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安藤智慧の行動は、結果的に良いほうに転んだ。
結果から言うと雉真匠につきまとっていたあの女が、女の方から離れたのだった。
それと言うのもあのブレスレットのせいである。
あのブレスレットには実は魅惑の力があり、それに惹かれてあの女が雉真匠に近づいたのである。
というわけで、雉真匠は元の雉真匠に戻った。
サボテンの読みも安藤智慧の読みも当たっていたということになる。
安藤智慧が、雉真匠の様子を伺おうとまた家に来ると、雉真匠は喜んで招き入れた。
雉真匠は一目で正常に戻っているのが分かった。安藤智慧はそれだけで嬉しかった。
「なんか…色々ごめん」
雉真匠は頭を掻きながら安藤智慧に詫びた。
「俺、なんかおかしくて」
「それは知ってる」
「え」
「明らかにおかしかったもん匠くん」
「そうなの?」
クスクスと笑い合いながら2人の時間が戻ってくるのを感じた。
安藤智慧はふと窓際に目をやった。
その視線に雉真匠は気づき、暗い顔をした。
「あ…あそこにあったサボテン、間違って捨てちゃって」
雉真匠は苦しそうな表情になる。本当に後悔しているのがよく分かった。
「家にあるよ」
「え」
「そのサボテン、私が拾ったの。だから今、家にあるよ」
雉真匠は驚いた表情からみるみる笑顔になっていった。
干からびていた植物が水を得たように本当に嬉しそうな笑顔だった。
結果から言うと雉真匠につきまとっていたあの女が、女の方から離れたのだった。
それと言うのもあのブレスレットのせいである。
あのブレスレットには実は魅惑の力があり、それに惹かれてあの女が雉真匠に近づいたのである。
というわけで、雉真匠は元の雉真匠に戻った。
サボテンの読みも安藤智慧の読みも当たっていたということになる。
安藤智慧が、雉真匠の様子を伺おうとまた家に来ると、雉真匠は喜んで招き入れた。
雉真匠は一目で正常に戻っているのが分かった。安藤智慧はそれだけで嬉しかった。
「なんか…色々ごめん」
雉真匠は頭を掻きながら安藤智慧に詫びた。
「俺、なんかおかしくて」
「それは知ってる」
「え」
「明らかにおかしかったもん匠くん」
「そうなの?」
クスクスと笑い合いながら2人の時間が戻ってくるのを感じた。
安藤智慧はふと窓際に目をやった。
その視線に雉真匠は気づき、暗い顔をした。
「あ…あそこにあったサボテン、間違って捨てちゃって」
雉真匠は苦しそうな表情になる。本当に後悔しているのがよく分かった。
「家にあるよ」
「え」
「そのサボテン、私が拾ったの。だから今、家にあるよ」
雉真匠は驚いた表情からみるみる笑顔になっていった。
干からびていた植物が水を得たように本当に嬉しそうな笑顔だった。
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