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第二章 俺様、ダンジョンを出る
(閑話)ディオ・リジェロ様観察日記 3
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「キューッキュッキュキュキューッ」
私が聖女になったのを一緒に喜んでくださったリージェ様は、そのまま森の方へと行こうとします。私は思わず尻尾を掴んでしまいました。
ペショッ、と軽い音を立てて地面に顔を打ち付けたリージェ様は涙目でこちらを睨んできます。そんなお姿も可愛らしいのです。
「じきに夜になります。何の準備もなく出るのはいくらリージェ様でも死にに行くようなものです」
リージェ様はこちらが真摯に接すればちゃんと聞き分けてくれます。今回も、大人しく部屋に戻ってくださいました。
翌朝、お昼以降に食べるのに多めにザンナ・メロンを収穫すると、リージェ様自ら布に包んで器用に背負われてました。出発する気満々ですね。
「リージェ様、出発前に、ザンナ・メロンをブレスで焼き尽くしていただけませんか?」
首を傾げ不思議そうな顔を向けるリージェ様。この顔が一番可愛らしいと私思うのです。
私達がここを旅立てば、次に来るのは次代の聖女候補が見つかった時です。何年後、何十年後かもわかりません。その間にここがモンスター化したメロンだらけになっては困ります。
説明すると、「キュッ」と小さく鳴いて片手を上げるリージェ様。本当に可愛らしいです。
私が言うまでもなく、神殿に燃え移らないよう考えてくださっていました。本当に、生後二ヶ月とは思えないほど賢いのです。さて、私も準備しなくては、ですね。
女神様に祈りを捧げ守りの力を封じた石を神殿の周りに等間隔に並べていきます。リージェ様がお生まれになってから毎日一つずつ準備をしていたので、これが最後の一個です。間に合わないかと思って昨日遅くまで残りを用意していたので寝不足ですね。
「キュ?」
聖結界を張った神殿を、リージェ様が不思議そうに叩いております。ふふ、いくらリージェ様でもこの結界は破れないようですね。これなら最深部のモンスターが攻めてきても大丈夫でしょう。
出発準備を整えた私を見て何となく残念そうな溜息を吐いたのはきっと私の気のせいです。……気のせいですよね?
「キュッキュキュ~!」
飛び立つリージェ様の後を慌てて追いかけていきます。
ドラゴンの感覚は聴覚視覚嗅覚全てにおいて人間より遥かに優れていると聞いています。そのためでしょうか? モンスターと一度も遭遇することなく最下層を抜けました。
一寸先も見通せないような暗闇の階層だったため、持ってきたランタンに火を入れました。このランタンも、院長が私のためにと用意してくださったものです。
ランタンの光を反射してキラキラと輝くその階層はとても綺麗で。空気ですら洗浄されたかのようでした。
視界の悪い中をリージェ様はスイスイ飛んでいきます。
足場は滑りやすくゴツゴツとした岩が重なり合い、ところどころ縦穴も空いています。必死で追いかけますが見失ってしまいそうです。
そうして暫く慎重に進んだ時でした。
「キュキュッ!」
突然、リージェ様が肩から離れ、私の目の前に飛び両手を広げて鋭く鳴いたのです。
何事かと思いランタンを掲げ様子を窺った私の眼に飛び込んだのは、先代聖竜様。何度も食事のご用意をして、鱗を磨きあげお世話をしたのです。見間違いようがありません。
「先代様……」
マザーからお亡くなりになったことは聞いておりましたが、まさかこんな所で。ショックのあまりランタンを落としてしまいました。辺りが闇に包まれます。
「キュッ」
リージェ様の声で我に返りました。いけない、こんなモンスターがいるかもしれない場所で明りを落とすなんて!
リージェ様が天井に向かってブレスを吐いてくださり、その明りを頼りにランタンを拾います。カバーは割れてしまっておりましたが、何とか使えそうです。
明りをつけると、リージェ様が先代様に縋り付くようにしていました。マザーの話では、先代様はリージェ様のお母様だったはず……やはり、実の親子というものは会ったことがなくてもわかるものなのですね……。
よく見ると、先代様の遺骸から神々しい気配を感じます。
「これは……聖結界?」
時間が経っているせいか私の使うものよりかなり弱々しいですが、それでも、本能で生きているモンスターを近寄らせない効果ならあります。触れてみると、波紋が広がるかのように温かいものが指先から伝わってきました。
半年以上も、こんな所でおひとりで、自然の摂理に反してまで私たちを守ってくださっていたのですね。
「リージェ様、私、先代聖竜様を眠らせて差し上げたく存じます」
「キュッ」
結界を解除すべく伸ばした手を、リージェ様が掴みます。そして、何やら必死にそれを私の荷物の方へ……
「もしかして、お腹が空いたんですか?」
「キュイッ」
そう言えば、私ったら自分のことばかりで、まだ幼いリージェ様のために休憩を取るとか一度もしておりませんでした。
リージェ様と共に腰を下ろして食事を摂っていたら、いつの間にか眠ってしまっていました。どうやら私も相当疲れていたようです。モンスターへの警戒もせずにぐっすり眠れたのは、先代様の結界のおかげですね。
「キュァァァァァァッ」
リージェ様も眠っていたようですね。目を擦りながら大口を開けて欠伸しております。欠伸するときに声が出るのは稀なのです。とても可愛らしいものを見られました。
リージェ様も起きられましたので、出発準備を済ませ先代様の結界を解きます。シャラシャラと音を立てて先代様の遺骸が天に召されて行きました。
「先代様……お疲れさまでした。今度こそゆっくりとお眠りください」
祈りを捧げた後、そこには鱗と爪が残されておりました。それ自体が暗黒破壊神に対抗しうる武器となります。先代様の愛を感じている間にリージェ様がしっかりと包みに入れて背負ってくださいました。それが必要なものだとわかっているとは……やはり、リージェ様は生まれながらに聖竜なのですね。
それから再び上を目指して進みます。迷いなく進むリージェ様の後を必死についていくと、とても綺麗な水の流れる場所に出ました。
いつ辿り着けるかわからない以上、飲み水は貴重です。
「このお水、飲めるのでしょうか」
「キュキュッ」
汲もうと思って近寄ろうとすると、リージェ様が首を横に振りました。飲めない、と仰っているみたいです。
リージェ様がいなければ、きっと飲んでしまっていましたね。本当に、リージェ様がいてくださって良かったです。
そうこうしているうちに見覚えのある場所まで戻ってきました。来た時にだいぶ長い距離を滑り下りて、とても楽しい気分になったのを覚えています。
が、こうして見るとけっこう距離が短く見えますね。幼い頃の記憶と言うものはやはり美化されるのでしょうか……。
「キュッキュ~ゥゥゥゥゥl
リージェ様が私の背負い袋の上で何やら力んでおりますが……パタパタと風が当たるばかりで。えぇ、上に行こうと仰っているのですね。頑張りますわ。
ですがその坂はとても滑りやすく、何度登ろうとしても滑り落ちてしまって先へ進めません。
「リージェ様、先に行ってこれをどこかに結わえてもらえませんか?」
「キュッ」
リージェ様がロープを掴んで飛んでいくのを見送ってから、気付きました。いくら賢いとはいえ、結わえるのでしょうか?
ハラハラしながら見守っているとリージェ様がロープの端を持ってまた下りてきました。無事結べたようで、引っ張ってみても落ちる気配はありません。
「ありがとうございます、リージェ様」
「キュッ」
頭を手に押し付けてくるのがとても可愛らしくていつまでも撫でてしまいます。リージェ様は頭を撫でられるのがお好きなようで、目を細めてされるがままになっております。
リージェ様の助けも借りて、滑りながらも何とか上までたどり着けました。
早く先に進みたいのか、呼吸の整わない私をじっと見つめてくるリージェ様。不甲斐ないパートナーで申し訳ありません。
見慣れない明りに照らされたその階層は、小部屋がたくさんありました。モンスターの気配もそこかしこからします。
ですが、今の私達ではまだこの階層のモンスターには勝てないと思います。レベル上げをするするにも、もう少し上の階層ですね。
なるべく戦闘を回避していこう、という私の提案にリージェ様がキュッ、と返事したかと思うと、凄い速さでどこかへ飛んで行ってしまいました。
「リージェ様? どちらへ?」
あっと言う間に見えなくなってしまったリージェ様を探して飛んで行った方向へ進みます。幸い、通路を徘徊するモンスターには遭遇しませんでした。
耳を澄ますと、かすかに戦闘音のようなものが聞こえます。まさか……。
慌てて音のする方へ進みますが、その頃には音は止んでしまっておりました。
「リージェ様?」
「キュ~ッキュッキュ~イ!」
抉れた通路、割れた入口の小部屋からリージェ様の声が聞こえます。
小部屋を覗くと、リージェ様が私に気付きピョンピョン飛び跳ねておりました。和んだのも束の間、怪我をした方々が目に入ります。
「まぁ、大変! 大丈夫ですか?」
怪我をされた方々の中に高位の魔術師の方もいたようですが、回復魔法は使えないみたいで私が治癒をかけるととても感謝してくださいました。そんな私の横で、リージェ様が何やら私の動きを真似していらっしゃいます。
「キュッキュキュキュィッ」
チラチラと私を見つめてくるつぶらな瞳。大丈夫ですよ、リージェ様。聖竜も治癒と結界の術を使えるようになりますから。いっぱい練習していきましょうね。
私が聖女になったのを一緒に喜んでくださったリージェ様は、そのまま森の方へと行こうとします。私は思わず尻尾を掴んでしまいました。
ペショッ、と軽い音を立てて地面に顔を打ち付けたリージェ様は涙目でこちらを睨んできます。そんなお姿も可愛らしいのです。
「じきに夜になります。何の準備もなく出るのはいくらリージェ様でも死にに行くようなものです」
リージェ様はこちらが真摯に接すればちゃんと聞き分けてくれます。今回も、大人しく部屋に戻ってくださいました。
翌朝、お昼以降に食べるのに多めにザンナ・メロンを収穫すると、リージェ様自ら布に包んで器用に背負われてました。出発する気満々ですね。
「リージェ様、出発前に、ザンナ・メロンをブレスで焼き尽くしていただけませんか?」
首を傾げ不思議そうな顔を向けるリージェ様。この顔が一番可愛らしいと私思うのです。
私達がここを旅立てば、次に来るのは次代の聖女候補が見つかった時です。何年後、何十年後かもわかりません。その間にここがモンスター化したメロンだらけになっては困ります。
説明すると、「キュッ」と小さく鳴いて片手を上げるリージェ様。本当に可愛らしいです。
私が言うまでもなく、神殿に燃え移らないよう考えてくださっていました。本当に、生後二ヶ月とは思えないほど賢いのです。さて、私も準備しなくては、ですね。
女神様に祈りを捧げ守りの力を封じた石を神殿の周りに等間隔に並べていきます。リージェ様がお生まれになってから毎日一つずつ準備をしていたので、これが最後の一個です。間に合わないかと思って昨日遅くまで残りを用意していたので寝不足ですね。
「キュ?」
聖結界を張った神殿を、リージェ様が不思議そうに叩いております。ふふ、いくらリージェ様でもこの結界は破れないようですね。これなら最深部のモンスターが攻めてきても大丈夫でしょう。
出発準備を整えた私を見て何となく残念そうな溜息を吐いたのはきっと私の気のせいです。……気のせいですよね?
「キュッキュキュ~!」
飛び立つリージェ様の後を慌てて追いかけていきます。
ドラゴンの感覚は聴覚視覚嗅覚全てにおいて人間より遥かに優れていると聞いています。そのためでしょうか? モンスターと一度も遭遇することなく最下層を抜けました。
一寸先も見通せないような暗闇の階層だったため、持ってきたランタンに火を入れました。このランタンも、院長が私のためにと用意してくださったものです。
ランタンの光を反射してキラキラと輝くその階層はとても綺麗で。空気ですら洗浄されたかのようでした。
視界の悪い中をリージェ様はスイスイ飛んでいきます。
足場は滑りやすくゴツゴツとした岩が重なり合い、ところどころ縦穴も空いています。必死で追いかけますが見失ってしまいそうです。
そうして暫く慎重に進んだ時でした。
「キュキュッ!」
突然、リージェ様が肩から離れ、私の目の前に飛び両手を広げて鋭く鳴いたのです。
何事かと思いランタンを掲げ様子を窺った私の眼に飛び込んだのは、先代聖竜様。何度も食事のご用意をして、鱗を磨きあげお世話をしたのです。見間違いようがありません。
「先代様……」
マザーからお亡くなりになったことは聞いておりましたが、まさかこんな所で。ショックのあまりランタンを落としてしまいました。辺りが闇に包まれます。
「キュッ」
リージェ様の声で我に返りました。いけない、こんなモンスターがいるかもしれない場所で明りを落とすなんて!
リージェ様が天井に向かってブレスを吐いてくださり、その明りを頼りにランタンを拾います。カバーは割れてしまっておりましたが、何とか使えそうです。
明りをつけると、リージェ様が先代様に縋り付くようにしていました。マザーの話では、先代様はリージェ様のお母様だったはず……やはり、実の親子というものは会ったことがなくてもわかるものなのですね……。
よく見ると、先代様の遺骸から神々しい気配を感じます。
「これは……聖結界?」
時間が経っているせいか私の使うものよりかなり弱々しいですが、それでも、本能で生きているモンスターを近寄らせない効果ならあります。触れてみると、波紋が広がるかのように温かいものが指先から伝わってきました。
半年以上も、こんな所でおひとりで、自然の摂理に反してまで私たちを守ってくださっていたのですね。
「リージェ様、私、先代聖竜様を眠らせて差し上げたく存じます」
「キュッ」
結界を解除すべく伸ばした手を、リージェ様が掴みます。そして、何やら必死にそれを私の荷物の方へ……
「もしかして、お腹が空いたんですか?」
「キュイッ」
そう言えば、私ったら自分のことばかりで、まだ幼いリージェ様のために休憩を取るとか一度もしておりませんでした。
リージェ様と共に腰を下ろして食事を摂っていたら、いつの間にか眠ってしまっていました。どうやら私も相当疲れていたようです。モンスターへの警戒もせずにぐっすり眠れたのは、先代様の結界のおかげですね。
「キュァァァァァァッ」
リージェ様も眠っていたようですね。目を擦りながら大口を開けて欠伸しております。欠伸するときに声が出るのは稀なのです。とても可愛らしいものを見られました。
リージェ様も起きられましたので、出発準備を済ませ先代様の結界を解きます。シャラシャラと音を立てて先代様の遺骸が天に召されて行きました。
「先代様……お疲れさまでした。今度こそゆっくりとお眠りください」
祈りを捧げた後、そこには鱗と爪が残されておりました。それ自体が暗黒破壊神に対抗しうる武器となります。先代様の愛を感じている間にリージェ様がしっかりと包みに入れて背負ってくださいました。それが必要なものだとわかっているとは……やはり、リージェ様は生まれながらに聖竜なのですね。
それから再び上を目指して進みます。迷いなく進むリージェ様の後を必死についていくと、とても綺麗な水の流れる場所に出ました。
いつ辿り着けるかわからない以上、飲み水は貴重です。
「このお水、飲めるのでしょうか」
「キュキュッ」
汲もうと思って近寄ろうとすると、リージェ様が首を横に振りました。飲めない、と仰っているみたいです。
リージェ様がいなければ、きっと飲んでしまっていましたね。本当に、リージェ様がいてくださって良かったです。
そうこうしているうちに見覚えのある場所まで戻ってきました。来た時にだいぶ長い距離を滑り下りて、とても楽しい気分になったのを覚えています。
が、こうして見るとけっこう距離が短く見えますね。幼い頃の記憶と言うものはやはり美化されるのでしょうか……。
「キュッキュ~ゥゥゥゥゥl
リージェ様が私の背負い袋の上で何やら力んでおりますが……パタパタと風が当たるばかりで。えぇ、上に行こうと仰っているのですね。頑張りますわ。
ですがその坂はとても滑りやすく、何度登ろうとしても滑り落ちてしまって先へ進めません。
「リージェ様、先に行ってこれをどこかに結わえてもらえませんか?」
「キュッ」
リージェ様がロープを掴んで飛んでいくのを見送ってから、気付きました。いくら賢いとはいえ、結わえるのでしょうか?
ハラハラしながら見守っているとリージェ様がロープの端を持ってまた下りてきました。無事結べたようで、引っ張ってみても落ちる気配はありません。
「ありがとうございます、リージェ様」
「キュッ」
頭を手に押し付けてくるのがとても可愛らしくていつまでも撫でてしまいます。リージェ様は頭を撫でられるのがお好きなようで、目を細めてされるがままになっております。
リージェ様の助けも借りて、滑りながらも何とか上までたどり着けました。
早く先に進みたいのか、呼吸の整わない私をじっと見つめてくるリージェ様。不甲斐ないパートナーで申し訳ありません。
見慣れない明りに照らされたその階層は、小部屋がたくさんありました。モンスターの気配もそこかしこからします。
ですが、今の私達ではまだこの階層のモンスターには勝てないと思います。レベル上げをするするにも、もう少し上の階層ですね。
なるべく戦闘を回避していこう、という私の提案にリージェ様がキュッ、と返事したかと思うと、凄い速さでどこかへ飛んで行ってしまいました。
「リージェ様? どちらへ?」
あっと言う間に見えなくなってしまったリージェ様を探して飛んで行った方向へ進みます。幸い、通路を徘徊するモンスターには遭遇しませんでした。
耳を澄ますと、かすかに戦闘音のようなものが聞こえます。まさか……。
慌てて音のする方へ進みますが、その頃には音は止んでしまっておりました。
「リージェ様?」
「キュ~ッキュッキュ~イ!」
抉れた通路、割れた入口の小部屋からリージェ様の声が聞こえます。
小部屋を覗くと、リージェ様が私に気付きピョンピョン飛び跳ねておりました。和んだのも束の間、怪我をした方々が目に入ります。
「まぁ、大変! 大丈夫ですか?」
怪我をされた方々の中に高位の魔術師の方もいたようですが、回復魔法は使えないみたいで私が治癒をかけるととても感謝してくださいました。そんな私の横で、リージェ様が何やら私の動きを真似していらっしゃいます。
「キュッキュキュキュィッ」
チラチラと私を見つめてくるつぶらな瞳。大丈夫ですよ、リージェ様。聖竜も治癒と結界の術を使えるようになりますから。いっぱい練習していきましょうね。
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