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5 決戦は卒業キャンプで
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しおりを挟む「ちょ、ちょっと、ヨウちゃんっ!? な、なに言っちゃってんのっ!? 」
誠、口、ぱっく~。
リンちゃんと青森さん、顔真っ赤にしてぎゃ~ぎゃ~。
真央ちゃんは「おおおお~」って、山田の肩をバシバシたたいて。
有香ちゃんはメガネのレンズを、キャンプファイヤーの炎に照らして「ふ~ん」。
ヨウちゃんに右手をとられて、あたし、くるくる回ってコマみたい。
「待ってよ。勝手なことして、また先生に怒られちゃう! この踊り、もう、オクラホマ・ミキサーでも、なんでもないし~」
「いいじゃねぇか。踊り方なんかど~でも」
見あげたら、ヨウちゃん、人事みたいにケラケラ笑ってた。
「せんせーい! 葉児が、また暴走~っ!! 」
「てか、おまえらやっぱ、デキてんの~っ!? 」
「ヤダ~っ! 中条君、和泉さんの手をはなして~っ!! 」
「あ~もう。いったいなにがど~なってんだっ!? しょ~がねぇなぁっ!! どーせ、卒業キャンプの、ラストだっ! おまえらの好き勝手に踊れ~っ !!」
わぁ! 先生、投げ出したっ!
ついでに曲までかえちゃって、アップテンポのダンスミュージック!
「え~っ!? 」ってさけびながらも、みんなもてきとうに踊りだす。
なんか、ぐちゃぐちゃ。ロボットダンスしてる男子がいるし。ラッパーみたいなのもいるし。リンちゃんたち、やけっぱちで、アイドルグループの真似してるし。
「……こ、こんなのアリ……?」
「綾、踊りたいように踊れよ」
ドキっとして、顔をあげると、目の前にヨウちゃんの顔があった。
ふんわりあたたかな琥珀色の瞳。キャンプファイヤーの炎に照らされるほっぺた、ピンク色。
「おまえ、型にはめられるのがイヤなんだろ? オレがぜんぶ、合わせてやるから」
きゅっとくちびるをかたく閉じて、あたしうなずいた。
「……う、うんっ!」
ヨウちゃんににぎられてる右手を、すっと横にのばす。
ヨウちゃんの右肩に、あたしの左手をのせて、ふたり、抱きあうみたいに向かい合う。
昔、アニメで見た、王子様とのダンスをマネしたんだけど。
こ、これって……なんかすごく照れくさいかも……。
あたしの背中にまわしたヨウちゃんの右腕も、やたらぎくしゃくしてるし。
足をのばして、する~ってすべるように横に移動。つ~つ~って移動して、右手を上にあげてその手を軸に、体をくるくる。
体がのってきたら、スピードもどんどんあがってきた。
サッとヨウちゃんの手をはなして、ひとりでくるくる回って。また、枝にとまるチョウチョみたいに、パッとヨウちゃんの手をつかんだりして。
あたしがあんまり、あっちこっちに動くから。ヨウちゃんのほうが遅れモード。
「なんかすげぇぞ、あのふたり」
男子たちの声がきこえてきた。
「あの葉児が、和泉に押されてる!」
だってぇ。踊りたいように踊れって、ヨウちゃんがぁ~っ!!
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