Cactus

ぱり

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こんにちは

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サボテンは恋をしていた。
誰にかと言うと、雉真 たくに。
雉真匠はサボテンではない。人間だ。
サボテンは人間ではない。サボテンだ。

それだけでもこの恋路はイバラの道、サボテンのトゲの道のように険しい。
まぁ例えサボテン同士、人間同士でも同じような難しい恋はあるかもしれない。

サボテンは本能的にそう感じていた。
雉真匠に恋をしたサボテンが割と前向き楽天的な性格なことは、救いだったかもしれない。

サボテンは今日も窓際で雉真匠の帰りを静かに待つ。
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