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8 足取りの重い帰宅
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「はああ~」
最近、本当にため息が止まらない。就業時間のためユリアさんとはあの後すぐに解散した。
「42!」
隣にいるアルノーが突然、数字を数えている。
「なにやってんの?」
興味はないが一応聞いてみる。
「先輩が昨日からしてるため息の数っすね。あと何回したら魂が出るか検証してるっす」
「いっそ魂が出た方が楽だな~」
「実験用に拾うんで、出そうになったらこのビンに出しちゃってくださいね」
からかうアルノーの言葉を聞き流し、私はあの家に帰らないといけない億劫さでまたため息が出そうになった。
退勤時間になり、みんなそれぞれ片付けて行く。私も無駄に残るわけにもいかず、おずおずと帰ることにしたが女子寮がふと目に入った。
(そういえば寮にはまだ荷物があるし、少しづつ取りに帰るって名目で寄っていってもいいよね!)
私の足取りは一気に軽くなり、女子寮まで一直線に向かった。
扉を開けると、私のいつもの部屋が待っていた。
「はーーーーー落ち着く~」
まだ離れて一日も経ってないのに、あの広すぎる家よりこの素朴な部屋がとても恋しい。ついそのままベットに寝転がり、思わずウトウトしてしまう。
目を瞑ろうとすると急にミハイルの言葉が過った。
『不在に怪しまれると、向こうは言い逃れできないように勤務状況や時間、最悪はプライベートまできっちり照らし合わせて来るだろう』
その言葉にガバッと起き上がり名残惜しいが部屋を後にする。
(今日は夕食、食堂で食べて帰ろう)
おばちゃんが作る癒しの夕食を食べ終えると、王宮からやっと家に帰ることにした。
真っ直ぐ帰ると、王宮から徒歩でも帰れるほど家は近くにあったみたいだ。
家の前まで来ると、まだ明かりはついていない。ホッとして玄関を開けると、自分の部屋へと向かった。
お風呂を済ませ、ベットに潜り込むと彼が帰ってきた気配がした。
時間を確認するとかなり遅い。
(こんな時間まで仕事なんだ。朝も早くから居なさそうだし、やっぱり王宮エリートの魔法研究室は忙しいみたいね。これだったら、生活リズムも合わないし彼と顔を合わせずに家で快適に過ごせるんじゃない?)
この共同生活に少しの安堵を感じ私は眠りにつくことにした。
(でも、結婚生活としてはこれでいいのかな?アイツのルールにはお互い干渉しないってあったし、まあいっか)
これ以上考えるのをやめ、私は眠った。
朝起きるとやっぱりもう彼は家にはいなかった。
気を使わず共有スペースを通り、食堂で朝食を食べるために、いつもより早く家を出ることにした。
最近、本当にため息が止まらない。就業時間のためユリアさんとはあの後すぐに解散した。
「42!」
隣にいるアルノーが突然、数字を数えている。
「なにやってんの?」
興味はないが一応聞いてみる。
「先輩が昨日からしてるため息の数っすね。あと何回したら魂が出るか検証してるっす」
「いっそ魂が出た方が楽だな~」
「実験用に拾うんで、出そうになったらこのビンに出しちゃってくださいね」
からかうアルノーの言葉を聞き流し、私はあの家に帰らないといけない億劫さでまたため息が出そうになった。
退勤時間になり、みんなそれぞれ片付けて行く。私も無駄に残るわけにもいかず、おずおずと帰ることにしたが女子寮がふと目に入った。
(そういえば寮にはまだ荷物があるし、少しづつ取りに帰るって名目で寄っていってもいいよね!)
私の足取りは一気に軽くなり、女子寮まで一直線に向かった。
扉を開けると、私のいつもの部屋が待っていた。
「はーーーーー落ち着く~」
まだ離れて一日も経ってないのに、あの広すぎる家よりこの素朴な部屋がとても恋しい。ついそのままベットに寝転がり、思わずウトウトしてしまう。
目を瞑ろうとすると急にミハイルの言葉が過った。
『不在に怪しまれると、向こうは言い逃れできないように勤務状況や時間、最悪はプライベートまできっちり照らし合わせて来るだろう』
その言葉にガバッと起き上がり名残惜しいが部屋を後にする。
(今日は夕食、食堂で食べて帰ろう)
おばちゃんが作る癒しの夕食を食べ終えると、王宮からやっと家に帰ることにした。
真っ直ぐ帰ると、王宮から徒歩でも帰れるほど家は近くにあったみたいだ。
家の前まで来ると、まだ明かりはついていない。ホッとして玄関を開けると、自分の部屋へと向かった。
お風呂を済ませ、ベットに潜り込むと彼が帰ってきた気配がした。
時間を確認するとかなり遅い。
(こんな時間まで仕事なんだ。朝も早くから居なさそうだし、やっぱり王宮エリートの魔法研究室は忙しいみたいね。これだったら、生活リズムも合わないし彼と顔を合わせずに家で快適に過ごせるんじゃない?)
この共同生活に少しの安堵を感じ私は眠りにつくことにした。
(でも、結婚生活としてはこれでいいのかな?アイツのルールにはお互い干渉しないってあったし、まあいっか)
これ以上考えるのをやめ、私は眠った。
朝起きるとやっぱりもう彼は家にはいなかった。
気を使わず共有スペースを通り、食堂で朝食を食べるために、いつもより早く家を出ることにした。
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