実力を隠して勇者パーティーの荷物持ちをしていた【聖剣コレクター】の俺は貧弱勇者に【追放】されるがせっかくなので、のんびり暮らそうと思います

jester

文字の大きさ
26 / 32

第19話 いざ温泉へ!!

しおりを挟む
小さい子供もいるしこのまま放っておくのは流石にな……。

 ただそれだけの話だ。

 それに、またバルバのみたいな奴と戦うことになるかもしれないし……。

 腕のいい鍛治師に頑丈な剣を作ってもらっておいた方がいいだろう。

 人目のあるところで聖剣は使えないからな。

 いちいち姿を変えるのも面倒だし……。

「本気ですか!? それに、住むところまで! 貴方は一体何者なんでしょうか?」

「俺はノエル・ハーヴィン、ここのギルドマスターと少し面識があってな」

「で? 取引には応じるのか? 小さい子供もいるようだし、住む場所ぐらいは欲しいんじゃないか?」

 普通に考えればこんなに怪しい取引には乗ってこないだろうが、この状況なら乗るしかない……よな?。

 っていうか乗ってきてくれ! 見捨てるとか後味悪いし……。

「本当によろしいのですか? 私には返せる物などありませんが……」

「もちろんだ! お返しなどいらないがひとつお願いしたい」

「一息ついたら俺の剣も作って欲しいんだが……先日壊れてしまってな」

「貴方様は命の恩人です! 貴方の剣は私の全力を注いで作らせていただきます!」

 よし、これでいい。

 彼らを助けたいという気持ちもあるが、単純に優秀な鍛治師がいてくれると色々助かるからな。

 機能性のある防具の入手も大変だったしな……こればっかりは聖剣の力じゃどうにもできなかったし。

 じゃあギルドに行くか。

「なぁ、ノエル……人助けは結構だが、なぜあそこまでするんだ? 少し強引さを感じたんだが……(ボソボソ)」

 レーウィンはわかってないな……仕方ない教えてやるか。

「ちょっと耳を貸せ、……いいか? あの鍛治師が背負っているバックをよーく見てみろ(ボソボソ)」

「普通のバックに見えるが?(ボソボソ)」

「違う! あのバックからはみ出てる剣だよ! (ボソボソ)」

「あ、あれは! (ボソボソ)」

 やっと気づいたか。

 あのはみ出ている剣がとんでもない業物なんだ!。

 あんな剣を作れる鍛治師を見逃すなんてありえない!。

 戦いに身を置いている者ならあの剣は喉から手が出るほど欲しい代物だ。

「さあ、着いたぞ? ここがこの街の冒険者ギルドだ」

「王都にあるギルドとはだいぶ違うのですね……」

「まあ良くも悪くも田舎だからな」

 とりあえず鍛治師には一階の酒場で待ってもらってっと、俺はギルドマスターを呼びに行くか。

「ギルドマスター? ノエルだが入っていいか?」

「ノエル君? もちろん入っても構わない、君が私の元に訪ねてくるなんて珍しいじゃないか」

「いい話があってな、この街の利益にもなる話だ……」

 俺はここに来るまでのことを報告するとギルドマスターは目の色を変え、すぐに鍛治師に会わせてくれと言い。

 一階まで降り鍛治師を紹介すると、話はトントン拍子に進み早急に鍛治師の作業場と住む家を与えるとのことになった。

 あとはギルドマスターが上手いことやってくれるだろ。

「ノエルさん! 本当にありがとうございました! 準備が出来次第すぐに剣の制作に取り掛からせていただきます」

「ああ、よろしく頼む、少しはまけてくれよ?」

 俺が冗談で言うと鍛治師はこれはお礼なので料金はいらないとなどと言ってきた……流石にそれはな……。

 タダで作ってもらうわけにもいかないので、本来の料金の半分を支払うということで渋々同意してもらったが。

 どうやら剣が完成するまでは二週間ほどかかるらしい。

「ノエル君じゃあその間に一つ依頼を出してもいいかな? この前のお礼に割りのいい依頼を用意したんだ」

 依頼の内容は隣街のギルドに手紙を届け、向こうのギルドからあるものを持って帰ってくるという簡単なもの。

 期限は三週間、隣街には温泉があるらしくそこで体を休めてきてほしいとのことだ。

 しかし、この報酬はかなり高いな……まぁ久々にゆっくりできるみたいだしありがたく引き受けるか。

「ありがたく引き受けさせてもらう、鍛治師さんのことは任せてもいいか?」

「もちろんだとも! 後のことはこちらでやっておくから君達は温泉を楽しんできてくれ」

 そんな感じで俺たちは鍛治師の家族に死ぬほど感謝されながらギルドを後にした。

 しかし隣街か……馬車だったら半日程度かかるな。

 まあ戦いに行くわけじゃないし武器はギルドの支給品を借りておこう。

「というわけで二人とも、早速今日この街を発とうと思っているんだが大丈夫そうか?」

「随分急だな? 私は大丈夫だぞ」

「私も問題はないが……そんなに急いでどうしたんだ?」

 コイツらはなにを言っているんだろうか? 温泉といったら混浴!!!! そんな場所に三週間も居れるんだぞ!!?。

 今俺に残されている選択肢は即行動!! それしかない!!

 だが、俺もバカじゃない……ここで素直にそんなことを言えばまたボコボコにされる。

 つまり、ここで言うべきことは……。

「昨日の戦いでお前達も疲れているだろ? だから温泉でゆっくりしてもらいたいと思ってな」

「「ノエル……」」

「さあ!! いざ行かん!! 混よ……疲れを癒しに!!」

 やべ……。

「やけに乗り気だと思ったが……」

「そういうことか」

「ちょ……ま!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い

夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。 故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。 一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。 「もう遅い」と。 これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。 それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。 するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。 それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき… 遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。 ……とまぁ、ここまでは良くある話。 僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき… 遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。 「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」 それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。 なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…? 2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。 皆様お陰です、有り難う御座います。

Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜

夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。 絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。 一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。 無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

勇者パーティを追放されてしまったおっさん冒険者37歳……実はパーティメンバーにヤバいほど慕われていた

秋月静流
ファンタジー
勇者パーティを追放されたおっさん冒険者ガリウス・ノーザン37歳。 しかし彼を追放した筈のメンバーは実はヤバいほど彼を慕っていて…… テンプレ的な展開を逆手に取ったコメディーファンタジーの連載版です。

処理中です...