私とビリケンさんの物語

MINACHI

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出逢い

笑わなくても福来たる2

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あれから泣き疲れてお昼まえまで眠ってしまっていた愛心が目を覚ました。
顔を洗うために洗面台の前に立つ。
「はぁ。」
ため息が出るほどひどい有様だった。
「なんとゆう酷い顔。ブスだなぁ」
目は泣きすぎでバンバンに腫れていた。
これは今日1日サングラスさんに頼らなくてはいけないなぁと愛心は心の中で思った。

「ほんとに別れちゃったんだなぁ」
LINEのトーク画面を見つめながらまた愛心の目に涙が溜まる。何度何度読み返しても同じ。昨日には戻れないのだ。自分がどんなに辛い思いをしたとしても大好きだったひと。あの人との幸せはもう二度と帰ってこない。
涙で歪んだ携帯の画面を見ながらその場にしゃがみこんだ。
プルルルルっ…携帯がなる。
彼だと思い慌てて画面に目をやる。と彼ではなく友達のエミからだった。
「もしもし…」
『おめでとっ…やっとアイツと別れたんだね。安心したわ笑』
暴力を振るう彼の話を聞いていたエミは別れたと聞いて心から安心したのだろう。
笑っているようで声からは泣いているのがバレバレだった。
「ごめんねエミ。心配かけて。もう終わったよ。…」
『大丈夫だよ。どんなにクズ男だったとしても、失恋したことは変わりないし辛いことだからね。無理はすんな!』
「うん。そうだよね。わかった。」
『よし!てことでこの話終わり!今日さ合コンいかない?』
「は??!なんで…今無理はするなって」
『なーにぃ?本気にしてたの?(笑)』
「するでしょ普通!」
『あたしがあんたに優しいわけないでしょ』
「はいはい。あんたは昔からそうでしたね。でも根は優しいの知ってるから」
『うるさい(笑)人数合わせだから!今日だけ!お願い』
「ほんとに乗り気じゃないし、顔えげつないしサングラス必須でOKなら参加してあげてもいいよ。」
『oh…まぁ仕方ないか。いいよ!』

と、そんな訳で全く乗り気はしないが
大失恋した次の日愛心は合コンに参加することになった。
待ち合わせ場所につきエミと合流。
『え、まじでサングラスしてんじゃんw』
「当たり前でしょ!!目バンバンなんだからぁ泣」
『ねぇ!ちょっと見せてよ(笑)』
「いやだよー!」
と言いながらノリでサングラスを取る。

『ぎゃははははw待ってお腹痛い!ビリケンさんじゃん!!』
ほんとに失礼なやつだな。と心の中で呟きながらサングラスを再度かけた。
「いい笑顔の神様だし逆に似てて幸運だね。笑」
『そうかもね(笑)愛心やっとわらった』
「え?」
『愛心は笑顔が1番可愛いよ。大丈夫。今日じゃなくてもいい合コン誘ってあげるから』
「エミィィィイ涙」
愛心はエミに抱きつく。
エミは愛心の肩を優しくポンポンと叩いた。


さてさて。次の話はいよいよお相手のビリケンさんが登場しますよ!
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