私の婚約者をとった妹は婚約者に絶望する

さくらもち

文字の大きさ
4 / 99
第一章 始まって仲直り

二話

しおりを挟む
「ねえ~、お姉様。見て、クロードがこんな綺麗な服を買ってくれたのよ?それに対して、お姉様は……ふふっ……」

 こちとら読書してるのに、いつまでたっても婚約者自慢をしている。

 こいつには悪気というものはないのか。
 というか、そもそもよくそんな服を買えたと思う。

 宝石がじゃらじゃらつき、日光がその服に当たるごとに直視できないほど輝く。悪い意味で。

 クロードはしかもちょっとだけマザコンでもあるので、どうせお母さんから選んで、買ってもらったのだろう。

 あのお母さんはハデだったなぁ…

 今思い返すと、嫌な思い出だ。
 クロードの婚約破棄を私から本当ならしたかったが、家的にそれはできない。
 なんせ、クロードの方が地位が高いから。

「お姉様ぁ、しかもね、クロードがね、私の事を綺麗だって言ったのよ?」

 見てるのすらも痛々しい………妹よ、すまん

 ふふっと嫌な笑い声をあげている妹になんだか同情が湧いてしまう。
 とは、言ってもこっちだって真実を教えないが。

「クロードって綺麗よね。私がクロードの婚約者なのよ」

 いい加減、黙っとけ

 何度も聞かされるこの言葉の数々。さすがにもう飽きてきた。
 本来ならすぐ去りたいところだが、妹が親に告げ口する。
 親も親で私を嫌ってるので、なんかやだ。

「眠……」

 ふぁぁとあくびをし、瞳が濡れる。あくびをすると泣く原理とはなんなのだろうか。

「お姉様!やっと私を羨ましがったわね!?」

「は?」

「その瞳に浮かべている涙がなによりの証拠よ!!やっぱり、羨ましかったのね!」

 え、しばき倒すよ

 思わずそんな言葉が口に出てきそうになったが、さすがにやめた。
 けど、妹のウザさもどうにかならないものか。

「いや、もうすぐでわかるかな……」

 小さな声でぽつりと呟く。

 ぶっちゃけ言うと、クロードは私に言った借金の他にもまだ借金があることが判明した。
 ということは、絶対に返せない。
でかい城が3個くらい買える値段だ。

「まぁ、私には関係ない…か」

 妹の声を無視し、またふわぁぁっとあくびをした。
しおりを挟む
感想 237

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪

山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。 「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」 そうですか…。 私は離婚届にサインをする。 私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。 使用人が出掛けるのを確認してから 「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」

悪役断罪?そもそも何かしましたか?

SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。 男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。 あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。 えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。 勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····

藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」 ……これは一体、どういう事でしょう? いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。 ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した…… 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全6話で完結になります。

王家も我が家を馬鹿にしてますわよね

章槻雅希
ファンタジー
 よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。 『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

婚約者の幼馴染?それが何か?

仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた 「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」 目の前にいる私の事はガン無視である 「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」 リカルドにそう言われたマリサは 「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」 ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・ 「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」 「そんな!リカルド酷い!」 マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している  この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」 「まってくれタバサ!誤解なんだ」 リカルドを置いて、タバサは席を立った

処理中です...