にゃんこは走る〜まま僕は頑張ったの〜

猫崎ルナ

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ぼくのだいぼうけん

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にゃあこんにちは


僕はにゃん子。僕の兄弟は僕を含めて五匹いるんだ!

ちなみに僕はいちばん小さい末っ子にゃん子。

そんな小さな僕は毎日特訓をしてるんだけど…特訓内容は秘密!

立派な大人になる為 『にゃん にゃん』と毎日毎日鳴き声の練習をしてる!

ままみたいに強い猫になるために爪も研ぐし、後ろ足でケリケリも頑張ってるんだ!



まま、まま、大好きだよまま。


お日様で暖かくなったままのお腹と毛に顔を埋めてお昼寝をするのが僕の幸せ。

まま、まま、僕の毛を大きな舌でぺろぺろ毛繕いしてくれるママが大好き。



気持ちいい、心地いい、安心だ、幸せだ。



ある日、ママ達とお散歩してたらふわふわしてる何かがいたんだ!


僕はそいつを必殺パンチで攻撃した!


右の前足で たしたしたし 左の前足に変えて ペシペシペシ

僕の華麗なる技でそいつは ふわふわと お空に消えていったんだ。


まま!僕は勝ったんだよ!


そう思って振り返ると、まま達みんながいなかったんだ。


あれ?あれれ?みんなどこなの?


僕はその場で うろうろうろ。

お鼻を使って クンクンクン。


困ったな、困ったな。みんながどこかに消えちゃった。


困ったな、困ったな、どうしよう、どうしよう。


僕の自慢のしっぽがお股に挟まっちゃった。

あ、そうだ!迷子になった時の事を、前にままが教えてくれてたんだった!

『わからないことがあれば誰かに聞く』って!

ままの言葉を思い出した僕は周りを キョロキョロ…。



「ねぇねぇ、小鳥さん。僕のまま知らない?」

「あら、君のままならさっきここを通ったよ」

「ありがとう小鳥さん!大好きっ!」

「ハイハイ~ピピピ~」



歌いながら小鳥さんが教えてくれた。


道が二つに分かれてる キョロキョロ…。



「ねぇねぇ、蛙さん!僕のまま知らない?」

「君のままなら、右に行ったケロ」

「ありがとう蛙さん!大好き!」

「あいよあいよー、けろけろけろー」



ケロケロ言いながら蛙さんが教えてくれた。


行き止まりだおかしいな キョロキョロキョロ…。



「ねぇねぇ、セミさん!僕のまま知らない?」

「そこの塀の上を…ジジ…歩いていったよ…」

「ありがとうセミさん!大好き!」

「ジジジ…」ブーン



セミさんは飛んで行ってしまった。


僕がトコトコ歩いていると、遠くにまま達が見えた。


僕は大好きなままに向かって大きな声で鳴いたんだ。



「にゃおーん!」



するとまま達は止まって僕を見たんだ!


僕は大好きなまま達のいるところへと走って向かう。


タタタッツ タタタタッ!


毎日鍛えたこの両足で一生懸命走った。


ままは追いついた僕に体を寄せて匂いをクンクン。


えへへ、くすぐったーい。


僕は毎日頑張ってたからままにまた会うことができたんだ。

だからまた、たくさん特訓をするよ!

そして、大好きなままに褒めてもらうんだ!



にゃあーだいすきっ



終わり


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