私の婚約者をとった妹は婚約者に絶望する

さくらもち

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第一章 始まって仲直り

十三話(テクディア視点)

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「さて、と……仕事は終わったな」

 もう外を見上げると、真っ暗な闇が空を支配していた。

 そして、ふとリリアナの事を考えてしまうのはなぜだろうか。

「まぁ、行ってみるか」

 少し気になってしまい、リリアナがいる部屋に行こうと思った。
 別にそこまで離れてるわけではない。
 ただ、外に出て行かなくちゃいけないのは面倒だ。

「起きてたらいいが……」

 少しだけウキウキした気持ちで彼女の部屋に向かった。
      *     *
 あれは、リリアナ……?

 木からおり、「よっしゃぁ!」と喜んで叫んでいるのを目撃した。

 壁の影に隠れ、思わずふっと笑いそうになるが、必死になって笑いをこらえた。

「リーー」

リリアナ

 そう言おうとしたとき、リリアナの後ろには僕の兄、ギクテッドがいた。
 だから、言うのをやめてしまった。
幸い、彼女は僕が見ていることを知らない。

 見守ることにしたが、それでもあいつは何かと僕の悪口を言ってきた。

 まぁ、知っていたが………

 その姿を見ていたくなく、僕は静かに去ろうとした。

 だがーーー

「黙れって言ってるんでしょうが!!てか、神舐めんな!」

 彼女、リリアナの怒声が突如聞こえてきたのだ。

「はぁ!?な、なぜだ!あんなクズ!あんな化け物!!何がいいっていうんだ!」

 驚いたような表情。あんな表情見るのは久しぶりだ。

「は?いえ、常識的に考えて?」

「俺は皇帝だ!!皇帝なんだ!欲しいものなんてすぐ手に入る!女も、地位も、金も!」

「それ普通に言ったら叩かれますよ。てか、黙れ」

 にこっと微笑みながら言っている彼女。まさか、皇帝でもそんな話し方なのか。

 僕は一応仮の皇帝だからそういう対応、話し方もあるかと思ったが、あれが本当の彼女の素だったとは少しだけ予想外だ。

「な、皇帝に向かってなんて口の聞き方を…!」

「一応言いますけど、私は皇帝なんて興味ないですよね」

「……くっ…お前なんて、今すぐにでも死刑にしてやる!」

 怒りが抑えきれなかったのか、そうリリアナへと言い放った。

 その時、僕は考える暇もなく、前へ出ていた。

「それは僕が許さない」


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