烈火の大東亜

シャルリアちゃんねる

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40話:ミッドウェー作戦とAL作戦:実行編最終編及びAL作戦編

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    [ミッドウェー島の再攻撃]

    現地日時6月5日早朝、昨日行われた航空艦隊同士の海戦
    (ミッドウェー海戦)に完勝した日本連合艦隊は、攻撃機隊を
    回収し武器弾薬等の補給を済ませ、更に艦隊再編成を済ませた
    後、一晩の休養をとって再度ミッドウェー島を攻撃するため、
    同島付近に艦隊を展開させていた。

    現地時間6時頃、南雲忠一中将は零戦12機、艦爆36機、
    艦攻36機をミッドウェー島に向け発進させる。 
           
    現地時間7時半頃、日本軍攻撃隊がミッドウェー基地上空に
    到達する。

    前日ホーネット直属であったミッドウェー基地の戦闘機4機が
    日本軍攻撃隊の艦爆隊を狙って攻撃してきた。

    日本軍攻撃隊は艦爆隊、艦攻隊が零戦に随行するかたちで進行
    していたのでミッドウェー戦闘機は、零戦の標的となる。

    なんとか日本軍艦爆隊にせまろうとするミッドウェー戦闘機
    だったが零戦の前に4機全機撃墜される。

    零戦の損害は無く、艦爆2機が撃墜される。
          
    再度日本軍攻撃隊によるミッドウェー島の空襲が始まる。

    重油タンクや水上機格納庫、戦闘指揮所、発電所、対空砲台を
    破壊し基地施設に打撃を与える。

    現地時間8時半前、基地戦力を破壊し終わった日本軍攻撃隊が
    第一航空艦隊に帰投して行った。

    現地時間10時頃、第一航空艦隊に日本軍攻撃隊が戻り帰還する。

    現地時間11時頃、近藤信竹中将率いる第二艦隊がミッドウェー島
    上陸にむけ出撃した。

    この日午後より第二艦隊はミッドウェー島に上陸、
    各地を占領していったのである。

    現地時間夕方以降から日本海軍連合艦隊主力部隊、第一航空艦隊
    の全ての艦隊がミッドウェー島に入港する。

    ここにミッドウェー島の奪取は完了した。

    そして南雲、草鹿をはじめ晃司は、山本の所へ呼び出された。

山本五十六「晃司、お前の作戦は見事に成功した。
      これで史実を背景とした戦略は終わったが、俺はお前の
      智謀を高く評価しているつもりだ。
      今後とも俺の腹心の一人として期待しているぞ」

岡本晃司「恐れいります、山本長官。史実が無いのでは今後は、今まで程
     自信はもてませんが、全力を尽くすつもりです」

黒島亀人「お前さんとの意見のぶつけ合いも楽しみにしてるぞ」

晃司「ありがとうございます、黒島首席参謀」

南雲忠一「山本長官、この海戦において岡本大尉の武勲はあまりに
     大きいです。
     私は海大を卒業せずにも、彼の左官昇進を提案します。
     なんなら私も彼の武勲の事実を、証明の書類に添え
     ましょうか」

山本「うむ。海大を出ずに左官の階級に就くのは異例だが、彼の場合は
   永野総長もご存じのはずだ、受け入れてくれるかもしれん。
   私も賛成だ」

宇垣纒「これで今の所米太平洋艦隊に健在の空母はありません、
    今後どうするか決定権はこちらにあります」

晃司「それですが、皆さん源田中佐には後で草鹿参謀長かどなたか、話して
   もらえれば結構ですが、これでフーヴァーが動くように思います。
   そうなれば和平の好機です。
   これを逃さず日米の和平の道を探りましょう」

山本「そうだな、永野総長には俺からこの件は、報告するようしておく。
   とりあえずこのミッドウェー島を最前線の一つとして、しばらく
   ここを陸軍と最小限の艦隊に任せて我々のある程度は引き上げると
   しよう」

晃司「あとはAL作戦のほうですね」

山本「そちらも吉報を待つとしよう。それでは皆解散だ持ち場へついてくれ」

    各諸将はその場を解散し持ち場へと戻っていったのだった。
    
    
    [AL作戦]
          
    日本日時6月5日晩頃、太平洋を北上していた角田覚治少将
    の第四航空戦隊のもとに先にミッドウェーに送った
    零戦11機が戻ってくる。

    零戦隊長はこれまでの戦果と第一航空艦隊(南雲部隊)の
    戦果を角田に報告し燃料の補給を行う。
           
    先に帰投した艦爆、艦攻は全て帰還しており武器弾薬、
    燃料等の補給を受けていた。
          
    第四航空戦隊と第七駆逐隊は、細萱戊子郎中将率いる
    第五艦隊本体と合流すべくそのまま北上する。

    日本日時9日第五艦隊本体と第四航空隊以下は合流した。

園田一花「ご意見お聞きして頂きましてありがとうございました、角田司令」

角田「いやいやこんなことってあるのかと、未だに信じられんが航空機隊の
   彼らが言うこともあるし本当だろう。
   これは園田少尉、君と同じく未来から来た岡本大尉の作戦だと言って
   いたね永野総長も」

一花「はい。私は知識を提供したに過ぎません。
   これからのダッチハーバー攻略の際には是非
   私をお使いください、角田司令」

角田覚治「それなんだが、園田少尉、君はこの作戦は史実では我々が
     勝利すると言っていたね。それだけで十分だ。
     それにミッドウェー作戦のこともあった。
     これ以上君の手を汚させるわけにはいかないよ。
     旗艦に行って、細萱長官に今までのことを報告したまえ」
 
一花「でも、角田司令」

角田「いいからここは私たちに任せて行きなさい。
   武勲も十分立てたはずだし、なにより岡本大尉も
   これを聞いていたら賛成してくれるはずだ」

一花「そこまでおっしゃるんなら分かりました、では旗艦に戻らせて頂きます。
   どうかご健闘をお祈りしております、角田司令」

角田「うむ」 

    一花は旗艦の重巡洋艦那智へ移乗し他の連絡部員とともに細萱に
    これまでの戦果を報告した。

    日本日時11日早朝、角田覚治小将が率いる第五艦隊は
    ダッチハーバーの南西180海里から第一次攻撃隊を発艦させる。

    龍驤、隼鷹の攻撃隊は米海軍基地を空襲して帰還する。

    十分な戦果は得られなかったが、マクシン湾に駆逐艦6隻を発見する。
            
    翌日、第三次攻撃隊を発艦させ艦船、地上施設を空襲するも
    対空砲火、P-40の激しい反撃を受けたが空襲が終了し、
    第五艦隊はアッツ島、キスカ島に艦隊を向ける。 

    日本日時14日、日本軍はアッツ島に北海支隊上陸したが、同島に
    敵の守備隊は存在せず特段反撃を受けることもなく占領に成功する。

    同15日、更に日本軍はキスカ島に第三特別陸戦隊、設営隊が
    上陸し、同島も守備隊は存在せず占領に成功する。   

    アッツ島、キスカ島は園田一花の予告通りアメリカ軍の抵抗はなく
    両島とも占領が終了した。

    ここにAL作戦は日本軍の勝利で終わった。        

細萱戊子郎「園田少尉、ミッドウェーの件も今回の件も岡本大尉をはじめ、
      君たちのおかげだよ。
      詳細は連絡部員から聞いた後、改めて角田少将からも聞いた。
      このことは永野総長に伝えておくよ」

一花「そんなもったいない、いえありがとうございます、細萱長官」

細萱「しかし永野総長から事実を聞かされた時は耳を疑ったよ。
   本当だったんだね。
   角田少将の報告でそれがやっと本当に信じられるようになったよ」 

一花「信じられないのも無理はないですよ。突然こんな話でこんな作戦ですし」

細萱「永野総長の事だし何かあるんだろうと思って信じてみたが、よかったよ。
   さっきも言った様に、君の功績は角田少将より詳細を聞いている。
   私のほうから、永野総長へ報告の書面を書いておく」

一花「ありがとうございます。身に余る光栄です、細萱長官」

細萱「今後ともこのお国のために尽くしてくれたまえ」

一花「及ばずながらこれからも、尽力させていただく所存です」

    こうして作戦を終えた園田一花は、永野修身のところへ帰って
    行ったのであった。   

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