触手の魔女 ‐Tentacle witch‐

塩麹絢乃

文字の大きさ
25 / 158
第一章

5.操り人形 その③:闖入者

しおりを挟む
 嫌な音がした。到底人体からは鳴らないような破砕音が。

 けれども、待てども待てども私の体のどこにも衝撃を感じなかった。顔にも、腹部にも、カラギウスの剣にも。

 一体、何が起こったのか知るために私は恐る恐る目を開き――そして、視界に広がる異様な光景を脳内で処理しきれず固まった。

(う、腕……?)

 私の頭上の壁から腕が生えていた。私が背にしていたテナントの壁を突き破り、あまりにも堂々と見覚えのあるが突き立っていた。

 その白腕が、ジャミルの右手首を掴んで力強く捻り上げていたために私は無事に済んだようだった。さっきの嫌な音は、この白腕が壁を突き破った時の音だったのだろう。

 ベキッ、バリバリバリ、と壁に張られていた木材のひしゃげる悲鳴を引き連れ、非常に聞き覚えのある頼もしい声が頭上から振ってきた。

「リンさん、少し猪突猛進が過ぎるのではなくて?」
「ロ、ロクサーヌ……!」

 色々と想定外のことが立て続けに起こった所為で、私はもう呆然とするしかなかった。私の服裾から這い出てきたマネの触手も信じられないという風にぷるぷると震える。

「んな、めちゃくちゃな……」

 口には出さなかったものの、私も内心ではマネと同じことを思っていた。

 ロクサーヌは、まるで始めからそこに壁なんて存在しないかのように、例えるなら普通に往来を闊歩する時のような、不自然すぎるほどに自然な所作で石材・木材を蹴散らしつつ壁を突き破って登場した。

 そして、尻もちをついた私にチラと流し目を送る。

「後は任せて下さいませんか? わたくし、久しぶりにムカッ腹が立っていますの」

 ロクサーヌは更にズイッと無造作に歩み出て、捻り上げた手首ごとジャミルをテナントの中央へ押し戻してゆく。

(凄い……ジャミルの力も弱くない筈なのに、ビクともしないなんて……)

 とその時に気付く、ロクサーヌが杖も剣も持たず、のその身一つでこの場に臨んでいることに。

「げっ……そ、そうね。そこまで言うならアンタに任せるわ。けど、危なくなったら助勢するわよ!」
「ええ、それで構いませんわ」

 一応の確認を取ってから、私はそそくさとロクサーヌから離れた。こんな狭いところで巻き込まれたら堪ったものじゃない。

「おい、リン。アイツだけに任せて大丈夫なのか?」
「まあ、見てなさい。ロクサーヌが〝素手〟ってことは遊びも手加減も抜きってことなのよ。剣術クラブに所属してるのもただの格好付けだしね。それより、巻き込まれないように気を付けましょ」
「は? 〝素手〟だから本気? 確かに剣を使ってた時より力の使い方が上手いみてえだが……」

 マネは理解できていないようだが、もしジャミルの攻撃が単純な物理攻撃だけなのだとしたらロクサーヌの敵ではない。

 ずんずんと押しに押して、サマンサからも私からも安全な距離を取ったところで、ロクサーヌはようやく前進を止めた。

 それまで掴まれた手を引き剥がそうと必死にもがき、蹈鞴を踏むばかりだったジャミルも、ここらでその無駄な試みに見切りをつけて自由な左拳でロクサーヌへ殴りかかる。

 しかし、そんな苦し紛れの攻撃は、ロクサーヌにしてみれば何の脅威でもない。危なげなくもう片方の手でジャミルの拳を受け止めたロクサーヌは、スムーズに手四つの姿勢へと移行した。

「ロクサーヌ! そいつ、何かおかしいから油断はしないで!」
「心配ご無用! ネルさんの使い魔メイトを通して大方の流れは把握済みですわ!」

 コーネリアの使い魔メイト? それがどんなだったか思い出す間もなく、ロクサーヌが動き出す。

 手四つの姿勢からわざと均衡を崩してグイッとジャミルを引き込み、バランスを崩したジャミルを抱きかかえるように左腕一本で拘束する。そして、空いた右腕でジャミルの背後にある『』を掴んだ。

「こそこそと隠れてないで――出ていらっしゃい!」

 その時、窓から差し込む街灯の光にキラリと反射して、ロクサーヌが掴んだ『何か』の正体が見えた。

 それは――糸。本当に目を凝らさねば見えぬほどに細い細い糸。同時に、途中から薄っすらと感じていた魔力の気配もこの糸からだと分かった。

 ロクサーヌはその糸を思いっきり引っ張った。すると、向かいの壁を突き破って、また別の男が引っ張り出されてきた。ガラガラと木片が舞い飛ぶ中、よろめきながら立ち上がった男からは、やはり魔法使いウィザードとはを感じた。

「貴方が本物のジャミルさん……ということで宜しくて?」
「く、くく……合ってるよ。しかし、これが魔女ウィッチかぁ。やはり借り物と自前。出力が違うな」

 声はほぼ同じだが、さっきまでのジャミルとは顔立ちも体格も雰囲気もまるで違っていた。温厚で包容力のあった笑みが野性的なものに、色白だったのが色黒に、細身だったのがガッシリとした体型に、浅い彫りの顔が深い彫りに、思慮深く感じた眼には軽率な色合いすら交じる。

 その時、ロクサーヌの懐に抱かれている偽ジャミルが、糸の切れた人形のようにプツリと脱力する。それと前後して、本物のジャミルが床に倒れているサマンサに指を差し向けた。

「アイツ、糸をサマンサに伸ばしたぞ」
「大丈夫、見えてるわ」

 とは言いつつも注意していなければ危うく見逃すところだった。ジャミルの指先から、微かにさっきのものと同じ糸が伸びてサマンサの体に取り付いた。アニマを両断されたサマンサはまだ暫く動けない筈だが、その糸に引っ張られるようにして無理矢理立ち上がらされる。

(……ああやって、ずっとどこからか偽ジャミルを操ってたのね)

 よく見ると、突き破られた壁の向こうには何体ものバリエーション豊かなジャミルが安置されていた。小さいもの大きいもの、ハンサムなもの、もっと色白・もっと色黒の肌のもの、中央には女性型のものもある。また、作りかけのものもあり、その関節部分は球体だった。

(間違いない……あそこは工房なんだ。私たちがずっと相手をしていた偽ジャミルは、あそこで作られた異様にリアルな質感の『人形』だ)

 肌の質感や声の調子、表情なども本物と見紛う出来であり、私もまんまと騙されてしまっていた。糸で立ち上がらされたサマンサはギクシャクとした動きでナイフを拾い上げると、ジャミルのもとまで歩かされる。

「さあて、お決まりのセリフだ。――動くな! こいつがどうなってもいいのか!」
「ジャ、ジャミル……貴方、が、ジャミル……なの?」

 戸惑うサマンサの喉元に自らの手でナイフが突きつけられる。一瞬、マネが反射的に飛び出しかけたが、私はロクサーヌがまだ余裕を保っているのを見てもう少し静観してみることにした。

「なんとも、面妖な術を使いますのね」
「……随分と余裕だな、御学友を人質に取られているというのに」
「サミーさん」

 ジャミルの脅しも意に介さず、ロクサーヌは余裕すら感じる声でサマンサに呼びかける。

「そろそろ貴方も理解したのではありませんか? 貴方の愛する殿方は、決していきなり刃物を振り上げて襲ったり脅したりするような方ではなかった筈ですわ」
「う、うああ……嘘、嘘よ……」

 サマンサは、ナイフをピタリと自分の喉元に突き立てたまま、微動だにすることなく嗚咽する。

「これは、悪い夢だわ……! ジャミルは私とお店をやるって……そう誓い合って、一緒に……ここまでやってきたのに……!」
「それはこのテナントのことを仰っていますの?」

 その言葉を待っていたとばかりに、ロクサーヌは懐からぺらりと一枚の紙を取り出した。

「ここに書かれた登記情報をご覧あそばせ。このテナントの契約は一ヶ月だけ。しかも名義人は全くの別人ですわ。工事も見てくれだけで、どこにも発注していません。ここに運び込まれている机や椅子も残らず一ヶ月だけのレンタル。つまり、彼には最初からお店を開く気などなかったのです。全ては貴方を騙すためだけに用意されたお芝居の小道具でしかなかったのですわ」
「そ、そんな……! 嘘よ……そんなこと……!」

 目を逸らしようもない現実を突きつけられ、サマンサはしとどに頬を濡らす。

 しかし、そんなところまで調べてあげているなんて……これはますます私が逸ったかもしれない。猪突猛進の批判は甘んじて受け入れよう。解決を急ぎすぎて、ちょっと考えなしだった。

 感心しきりの私とは違って、悪事を暴かれた側であるジャミルは露骨に不快感をあらわにした。

「おいおい、呑気に話しこんでないで道を開けてもらえるか? そこまでバレちまってんなら、もうこんなところにいる意味もないんでな」
「あら、まだ逃げられるとお思いで?」
「アァ? 当たり前だろ、こいつの命が惜しくないのか?」

 プツ、とサマンサの首にナイフの刃先が少しだけ食い込み、一筋の血が垂れる。

「あ、あああぁぁぁ……! こんなの嘘、嘘よ……分からない……何も分からない!」

 分からない、というより分かりたくないのだろう。泣き崩れるサマンサの眼は、もはや夢も現も何も映してはいない。

 ジャミルは本当にやる気だ。サマンサに対し、一切の情を感じていないあの眼を見れば分かる。彼はサマンサのことを、彼女の想いも、命も、なんとも思っていない。

 で、ここからどうする気なんだ? ロクサーヌは。

「ふぅ……サミーさん。お聞きになって?」

 しかし、ロクサーヌはどこまでもサマンサしか見ていない。再び脅しを無視されたジャミルの額に青筋が浮かぶ。そして、脂汗も。明確な焦りの色だ。

「わたくしが友人としてお節介を焼けるのはここまでですわ。結局、ジャミルさんと別れるか否かは貴方自身が決めること」
「え……?」

 思いがけぬ言葉に、涙を流すのも止めて顔を上げるサマンサ。一体、ロクサーヌは何を言っているのか、傍から見ていた私もサマンサと一緒になって困惑せざるを得なかった。

 別れるだの別れないだの以前にジャミルは偽物だったのだから、答えは決まっているじゃないか。一度はそう思ったが、すぐにロクサーヌの意図を理解した。ロクサーヌは、ここでサマンサの恋心にスッキリとした決着を付けてあげようとしているのだ。尾を引くようなことなく、新たな恋に向かうために。

「他人の恋路を邪魔して馬に蹴られたくはありませんもの。悪どい恋人と関係を断ちたいのであれば、一言『助けて』とそう仰って下さいませんか? そうすれば、わたくしは快く円満なお別れのために尽力いたしますわ」
「いつまでも……ふざけたこと言ってんじゃねえぞ、クソガキがぁ!」

 とうとう堪忍袋の緒が切れたか、ロクサーヌにずっと居ない者のように扱われていたジャミルが必死の形相で自らの存在を主張する。しかしその怒りは、誰がどう見ても得体のしれないものを目の前にした内心の焦りを掻き消すためのものだった。

「どうしても退かないというのなら、お前を殺してでも行くまでだ……!」

 ジャミルが背後の工房へ片手を差し向けると、サマンサに取り付いていた糸の半分が外れ、工房の中へと伸びてゆく。そして、ピンと別の何かに繋がると、ジャミルは大きく腕を振ってそれを引っ張り出した。

 床に散らばる木片を踏み砕きながら現れたのは、全身に数々の武具を取り付けられた大型の武装人形だった。人質に効果なしと見て、別手段を講じたのだろう。あの大型の武装人形がさっきの偽ジャミルと同じ速度と力で襲いかかってきたりしたら……私はその威力を想像してゾッとした。

「――死ねィ!」

 武装人形が、その鋭い鉄爪を振り上げてロクサーヌに襲いかかる。だが、対するロクサーヌはその場に仁王立ちをしたままピクリとも動かない。腕すら上げず、ただ前を見据えているだけだった。

「どうして、何も……ロクサーヌ!」

 ロクサーヌなら大丈夫と思っていた所為で判断が遅れた。私がマズイと思った時には、既に武装人形は介入の余地がないほどロクサーヌに肉薄していた。

 だが、武装人形の鋭い鉄爪がロクサーヌの顔面に突き立てられる――その間際、私は戦闘の喧騒に混じって二つの声を聞いた。

「たす……けて……」
「分かりましたわ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

処理中です...