ブックメイカー ~ゴミスキルを開花させた少年は、孤児から頂点へと成り上がる~

卯月 みつび

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第三章 スキルの力と金策と裏切り

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 ――――



「え? オークキング? 単なるオークではなくて? キング? ですか?」

「だと思うんですけど、違ったらあれなので見てくれますか?」

「それはいいんですけど……え? キング? え?」



 理解が追いついていないんだろう。

 首をかしげながら僕の顔を見ながらと忙しいオルカさんは、その足で解体場に連れてきてくれた。

 やや血なまぐささが残るその場所で僕はオークキングを取り出した。



「え!? 空間魔法!? っていうかこれ! 本当にオークキングじゃないですか!! ど、どういう! いや、その前に! ギルドマスター! マスター!!!!」



 オルカさんはそういうと、僕とレイカを放ってどこかに行ってしまった。



「いっちゃったね」

「そうですね。ギルドの責任者を呼びに行ったみたいですよ」

「僕、そういうの緊張するなぁ。何を話せば?」

「聞かれたことに応えればいいですよ。もしなにかあればお助けしますから」

「うん、よろしくね」



 そんな会話をしていると、まもなくオルカさんが小走りでやってきた。

 その後ろには、何やら大柄のオークみたいな男がやってくる。



「んなっ! 本当にオークキングじゃねぇか! こんなんどこにいたんだぁ!」

「私にもわかりません! ですが、私だけで応対するには荷が勝ちすぎてて」

「ああ、助かった。っと、すまんな挨拶もせず。俺がここのギルドマスターをやらせてもらってるダンだ。噂は聞いている。最速でCランクになった新人っていうのはお前だな?」



 大柄で髭がすごくて髪がない。

 なにやらすごい人がきたけど、言葉を話している。人間のようだ――。

 って、なに失礼なことを考えてるんだろう。

 僕は、すぐに頭を下げて挨拶をした。



「あ、僕はエンドっていいます。こっちはレイカ。オークキングを倒したので買取をお願いしたいのですが――」

「それだ! そのオークキングについて詳しく聞かせてくれ!」



 すごい剣幕で迫ってくるギルドマスターの迫力にびびりつつ、僕はなんとか事の顛末を説明することができた。当然、ルルル達のことは言わずに。



「そうかぁ。あのあたりだな。一応打ち漏らしがいねぇか確認しないとだな。エンド、助かった! お前が早々に倒してくれたおかげで被害が最小限にすんだ」

「いえ、僕もたまたま見つけただけですから」

「ああ! 報酬は期待しててくれよ! って言いてぇところだが……」

「え? 報酬はもらえないんですか?」

「いや。当然報酬はあるに決まってる! だがな、Aランクから上の魔物は、王都のオークションに出すって決まりがあってな? そのあとまとめて報酬を渡す決まりになってるんだ。もちろん、今回の功績があるから色もつけるが、手続きがめんどうでなぁ」

「そういうことなんですね」

「ああ。細かい査定が決まったら、また連絡すらぁ!」



 そういって、ギルドマスターはどこかにいってしまった。

 僕らの横では、ギルドの職員の人たちが大急ぎでオークキングの死体に保存魔法をかけている。



「ちゃんと評価してくれるならよかったよ、さぁ行こうか、レイカ」



 ――――



 そんな風に一部金さえもらわずに帰ってきてしまった。

 あの時は急にお金が必要になるなんて思ってもみなかったから。



「今からでも、少しだけ前借りみたいにさせてもらえるかな?」

「もしエンド様が狐人族の支援をするというのなら、必要かもしれませんね」



 どうにかしてお金を稼がないとなぁ、なんて思いながら、僕は街のギルドへ向かった。
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