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第三章 スキルの力と金策と裏切り
二
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「え? オークキング? 単なるオークではなくて? キング? ですか?」
「だと思うんですけど、違ったらあれなので見てくれますか?」
「それはいいんですけど……え? キング? え?」
理解が追いついていないんだろう。
首をかしげながら僕の顔を見ながらと忙しいオルカさんは、その足で解体場に連れてきてくれた。
やや血なまぐささが残るその場所で僕はオークキングを取り出した。
「え!? 空間魔法!? っていうかこれ! 本当にオークキングじゃないですか!! ど、どういう! いや、その前に! ギルドマスター! マスター!!!!」
オルカさんはそういうと、僕とレイカを放ってどこかに行ってしまった。
「いっちゃったね」
「そうですね。ギルドの責任者を呼びに行ったみたいですよ」
「僕、そういうの緊張するなぁ。何を話せば?」
「聞かれたことに応えればいいですよ。もしなにかあればお助けしますから」
「うん、よろしくね」
そんな会話をしていると、まもなくオルカさんが小走りでやってきた。
その後ろには、何やら大柄のオークみたいな男がやってくる。
「んなっ! 本当にオークキングじゃねぇか! こんなんどこにいたんだぁ!」
「私にもわかりません! ですが、私だけで応対するには荷が勝ちすぎてて」
「ああ、助かった。っと、すまんな挨拶もせず。俺がここのギルドマスターをやらせてもらってるダンだ。噂は聞いている。最速でCランクになった新人っていうのはお前だな?」
大柄で髭がすごくて髪がない。
なにやらすごい人がきたけど、言葉を話している。人間のようだ――。
って、なに失礼なことを考えてるんだろう。
僕は、すぐに頭を下げて挨拶をした。
「あ、僕はエンドっていいます。こっちはレイカ。オークキングを倒したので買取をお願いしたいのですが――」
「それだ! そのオークキングについて詳しく聞かせてくれ!」
すごい剣幕で迫ってくるギルドマスターの迫力にびびりつつ、僕はなんとか事の顛末を説明することができた。当然、ルルル達のことは言わずに。
「そうかぁ。あのあたりだな。一応打ち漏らしがいねぇか確認しないとだな。エンド、助かった! お前が早々に倒してくれたおかげで被害が最小限にすんだ」
「いえ、僕もたまたま見つけただけですから」
「ああ! 報酬は期待しててくれよ! って言いてぇところだが……」
「え? 報酬はもらえないんですか?」
「いや。当然報酬はあるに決まってる! だがな、Aランクから上の魔物は、王都のオークションに出すって決まりがあってな? そのあとまとめて報酬を渡す決まりになってるんだ。もちろん、今回の功績があるから色もつけるが、手続きがめんどうでなぁ」
「そういうことなんですね」
「ああ。細かい査定が決まったら、また連絡すらぁ!」
そういって、ギルドマスターはどこかにいってしまった。
僕らの横では、ギルドの職員の人たちが大急ぎでオークキングの死体に保存魔法をかけている。
「ちゃんと評価してくれるならよかったよ、さぁ行こうか、レイカ」
――――
そんな風に一部金さえもらわずに帰ってきてしまった。
あの時は急にお金が必要になるなんて思ってもみなかったから。
「今からでも、少しだけ前借りみたいにさせてもらえるかな?」
「もしエンド様が狐人族の支援をするというのなら、必要かもしれませんね」
どうにかしてお金を稼がないとなぁ、なんて思いながら、僕は街のギルドへ向かった。
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