箱庭物語

晴羽照尊

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エジプト編

40th Memory Vol.4(エジプト/アスワン/9/2020)

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 盤上遊戯ボードゲーム。『再生への旅セネト・ダハブ』。ルール説明。



○基本情報

・このゲームは6×6の盤面。二人のプレイヤー。プレイヤーごとに7つの駒。それらを用いて行う。
・プレイヤーは盤面を挟んで向い合せに対峙し、ターンごとに駒を動かし、勝利を目指す。
・それぞれのプレイヤーは向かって左半分の盤上を、駒を進め、特定の駒を特定の位置へ到達させる。あるいは、相手プレイヤーの『主人』と『神』以外の盤面上にある駒をすべて除外する。あるいは、相手プレイヤーの『主人』の駒を除外することで勝利できる。



○盤面について

・盤面は6×6マス。その盤面を4分割して表記する。プレイヤーごとに向かって左半分は『自場じば』、右半分は『敵場てきば』。手前半分は『前場ぜんば』、奥半分は『後場こうば』。その組み合わせで場を表記する。たとえば、プレイヤーから見て手前半分かつ左半分は、『前自場』と呼ぶ。他の場の呼び方は同様に、『前敵場』、『後自場』、『後敵場』である。
・4分割されたそれぞれの場において、その、3×3マスの位置をそれぞれ数字で表す。プレイヤーから向かって左奥を1とし順に右へ2、3と続く、右端に到達したら一つ手前の行に移り、再度左から順に4、5……と数えて、1から9の数字を与える。たとえば、4分割された場のそれぞれにおいて、3×3マスの中心は、5の数字を与えられている。



○駒について

・プレイヤーはそれぞれ7つの駒を用い、勝利を目指す。その駒はそれぞれ『主人しゅじん』、『従者じゅうしゃ』、『奴隷どれい』、『うま』、『財宝ざいほう』、『けん』、そして『かみ』である。
・ゲーム開始時の駒の初期配置は固定である。すなわち、各プレイヤーにおいて、『前自場』7に『奴隷』、8に『主人』、9に『従者』。そして、『前敵場』5に『神』である。
・残りの駒は持ち駒としてゲームを開始する。



○駒の移動範囲、攻撃範囲について

・駒の移動範囲、攻撃範囲は、その駒の『前方向』、『十字方向』、『周囲方向』の三種類があり、この順に『等級』が上がる。すなわち、『前方向』は『等級』1、『十字方向』は2、『周囲方向』は3である。この『等級』は後に説明する『融合』で重要となる。『前方向』は前1マス。『十字方向』は十字4マス。『周囲方向』は周囲8マスの範囲である。ちなみに『前方向』とは、プレイヤーから見て、奥の方向である。
・『主人』は『十字方向』の移動範囲、『周囲方向』の攻撃範囲を持つ。『主人』は『一手』で2回行動できる。『行動』とは、移動もしくは攻撃を行うことである。つまり、『主人』は『一手』で前方2マス移動や、前方1マス+右方向1マス移動、というような動きを行えるし、また、前方1マス移動+前方マスの駒へ攻撃、などということもできる。
・『従者』は『周囲方向』の移動範囲、『周囲方向』の攻撃範囲を持つ。『従者』は『一手』で2回行動できる。
・『奴隷』は『前方向』の移動範囲、『前方向』の攻撃範囲を持つ。
・『馬』は『前方向』の移動範囲、『前方向』の攻撃範囲を持つ。『馬』は『一手』で4回行動できる。
・『財宝』と『剣』は移動範囲と攻撃範囲を持たない。
・『神』は『前方向』の移動範囲、『周囲方向』の攻撃範囲を持つ。『神』は攻撃した次のターンは攻撃することができない。
・駒の移動・攻撃は『自場』と『敵場』の境界線をまたいで行うことはできない。



○駒の優位性について

・各駒は、自身と同等か、自分より『優位性』の低い駒しか攻撃することができない。
・各駒の『優位性』は『主人』3、『従者』3、『奴隷』3、『馬』2、『財宝』1、『剣』1、『神』4である。つまり、攻撃によって『神』を除外することはできない。



○駒の除外について

・攻撃された駒はそのゲーム中、除外される。
・除外された駒は、そのゲーム中、二度と使うことができない。



○『神』の除外方法について

・『神』の駒は特別な条件が整ったときに、除外される。条件は二つ。
・相手プレイヤーの『神』の攻撃によって自身の『奴隷』と『財宝』を除外される。この『神』の除外方法を『生贄いけにえ』と呼ぶ。
・相手プレイヤーの『神』の周囲8マス以内に自身の『主人』、『従者』、『奴隷』、『剣』すべてを置く。この『神』の除外方法を『討伐とうばつ』と呼ぶ。



○ターン、手、行動について

・ゲームはターン制で行う。1ターンに打てる手は『神』以外のいずれかの駒において二手、その後、『神』の駒において一手である。一手で行える行動は駒により異なる(駒の移動範囲、行動範囲についての項、参照)。
・一手で動かせる駒の種類は1種類である。
・各ターンにおいて、一手目を終了しなければ、二手目に移行することはできない。
・1ターン目は先手後手とも、一手のみの行動である。また1ターン目は、先手プレイヤーのみ『神』の駒を行動させることができない。
・行動回数を余して手を終了、あるいは、手を余してターンを終了することもできる。



指手さして新手あらてについて

・一手の行動には指手と新手がある。
・指手は、すでに盤面上にある駒を行動させることである。一手で行える指手での行動は駒により異なる(駒の移動範囲、攻撃範囲についての項、参照)。指手によって、すでに盤面上に別の駒が置かれているマスへの移動はできない(融合する場合を除く)。
・新手は持ち駒を盤面上に新たに置くことである。置ける範囲は『前場』に限られる。



融合ゆうごうについて

・2つ以上の駒を同一のマスに移動、もしくは新手を行うことで、その2つ以上の駒は『融合』される。
・『融合』された駒は単一の駒として扱い、それ以降、まとめて移動することとする。『融合』状態の駒が除外される場合も、除外条件を満たしたとき、『融合』された駒は、すべてまとめて除外される。
・『融合』された駒の移動範囲は、『融合』されたすべての駒の中で、最大の移動範囲を持つ駒の移動範囲である。
・ただし、一手での行動回数は、『融合』されたすべての駒の中で、最大の行動回数を持つ駒の行動回数の、マイナス1回である。この行動回数の減少は、『融合』回数が増えるたび行われる。たとえば、『主人』に『馬』を『融合』した場合、行動回数は最大の『馬』の4回からマイナス1回されて、3回となる。こののち、さらにこの駒に『剣』を『融合』した場合、さらに行動回数は減少し、2回となる。
・ただし、『馬』と『融合』した駒は、『前方向』の移動範囲しか持たない。
・『融合』された駒の攻撃範囲は、『融合』されたすべての駒の中で最大の攻撃範囲を持つ駒の攻撃範囲の、『等級』を一つ下げた範囲である(等級については駒の移動範囲、攻撃範囲についての項、参照)。ただし、『融合』により『等級』が1を下回ることはない。
・『財宝』と『融合』した『神』以外の駒が除外された場合、それは例外的に一度だけ、除外されたのち、もとのプレイヤーの持ち駒となる。『財宝』の駒自体はルール通り除外される。この効果により、相手プレイヤーの勝利条件を阻害することはできない(つまり、『主人』に『財宝』を『融合』した駒が除外された場合、そのプレイヤーはゲームに敗北する)。
・『剣』と『融合』した『神』以外の駒は、自分のターンの間、行動を消費することなく、攻撃範囲の駒を攻撃することができる(攻撃するかしないかの選択権は留保される)。
・『融合』した駒の優位性は、『融合』された駒のうち最も高いものに準ずる。
・『融合』は次に示すAグループに属する駒へ、Bグループの駒を上乗せする形でしか行えない。つまり、Aグループ同士の駒では『融合』は行えず、Bグループ同士、あるいはABそれぞれ別グループの駒同士であれば『融合』できる。3つ以上の駒を『融合』する場合は、そのうちに含まれるAグループの駒は1つ以下でなければならない。
 ・Aグループ 『主人』。『従者』。『奴隷』。『神』。
 ・Bグループ 『馬』。『財宝』。『剣』。



○勝利条件について

・前述したが、勝利条件は以下の三つ。
・一つ。相手プレイヤーの『主人』の駒を除外する。この勝利方法を『討取うちとり』という。
・二つ。相手プレイヤーの『主人』と『神』以外の盤面上にある駒をすべて除外する。この勝利方法を『征服せいふく』という。
・三つ。特定の駒を特定のマスへ移動させる。その駒とマス目は、『主人』を『後自場』2のマスへ、である。この『主人』には『融合』が行われていてもよい。この勝利方法を『到達とうたつ』という。



○引き分けについて

・互いのプレイヤーがそれぞれ連続して、行動を行うことなくターンを終了した場合、そのゲームは引き分けとし、新たに最初からゲームを行う。このとき、先手後手は必ず交代してゲームを始めるものとする。



 ――――――――



「――と、ルール説明は以上ぞ。解ったかのう?」

 女流はさらに寝そべる姿勢を崩しまくり、もはや玉座から落ちているかのような体勢で、言った。

「解るかっ!!」

 男は叫んだ。そんなことを口頭で説明されても――いや、仮に文章で説明されたとしても、一度で理解できるはずもない。

「まったく……古代エジプトに生まれておったら、いまので斬首ぞ。現代っ子は馬鹿ばかり、のう」

 くわぁぁ……。と、女流はあくびを漏らした。その言葉に、男は多少ばかりの違和感を覚える。

 古代エジプトなら? 確かに『鍵本』はエジプトで発動した。内容も、エジプトに関するものだ。だが、その、まさしく自分自身がであるかのような物言いは、いったいなんだ?

「まあよい。せっかく複数人で来たのだから、少しの間、そなたらでプレイしてみるがよかろう。理解が足らぬ点があれば、余が教える」

 そう言って、女流は溶けるように玉座から地面に降り、面倒臭そうに立ち上がった。空に向かって指先をなぞる。すると、男たちの前に、6×6マスの盤と、七種二組の駒、そして、先程のルールが改めて文章で記載された紙が、現れた。

 男たちは駒を手にし、地面に腰を降ろす。

 練習の始まりだ。

        *

「ちっがーう!! だから、『神』は攻撃じゃ除外できん! 『神』の除外方法についての欄をちゃんと読め!」

 女流は盤面を覗き込み、大声で叫んだ。

「Aグループ同士での融合はできぬ! 『主人』と『従者』を融合さすな! ホモか? ホモなのか!?」

 古代エジプト人なのか知らないが、どうやら現代語も解るようである。ただそもそも、『主人』と『従者』が両人とも男性だというはないはずだ。

「だからそうじゃない! 行動回数1の『奴隷』は、『財宝』と融合したら動けぬ! 『馬』も融合させるならまだしも!」

 汗を撒き散らしながら女流はレクチャーする。そんなことを言われても、だから、そう簡単に一つのゲームのルールを、完全には把握できない。

「新手は『前場』……つまりプレイヤーから見て手前半分の位置だけ、のう!」

「指手で『自場』と『敵場』の境界を越えるな!」

「味方の駒だろうが乗り越えはできぬ! 融合するか除外しろ!」

「だああぁぁ! もう! 現代人は馬鹿なのか!? 馬鹿と書いて『げんだいじん』と読ませたいのか!?」

 一通り叫び終えて、女流は汗だくで、肩で息をする。

「このゲームを選んだのは初めてぞ。とはいえ、ここまで理解されんとは思わんかった、のう……」

 ちょっと休憩。と言って、女流は玉座へとぼとぼと帰って行った。ぐでん。と、倒れ込むように座り、手すりに足を上げ、むしろ横になった。

 ちょうどいい機会だ、と、男は立ち上がり、女流に近付く。

「おい、あんた」

「なんだ、馬鹿」

 ノータイムで罵倒が返ってきた。

「ゲームとは関係ないが、ちょっと聞きたいことがある」

 女流はわずかに男へ視線を送り、言葉を待っているかのようだった。質問を許可されたとみていいだろう。

「あんたは古代エジプトに生きた、実在の人物なのか?」

 特別な興味があるわけじゃない。だが、もし実在の人物であるなら、少なくとも意識が、死後もここに残っているということ。それは、つまり、死後の世界や、魂の行方という、人類が長久のときをかけて探した、超科学の真実だ。

 仮に男が興味を示すならその部分。つまり、死後、などというものが定義できるなら、『先生』も、なんらかの形では生きている。そういうことも、十二分にあり得るということ。若者が言っていた「あいつは、たぶん、まだ生きている」、という言葉の真意とも重なるのかもしれない。

 男の質問に、女流ははぐらかそうという気持ちはないようだったが、どこか遠くを眺めるようにし、じっくりと間を溜めてから、答える。

「さて、のう。人体での生存など微々たる時間ぞ。余にとってみれば、で生きた時間の方が、はるかに長い。もはや、あの時間が現実だったのか、はたまたただの夢幻か、余にも解らぬ」

「胡蝶の夢みてえなもんか」

「そうだのう。ともすれば、ここで過ごした数十世紀にも及ぶ膨大な時間すら、では刹那のごとき時間かもしれぬ。そうなれば、いま余がここにいる現実も、いずれ時がうやむやに、消し去ってゆくのやもしれぬな」

 その虚無的な言葉に、しかし女流は、わずかな笑みを浮かべて向き合った。まるでそれこそを求めているかのような、達観した眼差しで。

「さて、そろそろ始めよう。時は悠久とここにあるが、そなたらの時間は、そう長くない」

 人体なんぞ、あっという間に朽ち果てるぞ。

 女流は言って、姿勢正しく、玉座に腰かけ直した。空へ指を振り、自らの前に卓を生む。そして自身の向かいへ、自身のものより、少しばかり劣った形質の、椅子を作り出す。

「では礼儀として、余の記憶にある、余の名を、名乗らせてもらおう」

 立ち上がり、女流はこれまでの様子とは一変、高貴なる様相で一礼した。

「余は、クレオパトラ七世フィロパトル。エジプト全土の王」

 誇り高く名乗りを上げ、渦を巻くような漆黒の眼光を、男たちへ向けた。
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