煙者だった事に驚く彼だが、今は時間が無いため、驚いている暇もなければ、マドレーヌの対応も考えないといけない。

マドレーヌは、まさかこの時間帯に希望者が談話室に入室してくるとは思わなく、すぐに手元にある灰皿でタバコの火を消した。

規則は破ってはいないが、レストガーデンのスタッフが希望者に、喫煙している姿と及び場所も良くなかった。



マドレーヌ
「もう消灯の時間ですよ、何しにここへ来たんです?」


「オカザキさんからミルクを頂こうと思って」

マドレーヌ
「それは明日でお願いします」


「でもまだ5分ありますよね、規則内では?」

オカザキ
「そうだね、まだ5分ある、マドレーヌさん、ミルクの一杯ぐらいは飲む余裕はありますよ」

マドレーヌ
「・・・飲んだらすぐに自分の部屋に戻ってくださいね」


「ありがとうございます」


オカザキはすぐにグラスにミルクを注ぎ、彼に提供する。

カウンターでミルクを飲む彼、そして彼にオカザキに聞きたい事を話す。

その内容は、“エリーゼが安楽死を希望した理由”。

オカザキ
「・・・どうしたんだい、いきなりそんな事を知りたがるなんて」


「僕も初めてなんです、他人に興味を持ったのは、ここに来て初めてです。
・・・あれだけ明るい人がどうして安楽死を希望するのか、まだ若く、綺麗で、性格

もお人好しで・・・なのに外の世界で何があったのか知りたくなったんです。

ここの同居者達と仲が良いオカザキさんなら、何か知っているんじゃないかと思いまして」

オカザキ
「私はただレストガーデン専門のバーテンダーだから、お客様が飲みたい飲み物を提供するだけの職人だよ、他人の過去を聞くのは職務外さ、もし知りたいのなら、やっぱりマドレーヌさんに聞いてみたら、施設の責任者なんだし」



オカザキはその様に提案したが、厳格なマドレーヌが教えてくれる可能性は極めて低い。

彼は隣にいるマドレーヌの方向に首を向ける。

オカザキは気さくな性格で、誰とでもすぐに打ち明ける事が出来るが、マドレーヌは非

常にミステリアスで、喜怒哀楽の感情が薄い女性。

タバコやお酒をするのと、オカザキと親しい関係である事も今日初めて知った。

彼は恐る恐る、マドレーヌに聞く。




「・・・教えてくれますか?」



マドレーヌ
「規則書には、他人の個人情報を明かしてはいけないという規定はありません、でも同時に教えなければいけない規定もありません。
よって、エリーゼさんの過去の記録と希望動機を話すつもりはありません」


彼にとっては期待通りの答えだった。



「・・・ですよね」


彼はエリーゼの事を聞きたがったが、折角人に興味を持つ感情が芽生えたので、ついでにここで働いている、主要の二人の事を聞いた。

最初にオカザキに、どうしてここで働いている理由を尋ねた。




<オカザキの記憶>

オカザキは過去に、一度“死んでいる”。

エリーゼや“彼”と同じぐらいの年頃の時に、橋の上から身を投げた。
しかし、奇跡的に一命を取り留めてしまい、結局今になっても生き永らえている。
運よく生き延びても、痛みの記憶は消失する事はない。

その過去の教訓から、自死を希望している人達の“痛み”を少しでも和らげる為に、レストガーデンで働く決意をした。

人の為に尽くすのも理由だが、レストガーデンで働く理由はもう一つあった。
それは共感を得たいという理由。
自分のお客様は死と瀬戸際にいる人達、共感者がいるだけで自分の心は癒える。

オカザキ自身も、レストガーデンに救われている人間でもあった。





「・・・マドレーヌさんは?」

マドレーヌ
「給料手当てがいいからです、それ以外の理由はありません」



マドレーヌが働く理由は一番人間らしく、冷え切った答えでもある。

彼女の真面目さは、同僚のスタッフ一同からも恐れられている。



マドレーヌ
「もう23時過ぎていますよ、速やかに部屋に戻ってください」













                    
                          午後23時50分


屋上で星空を眺める、彼。


一体彼はいつも、星空を眺めて何を感じているのか。

彼が”レストガーデン”時間は、あと25日。

彼は最後に、”生を望むのか、”死”を望むのか。





"最後のリング"に続く
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