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冴え渡る風
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学校の屋上に上るのは初めてだった。
がっちりと固定されたフェンス越しの青空はいつもより近く眩しい。
この広いスペースを貯水タンクのためだけに利用するのはもったいない。しかし生徒に開放するには危険な場所だ。だから、ここへつながる扉はカギとチェーンで閉ざされていた。
それを開けたのは、何食わぬ顔で校庭を見下ろす修一だった。
「なー、何であんなことできんの?」
授業終りにこっそり近づいてきたかと思うと、屋上に行きたいかと耳打ちした。渉はまぁ行けるならと曖昧に返事したが、早速それが現実になった。
修一は鞄から筆箱のような箱を取り出しにやりと笑うとそれを軽く振った。がちゃがちゃとうるさい金属音がする。箱の中には小さなドライバーのようなものが何本も入っていた。ぐちゃぐちゃじゃん、と声を上げたのは修一。さっき振っただろうが。つっ込むべきか否か、考えているうちにぐちゃぐちゃになった道具を使ってカギを開けてしまったのだ。チェーンのカギもドアのカギもあっと言う間だった。
「んー?」
歩いて数歩の距離。絶対に聴こえているだろうに、修一はとぼけた顔で渉を振り返る。高い場所が苦手でフェンスまで行けない渉をからかっているようにも見える。
「だーかーらー、何でカギ開けれるんだよ」
「ヒミツ」
くそう、と吐き捨てて、一歩だけフェンスの方へ近づいた。
「じゃあさ、何で俺を誘ったんだよ」
「んぁー?」
「なーんーでーおーれーをー」
「興味本位」
返事を聞いて体の力が抜けた様な気がした。なんだよそれは。思った以上にきれいな空に目を細めた自分が馬鹿らしくなる。渉は大きな溜め息をついてその場に座りこんだ。修一の鞄が近くにあって、それを尻の下に敷く。授業終りだと言うのに、修一の鞄は空っぽだ。コンクリートに直に座っている時と大差ない。
「お前の鞄の中なに入ってんの?」
質問すると同時に、尻の下から取り出してファスナーを開けた。
「大したモン入ってないよ」
大体は想像できる。どうせ筆箱ぐらいしか入っていないだろう。案の定、それに今日の昼飯と思われるパンの残りが追加されただけだった。カスタード入りチョコチップメロンパン。喉が焼けるほど甘い事で有名なパンだ。パンは渉の重みでぺしゃんこになっていた。袋にはべったりとカスタードが付いている。いかにもまずそうになったパンをカバンから取り出すと、タイミング良く修一が振り返った。
「責任もって食えよ」
「はぁ? 何でだよ。お前のパンだろ」
「つぶした時点で渉のだ」
「……マズそ」
「誰のせいだよ」
「……ごめん」
渉の声は吹き抜ける風に流されてしまった。修一まで届いたのだろうか。彼はフェンスに凭れかかり渉の方をじっと見つめている。
「こっち来ないの?」
修一の目は不思議な色をしている。とはいってもよくある黒色なのだが、ふとした瞬間にキラキラと輝くのだ。それは小さな子供の瞳にも、山の上から見下ろす夜景にも似ている。今もキラキラと輝いて渉を映し出していた。何がきっかけでそのようになるのか、渉は知らない。きっと修一自身も意識したことは無いだろう。
「怖いって、言ってんじゃん」
パンを修一の鞄の中に入れてファスナーを閉めた。
「じゃあ何で屋上来た?」
誘われた時、ただ自然と返事した。理由なんてない。
「……興味本位」
「パクんなよ」
「パクってねーよ」
「パクってんだろ」
「ちげーよ」
修一はふぅんと急に興味を無くしたように頷いてまたフェンスの方を向いた。フェンスの軋む音がする。修一が握ったのだろう。渉からは背中しか見えない。
風は絶え間なく吹き続ける。開かれた空は近いと感じたのに、今は少し遠くなった。今度は修一の鞄を枕にして寝転がった。手を伸ばすと合成画像のように感じる。手の甲が陰で暗くなり、指先や輪郭は白っぽくぼやけている。
「なー、明日からテストじゃん。お前勉強した?」
渉はかざした手を見つめながら言った。しかし修一の返事は聞こえない。また聴こえないふりをしているのか、それともただ無視しているのか。そんなに悩むような質問でもない。渉は気にせずに続けた。
「しょっぱなから英語とかやる気出ないっつーの。お前さぁ何の科目得意? 俺現国以外ダメなんだけど」
修一からの返事は聞こえない。何をしているのかと上体を起こした。修一はフェンスの前でしゃがみ込んでいる。風で揺れる髪と丸くなった背中。じっくりと修一を見るのはこれが初めてかもされない。とは言っても後姿だけだが。 俺よりも背が高いんだっけな。しゃがみ込んだ姿で思い出すのも変だが、気付いてしまったのだからしょうがない。 修一は相変わらず何かして渉の方を振り返るどころか返事すらしない。
渉は立ち上がると修一のそばまで歩み寄った。修一のつむじが見える。手にはあの小さなドライバーの ようなものが握られていた。
「何してんだよ」
「ここまで来れるんだ」
「で、何してんだよ」
「フェンスって、邪魔だと思わない?」
修一は何が言いたいのだろうか。高い場所が苦手な渉にとって、そうじゃなくとも危険な場所に立って、フェンスが無ければ危険すぎるだろう。
「景色が見えない、とか?」
「いや、普通に」
「何が普通?」
聞きながらも、渉の頭にいやな言葉が過った。こいつ、自殺でもする気だろうか。
修一の鞄の方に視線をやった。特に遺書らしいものは見当たらなかったが本当になかったのだろうか。見つけられなかっただけかもしれない。
「しゅう」
渉の言葉を遮るように、修一は急に立ち上がり、両手でフェンスを殴りつけた。がしゃんと音がしてフェンスが揺れる。 衝撃でフェンスの金具がはじけ飛ぶ。ぐらりと大きく傾いたフェンスは修一の体を向こう側へと引き込む。
「修一!」
背中に飛びついて修一の体をフェンスからはぎ取った。勢い余ってコンクリートの上に倒れこむ。左ひじに 骨が砕けるほどの衝撃が走った。
「何してんだよ!」
修一は渉の腕の中で、肩で息をしている。
「おい! 馬鹿!」
「引っ越すんだ」
修一の急な告白に、渉は瞠目した。とんだ肩すかしを食らった。自殺する理由が引越しだとは。
「はぁ?」
「俺に、双子の兄がいるんだって。それで、一緒に暮らすことになったから引っ越す」
修一は渉に背を向けたが、まだ腕の中にとどまっている。
「そいつ、一回会ったけど良い奴なんだよ。若干ヘタレだけど。勉強もできてすっげ優しい。なのに、嫌だって思ったんだ。そいつがいることがいやだって。何でこんな奴が存在してんのか、何で俺があっち側じゃなかったのか。俺酷いよな。理由なんてないし。ただあいつが嫌なんだよ。あいつが俺の双子とか、そんなの嫌なんだ」
修一の話は突然すぎて、渉の中には全て入りきらない。溢れるほどの情報と感情が渉をぐらぐらと揺さぶった。
「俺はお前のこと、尊敬してるんだ、きっと」
「……きっと?」
ゆっくりと体を起こし、修一は寝そべったままの渉の顔を覗きこんだ。
「気になるのはそっちか……」
「きっとって?」
やけに食いついてくるな。修一の瞳がキラキラと輝いている。
「さっき気付いた。お前のその自由な感じ良いよなって」
「それって憧れ?」
「……恥ずかしいこと言うなお前」
「気付かせるな」
渉も体を起こすと左腕の袖をまくった。大きなあざが浮かんでいる。所々紫色に変色しうっすらと血が滲みでていた。
「痛そ」
「そりゃあな」
「死ぬ気は無かったけど」
「はぁ?!」
あんなことをしておいて、修一は飄々と言ってのけた。
「何だそれ!」
「だって死ぬのはもったいない。俺が何で死ななきゃならない」
なんてことを言ってくれるのだろうか。自由気ままにも程がある。修一が怪我をしないように下敷きにまでなったのに。
「向こう側に行きたかっただけなのに」
「俺の怪我はどうなる?!」
「いつかなおる」
文句を言いたかったが、口より先に出なかった。渉は開いた口を一度閉じて、両肩に圧し掛かる見えない重みをどうやったら払い切れるか溜め息をついた。
「それで、いつから引っ越すんだ」
「明日」
「ふーん……」
何を言えばいいのか分からなかった。修一の視線が、渉を越えて遠くを見つめている。向かい合っているのに合わない視線が寂しい。
「カギを開けれるのは、小さいころに親父から唯一教えてもらった事。俺にはその記憶ないけど。そのせいで、刑務所にいる。この道具持つと、体が自然と動く。それだけの事だ」
「修一」
呼びかけられたが修一は聞こえていないかのように立ち上がり鞄を拾い上げると、渉を見下ろし少し笑った。
「元気でな」
そう言って扉の向こうへ消えた後ろ姿を、渉は何も言えずに見つめていた。
興味本位でここに来た、というのは少し違うかもしれない。誘ったのが修一だったから、渉は彼の後についてきたのだ。いつも飄々として、肝心なところは教えてくれなかった。猫のように気まぐれで、犬のように素直で。どんな話も真面目に語る事は無かった。もしかしたら友達ではなくただのクラスメイトなだけかもしれないと思った事もある。けれど、そんな修一の姿に惹かれていた。他の友達とは違う姿に。
このまま友情が続くと思っていた。
尊敬しているんだよ、きっと。
渉は奥歯を噛みしめて頬を拭った。
がっちりと固定されたフェンス越しの青空はいつもより近く眩しい。
この広いスペースを貯水タンクのためだけに利用するのはもったいない。しかし生徒に開放するには危険な場所だ。だから、ここへつながる扉はカギとチェーンで閉ざされていた。
それを開けたのは、何食わぬ顔で校庭を見下ろす修一だった。
「なー、何であんなことできんの?」
授業終りにこっそり近づいてきたかと思うと、屋上に行きたいかと耳打ちした。渉はまぁ行けるならと曖昧に返事したが、早速それが現実になった。
修一は鞄から筆箱のような箱を取り出しにやりと笑うとそれを軽く振った。がちゃがちゃとうるさい金属音がする。箱の中には小さなドライバーのようなものが何本も入っていた。ぐちゃぐちゃじゃん、と声を上げたのは修一。さっき振っただろうが。つっ込むべきか否か、考えているうちにぐちゃぐちゃになった道具を使ってカギを開けてしまったのだ。チェーンのカギもドアのカギもあっと言う間だった。
「んー?」
歩いて数歩の距離。絶対に聴こえているだろうに、修一はとぼけた顔で渉を振り返る。高い場所が苦手でフェンスまで行けない渉をからかっているようにも見える。
「だーかーらー、何でカギ開けれるんだよ」
「ヒミツ」
くそう、と吐き捨てて、一歩だけフェンスの方へ近づいた。
「じゃあさ、何で俺を誘ったんだよ」
「んぁー?」
「なーんーでーおーれーをー」
「興味本位」
返事を聞いて体の力が抜けた様な気がした。なんだよそれは。思った以上にきれいな空に目を細めた自分が馬鹿らしくなる。渉は大きな溜め息をついてその場に座りこんだ。修一の鞄が近くにあって、それを尻の下に敷く。授業終りだと言うのに、修一の鞄は空っぽだ。コンクリートに直に座っている時と大差ない。
「お前の鞄の中なに入ってんの?」
質問すると同時に、尻の下から取り出してファスナーを開けた。
「大したモン入ってないよ」
大体は想像できる。どうせ筆箱ぐらいしか入っていないだろう。案の定、それに今日の昼飯と思われるパンの残りが追加されただけだった。カスタード入りチョコチップメロンパン。喉が焼けるほど甘い事で有名なパンだ。パンは渉の重みでぺしゃんこになっていた。袋にはべったりとカスタードが付いている。いかにもまずそうになったパンをカバンから取り出すと、タイミング良く修一が振り返った。
「責任もって食えよ」
「はぁ? 何でだよ。お前のパンだろ」
「つぶした時点で渉のだ」
「……マズそ」
「誰のせいだよ」
「……ごめん」
渉の声は吹き抜ける風に流されてしまった。修一まで届いたのだろうか。彼はフェンスに凭れかかり渉の方をじっと見つめている。
「こっち来ないの?」
修一の目は不思議な色をしている。とはいってもよくある黒色なのだが、ふとした瞬間にキラキラと輝くのだ。それは小さな子供の瞳にも、山の上から見下ろす夜景にも似ている。今もキラキラと輝いて渉を映し出していた。何がきっかけでそのようになるのか、渉は知らない。きっと修一自身も意識したことは無いだろう。
「怖いって、言ってんじゃん」
パンを修一の鞄の中に入れてファスナーを閉めた。
「じゃあ何で屋上来た?」
誘われた時、ただ自然と返事した。理由なんてない。
「……興味本位」
「パクんなよ」
「パクってねーよ」
「パクってんだろ」
「ちげーよ」
修一はふぅんと急に興味を無くしたように頷いてまたフェンスの方を向いた。フェンスの軋む音がする。修一が握ったのだろう。渉からは背中しか見えない。
風は絶え間なく吹き続ける。開かれた空は近いと感じたのに、今は少し遠くなった。今度は修一の鞄を枕にして寝転がった。手を伸ばすと合成画像のように感じる。手の甲が陰で暗くなり、指先や輪郭は白っぽくぼやけている。
「なー、明日からテストじゃん。お前勉強した?」
渉はかざした手を見つめながら言った。しかし修一の返事は聞こえない。また聴こえないふりをしているのか、それともただ無視しているのか。そんなに悩むような質問でもない。渉は気にせずに続けた。
「しょっぱなから英語とかやる気出ないっつーの。お前さぁ何の科目得意? 俺現国以外ダメなんだけど」
修一からの返事は聞こえない。何をしているのかと上体を起こした。修一はフェンスの前でしゃがみ込んでいる。風で揺れる髪と丸くなった背中。じっくりと修一を見るのはこれが初めてかもされない。とは言っても後姿だけだが。 俺よりも背が高いんだっけな。しゃがみ込んだ姿で思い出すのも変だが、気付いてしまったのだからしょうがない。 修一は相変わらず何かして渉の方を振り返るどころか返事すらしない。
渉は立ち上がると修一のそばまで歩み寄った。修一のつむじが見える。手にはあの小さなドライバーの ようなものが握られていた。
「何してんだよ」
「ここまで来れるんだ」
「で、何してんだよ」
「フェンスって、邪魔だと思わない?」
修一は何が言いたいのだろうか。高い場所が苦手な渉にとって、そうじゃなくとも危険な場所に立って、フェンスが無ければ危険すぎるだろう。
「景色が見えない、とか?」
「いや、普通に」
「何が普通?」
聞きながらも、渉の頭にいやな言葉が過った。こいつ、自殺でもする気だろうか。
修一の鞄の方に視線をやった。特に遺書らしいものは見当たらなかったが本当になかったのだろうか。見つけられなかっただけかもしれない。
「しゅう」
渉の言葉を遮るように、修一は急に立ち上がり、両手でフェンスを殴りつけた。がしゃんと音がしてフェンスが揺れる。 衝撃でフェンスの金具がはじけ飛ぶ。ぐらりと大きく傾いたフェンスは修一の体を向こう側へと引き込む。
「修一!」
背中に飛びついて修一の体をフェンスからはぎ取った。勢い余ってコンクリートの上に倒れこむ。左ひじに 骨が砕けるほどの衝撃が走った。
「何してんだよ!」
修一は渉の腕の中で、肩で息をしている。
「おい! 馬鹿!」
「引っ越すんだ」
修一の急な告白に、渉は瞠目した。とんだ肩すかしを食らった。自殺する理由が引越しだとは。
「はぁ?」
「俺に、双子の兄がいるんだって。それで、一緒に暮らすことになったから引っ越す」
修一は渉に背を向けたが、まだ腕の中にとどまっている。
「そいつ、一回会ったけど良い奴なんだよ。若干ヘタレだけど。勉強もできてすっげ優しい。なのに、嫌だって思ったんだ。そいつがいることがいやだって。何でこんな奴が存在してんのか、何で俺があっち側じゃなかったのか。俺酷いよな。理由なんてないし。ただあいつが嫌なんだよ。あいつが俺の双子とか、そんなの嫌なんだ」
修一の話は突然すぎて、渉の中には全て入りきらない。溢れるほどの情報と感情が渉をぐらぐらと揺さぶった。
「俺はお前のこと、尊敬してるんだ、きっと」
「……きっと?」
ゆっくりと体を起こし、修一は寝そべったままの渉の顔を覗きこんだ。
「気になるのはそっちか……」
「きっとって?」
やけに食いついてくるな。修一の瞳がキラキラと輝いている。
「さっき気付いた。お前のその自由な感じ良いよなって」
「それって憧れ?」
「……恥ずかしいこと言うなお前」
「気付かせるな」
渉も体を起こすと左腕の袖をまくった。大きなあざが浮かんでいる。所々紫色に変色しうっすらと血が滲みでていた。
「痛そ」
「そりゃあな」
「死ぬ気は無かったけど」
「はぁ?!」
あんなことをしておいて、修一は飄々と言ってのけた。
「何だそれ!」
「だって死ぬのはもったいない。俺が何で死ななきゃならない」
なんてことを言ってくれるのだろうか。自由気ままにも程がある。修一が怪我をしないように下敷きにまでなったのに。
「向こう側に行きたかっただけなのに」
「俺の怪我はどうなる?!」
「いつかなおる」
文句を言いたかったが、口より先に出なかった。渉は開いた口を一度閉じて、両肩に圧し掛かる見えない重みをどうやったら払い切れるか溜め息をついた。
「それで、いつから引っ越すんだ」
「明日」
「ふーん……」
何を言えばいいのか分からなかった。修一の視線が、渉を越えて遠くを見つめている。向かい合っているのに合わない視線が寂しい。
「カギを開けれるのは、小さいころに親父から唯一教えてもらった事。俺にはその記憶ないけど。そのせいで、刑務所にいる。この道具持つと、体が自然と動く。それだけの事だ」
「修一」
呼びかけられたが修一は聞こえていないかのように立ち上がり鞄を拾い上げると、渉を見下ろし少し笑った。
「元気でな」
そう言って扉の向こうへ消えた後ろ姿を、渉は何も言えずに見つめていた。
興味本位でここに来た、というのは少し違うかもしれない。誘ったのが修一だったから、渉は彼の後についてきたのだ。いつも飄々として、肝心なところは教えてくれなかった。猫のように気まぐれで、犬のように素直で。どんな話も真面目に語る事は無かった。もしかしたら友達ではなくただのクラスメイトなだけかもしれないと思った事もある。けれど、そんな修一の姿に惹かれていた。他の友達とは違う姿に。
このまま友情が続くと思っていた。
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