1 / 1
第一章
一話 ことの始まり
しおりを挟む
「マリー、いい?聞きなさい。貴方はこれから私を上にあげるためだけの道具になるの。声も、頭の良さも、外見も、何もかも隠しなさい」
幼い頃から姉にそう言われてきた。
どうやら私は、勉強も、容姿も、とても良い方だったらしい。
「お姉様、それになんの利益が?」
「はぁ?頭の悪いあんたは考えなくていいのよ」
さっき、頭の良さもって言ってなかった??
「わかった」
「……っ、そういうところがいらつくのよ!!」
素直に応じると、姉はそうやって怒声をあげていた。
もう慣れっこだ。結局、頭が良いとか言いながらも、両親は姉を溺愛している。
だって、両親は私が頭が悪いと思っているからだ。
「とりあえず、お姉様を守ればいいって事?」
「そ、そうよ……」
これまた大きな怒声に動じずに、そう言うと姉は少しだけ驚いていた。
だって、ぶっちゃけ面倒くさい。
毎日の様に言われでもしたら、さすがに面倒くさい。
私は生まれた時、綺麗な顔立ちで、頭も良くて評判だったらしい。
両親も最初は私の事を好きだと言ってくれた覚えがある。
けど、姉が私に魔法をかけた。
綺麗な髪も、ぼろぼろで目が見えないくらい伸びる魔法。
そして、言われた。
「あんたはこれから一生っ!その姿を見せちゃ駄目よ!!頭が良いのも隠しなさい!!私より目立つなんて……!!」
姉は、ルビーは、私が良く目立っていることが嫌だったらしい。
まぁ、本来ならぶん殴りたいところだが、私はこう返した。
「いいよ」
だって、私は頭がいいんだから。
その願いを断って、両親に言うよりも、それに応じて、姉が幸せになった途端落とそう。
普通ならやらないんだけどね
私だって執念深くないし、やろうとは思わなかった。
けど、普通なら、同じ人間なら、耐えられるだろうか。
「馬鹿」「クズ」「役に立ってないゴミ」
小さい子供がその暴言などに。
暴言だけではなく、好きだった人形もぼろぼろにされる事も。
「楽しいお話の始まりだ」
そうして、幕はあがった。
幼い頃から姉にそう言われてきた。
どうやら私は、勉強も、容姿も、とても良い方だったらしい。
「お姉様、それになんの利益が?」
「はぁ?頭の悪いあんたは考えなくていいのよ」
さっき、頭の良さもって言ってなかった??
「わかった」
「……っ、そういうところがいらつくのよ!!」
素直に応じると、姉はそうやって怒声をあげていた。
もう慣れっこだ。結局、頭が良いとか言いながらも、両親は姉を溺愛している。
だって、両親は私が頭が悪いと思っているからだ。
「とりあえず、お姉様を守ればいいって事?」
「そ、そうよ……」
これまた大きな怒声に動じずに、そう言うと姉は少しだけ驚いていた。
だって、ぶっちゃけ面倒くさい。
毎日の様に言われでもしたら、さすがに面倒くさい。
私は生まれた時、綺麗な顔立ちで、頭も良くて評判だったらしい。
両親も最初は私の事を好きだと言ってくれた覚えがある。
けど、姉が私に魔法をかけた。
綺麗な髪も、ぼろぼろで目が見えないくらい伸びる魔法。
そして、言われた。
「あんたはこれから一生っ!その姿を見せちゃ駄目よ!!頭が良いのも隠しなさい!!私より目立つなんて……!!」
姉は、ルビーは、私が良く目立っていることが嫌だったらしい。
まぁ、本来ならぶん殴りたいところだが、私はこう返した。
「いいよ」
だって、私は頭がいいんだから。
その願いを断って、両親に言うよりも、それに応じて、姉が幸せになった途端落とそう。
普通ならやらないんだけどね
私だって執念深くないし、やろうとは思わなかった。
けど、普通なら、同じ人間なら、耐えられるだろうか。
「馬鹿」「クズ」「役に立ってないゴミ」
小さい子供がその暴言などに。
暴言だけではなく、好きだった人形もぼろぼろにされる事も。
「楽しいお話の始まりだ」
そうして、幕はあがった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!
翠月るるな
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。
侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。
そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。
私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。
この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。
それでは次の結婚は望めない。
その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。
知らぬはヒロインだけ
ネコフク
恋愛
「クエス様好きです!」婚約者が隣にいるのに告白する令嬢に唖然とするシスティアとクエスフィール。
告白してきた令嬢アリサは見目の良い高位貴族の子息ばかり粉をかけて回っていると有名な人物だった。
しかも「イベント」「システム」など訳が分からない事を言っているらしい。
そう、アリサは転生者。ここが乙女ゲームの世界で自分はヒロインだと思っている。
しかし彼女は知らない。他にも転生者がいることを。
※不定期連載です。毎日投稿する時もあれば日が開く事もあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる