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四章 椿蓮
九十八話 王と魔王
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「父さん!!!」
ミストの声に父はすぐそちらを向いた。微かに顔が綻ぶ。
「ミスト…大丈夫だったか」
「ええ、父さんこそ」
「今戦ってたのは…」
「魔王だ。それよりお前は早く術を」
「魔王!? 父さんは」
「大丈夫だ。相手は戦闘に慣れていない」
「良かった…でも、もう命が殆どいません」
「エリウスの台座に魔王軍が向かっている。そこに行けばいい。場所はーーー」
闘技場の東口、門を見る。
「魔王軍の注意を逸らしてお前が動きやすい様にしたつもりなのだが…やむを得ん」
そう言って指をさし、ミストに台座の場所を告げた。ミストはすぐにそっちを向いて飛び降りようとした。
「台座の場所はーーーらしい。これを探してたんだろ? イシマ」
瓦礫の影からそう声がしたと思えば、ミストの身体の中心からは血飛沫と共に白い刀身が突き出していた。
「どこまでも…! お前は…!!!」
ミストが宙でもがきながら掠れた声で叫ぶ。そのままミストの両足を切り落とすと、ツバキは王に目を向ける。
「9代目のルークだったか? 殺したと思ったんだがな」
ツバキは1歩前に進み、王の顔面目掛けて剣を放った。王は右手で弾く。
それと同時に、ツバキが岩陰から何かを掴んで掲げた。人らしきそれは暴れ、叫んでいた。
「行けっ!」
掛け声と共にメグリは、瓦礫の盛り上がった部分へと弧を描いて飛んで行く。
「何ですーーっ!?」
王はすかさずメグリへと攻撃を加えようとし、手を伸ばす。
ツバキはそっちに気を取られている王の脇腹目掛け、剣を構えて突進した。それは寸前の所で反対方向へ弾かれた。
そこでツバキは逃げようとしているミストに気が付く。反動のままミストに向かうが、王が後ろから妨害する。
瓦礫で壁を作り、氷で視界を塞ぐ。
しかし一向にこちらに攻撃をしようとしない。
「何でーーー」
突然攻撃が止んだ。後ろを振り返る。
真っ赤だった。王のいた位置に真っ赤な炎が渦巻いている。熱気がこちらまで伝わり、頬がヒリヒリと痛む。
「ッ!!」
急いで瓦礫に身を隠しつつ、その場を離れた。あの大きさの攻撃では逃げるのは難しいか…?
そう迷っていると、叫び声が微かにするのに気が付いた。炎の中心から。
叫んでいるのは王だ。微かに見える王の影は激しくもがいていた。
「あいつか…!?」
熱で歪む視界の先に、彼女が見えた。
ミストの声に父はすぐそちらを向いた。微かに顔が綻ぶ。
「ミスト…大丈夫だったか」
「ええ、父さんこそ」
「今戦ってたのは…」
「魔王だ。それよりお前は早く術を」
「魔王!? 父さんは」
「大丈夫だ。相手は戦闘に慣れていない」
「良かった…でも、もう命が殆どいません」
「エリウスの台座に魔王軍が向かっている。そこに行けばいい。場所はーーー」
闘技場の東口、門を見る。
「魔王軍の注意を逸らしてお前が動きやすい様にしたつもりなのだが…やむを得ん」
そう言って指をさし、ミストに台座の場所を告げた。ミストはすぐにそっちを向いて飛び降りようとした。
「台座の場所はーーーらしい。これを探してたんだろ? イシマ」
瓦礫の影からそう声がしたと思えば、ミストの身体の中心からは血飛沫と共に白い刀身が突き出していた。
「どこまでも…! お前は…!!!」
ミストが宙でもがきながら掠れた声で叫ぶ。そのままミストの両足を切り落とすと、ツバキは王に目を向ける。
「9代目のルークだったか? 殺したと思ったんだがな」
ツバキは1歩前に進み、王の顔面目掛けて剣を放った。王は右手で弾く。
それと同時に、ツバキが岩陰から何かを掴んで掲げた。人らしきそれは暴れ、叫んでいた。
「行けっ!」
掛け声と共にメグリは、瓦礫の盛り上がった部分へと弧を描いて飛んで行く。
「何ですーーっ!?」
王はすかさずメグリへと攻撃を加えようとし、手を伸ばす。
ツバキはそっちに気を取られている王の脇腹目掛け、剣を構えて突進した。それは寸前の所で反対方向へ弾かれた。
そこでツバキは逃げようとしているミストに気が付く。反動のままミストに向かうが、王が後ろから妨害する。
瓦礫で壁を作り、氷で視界を塞ぐ。
しかし一向にこちらに攻撃をしようとしない。
「何でーーー」
突然攻撃が止んだ。後ろを振り返る。
真っ赤だった。王のいた位置に真っ赤な炎が渦巻いている。熱気がこちらまで伝わり、頬がヒリヒリと痛む。
「ッ!!」
急いで瓦礫に身を隠しつつ、その場を離れた。あの大きさの攻撃では逃げるのは難しいか…?
そう迷っていると、叫び声が微かにするのに気が付いた。炎の中心から。
叫んでいるのは王だ。微かに見える王の影は激しくもがいていた。
「あいつか…!?」
熱で歪む視界の先に、彼女が見えた。
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