捨てないで(仮)

星屑

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出会いは

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もともと俺は町で何でも屋をやっていた。町でやっていると町の有力者に俺の魔力の量と質をかわれて俺は暗殺者もやっていた。カインに会ったのまも仕事終わりで俺は血の匂いをさせながら帰宅していたときだった。

「お前に仕事を頼みたい。期間は2年間。仕事内容は俺の仕事の手伝いだ。料金は終了時にまとめて払おう。」

最初は何を言っているのか分からなかった。暗殺者の俺に仕事の手伝いを頼むなんてどうかしてると思った。でもそいつに付いてってそいつの家に着いたらなんでこいつが俺に仕事の手伝いを頼んだのがすぐにわかった。そいつの家は森の中のひっそりとした目立たない古い屋敷だったからだ。

ここら辺には盗賊がでる。盗賊が出るのは珍しいことではないがその中の一つある盗賊団のことはよく町での話に出てきていた。その盗賊は悪徳商人や悪徳貴族の馬車や屋敷しか襲わず『義賊』だと言われていたからだ。
俺はこの男がその盗賊団のリーダーだと考えた。ここら辺に隠れて住まなくてはいけない者など今話題の盗賊団しか考えられなかったからだ。

「ここが俺の、いや俺たちの家だ。お前にも今日からここに住んでもらう。」

「住む?まだ仕事をするとは言ってない。」

「おいおい何いってるんだ?ここまで付いてきたなら仕事やってくれるんじゃないのか?」

この男は俺に仕事をしないという選択肢はくれないらしい。でもまーいっか。暗殺業も疲れたし休暇をもらうみたいな気持ちでやればいいし、引き受けよう。

「わかった。その仕事引き受ける。俺の名前はリオンだ。あんたは?」

「カインだ。仕事内容はここの結界と戦闘での俺たちのサポートだ。あと、約束が一つある。」

「なんだ?」

「俺の仲間を傷つけないこと。仲間のためにお前を雇うことにしたがお前のことを完全に信用したわけではないからお前には俺の恋人になってもらう。あーほんとの恋人じゃなくて偽の恋人だ。」

「わかった。でも恋人になる必要はあるのか?」

「恋人ってしたほうが仲間に紹介しやすいしお前を監視しやすい。」

たしかにそうしてしまえば楽だな。偽の恋人は何回かやったことがあるしいいか。なにより面白そうだ。

「わかった。俺は今からあんたの恋人だ。」

これが俺とカインの出会いだった。
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