触手の魔女 ‐Tentacle witch‐

塩麹絢乃

文字の大きさ
98 / 158
第四章

1.再始動 その③:勝利と報酬

しおりを挟む
 窮地に追い込まれた私が取った戦術は『遅滞戦術』だ。各戦線において戦線を引き延ばしつつ、同時に全体から戦力を少しずつ抽出し、新たな部隊――【特攻部隊】を再編成する。

「ダイスロール……9・9・9、27ね」
「……こちらは0だ」
「0・0・0!? あらら、アンタも運がないわねぇ」

 机上演習で発生した戦闘の内容は、0~9の目を出す十面ダイスを三つ振って出た目の合計によって判定する。両者の数字の差によって勝敗と損害の程度が決まる訳だ。

 しかし、ここからは27-0=27の『大勝』と『大敗』、この二つ以外を覚える必要はない。

「9・9・9、27よ」
「……0」
「またまた『大勝』と『大敗』ね」

 一回目は偶然だと思うかもしれない。確立次第で稀に起こり得ることだ。しかし、それが二回、三回と続けばそれはもう偶然では済まされない。

 ――必然だ。

 先程、私が全体から抽出し再編成した【特攻部隊】は、防衛陣地から逆に打って出て既に敵陣のど真ん中へ突っ込んでいる。しかし、その損害は極めて軽微。まるで神がかったような快進撃を遂げていた。

 そんな有り得ない現実を前にして、遂に我慢の限界に達したルシュディーが憤然と立ち上がって吠える。

「貴様……何をしたッ!」
「答える必要はない」
「――ふざけるなッ!」

 ルシュディーは机上の十面ダイスを引っ掴んで舐めるように観察する。私は、横で見ていたアナスタシアに目配せして「黙っていろ」と視線で言い含める。

「何か見つかった? アンタが持ってきたダイスに違いないでしょ」
「ぐっ……」

 ダイスに何ら異常を見つけられなかったルシュディーは、ダイスを机上に戻し一人思考の世界に向かう。

「魔法か? オレに魔力の感知ができないのをいいことに、魔法を使ってイカサマをしたとでもいうのか?」
「いいえ、そんなことする訳ないじゃない。アナスタシア、アンタからもはっきり証言なさいな。私は使、と」
「……リンは『机上演習を始めてから一度も魔法を行使していない』」

 味方からの証言を受けて、ルシュディーは苦虫を噛み潰したような顔をする。

「どういうことだ? 魔法じゃない……だが、技術でもない……小手先の技術でどうにかできるのは自分の出目だけだ……! オレの出目は操作できない……!」
「言い掛かりは終わった? なら、さっさと続けてくれる?」
「……クソッ!」

 すっとぼけてはいるが、確かに私はイカサマをした。しかし、イカサマの手口を言い当てられないのであれば、どうしてそのイカサマを止めさせられるだろう。私は「していない」と言っている。現実には信じられないが、証拠がない以上はそれが全てだ。

 観念したようにルシュディーは震える手で兵駒を動かした。恐らく思考だけで私のイカサマの正体に至ることを諦め、ダイスの動きを観察してそこから手がかりを得ようという考えだろう。

 しかし、その決断に至るのが一手、二手……いや、三手ほど遅かった。

(既に――詰みチェックメイトよ)

 もはや、盤面はイカサマを使うまでもないほどに引っくり返っていた。敵陣の最奥付近にいた【特攻部隊】は、ダイスの出目によってほどほどに勝ち負けを繰り返しつつ進軍し、最終的にルシュディーの本陣を見事討ち滅ぼした。

 机上演習全体の勝敗は、その時々の想定にもよるが、大体はどちらかの本陣が陥ちるか、一定ターン数が経過することにより決する。今回の場合、防衛側は一定ターン数の経過=援軍の到着による戦術的勝利を基本的に目指すものだが、別に攻撃側の本陣をとして勝ってはいけないというルールもない。

「はい、私の勝ち。アンタの生み出した戦術は中々に美事みごとだったけれど、私の持って生まれた天運を前に為す術もなく崩れ去ってしまったわね」

 ルシュディーは、顔中のシワを総動員して形容しがたい形相を作っていたが、やがてふっと力を抜いて表情を緩め天を仰ぐ。

「……オレ敗北まけだ。政治屋と軍人は結果が全て。過程を評価されることなどない。あるとしても、後世の暇な歴史家によってのみだ。不正は明らか、しかしその正体が一向に分からない。『相手はズルをしていたが、その正体が分からず無様に負けて国が滅んでしまいました』――なんてふざけたこと、口が裂けても軍人のオレが言えるか」
「殊勝な心がけね」
敗北まけは認める。……だから、どうやったのかだけ教えてくれないか」
「良いわよ」

 そう懇願されずとも種明かしはするつもりだった。なにせ、そっちのアナスタシアにはバレバレだったのだから、ここで私が黙っていても今知るか後知るかの違いでしかない。

「でも、何も特別なことはしてないわ。――マネ、出てきなさい」
「うーっす」

 気の抜けた返答がから聞こえたかと思うと、図面からジワリとマネの体組織から滲み出てきた。

 それを見てルシュディーはハッとした顔をする。どうやら私のイカサマの正体を察したようだった。

「まさか、ダイスではなくへのイカサマとは……! なるほど、魔法の行使はない……使い魔メイトのそいつに図面の下からダイスの目を操作させていたのだからな! こんな単純なイカサマをオレは……!」
「一つ言っておくと、アナスタシアは気付いてたわよ。ね?」
「気付いたのは、ほんのついさっきですけどね」

 ルシュディーがダイスを引っ掴む数手前の時点で、アナスタシアは私のイカサマの正体に勘付いていた。ルシュディーもその時に気付いていればまだ取り返しはついた。

「しかし、何時だ。魔法は使っていないのだろう? 召喚門ゲートを開いたような素振りも……」
「答えは最初から、私は常日頃ずっとマネを召喚してて――服の下に纏ってるのよ。知らなかった?」
「私はそれを知っていたから気付けました。――からですね」
「御名答」

 私が左手を図面から上げると、それにつられてマネの体組織がベトッとスライムのように袖先から伸びた。

 この机上演習の間、私はずっと左手を図面の上に置いていた。それは『酸の性質』を抑えたマネがゆっくりと真綿で首を絞めるように図面の下へ侵出するのを隠すためだ。

(まさか、本当にイカサマを使う羽目になるとは思ってなかったけど……)

 備えあれば憂いなし。自分の抜け目なさが呼び込んだ勝利だ。自画自賛しておこう。

「……驚いた。噂以上に油断ならない人物だったようだ。まさか、このオレの完成させた盤面を返せる奴がこの世に存在するとは……」
「だから、言ったじゃない? ルシュディーちゃんの言った通りにやっても、ヘレナとリンには負けちゃうってー」
「ん? ちょっと待って」

 私は、アナスタシアの言葉に引っかかりを覚えて口を挟んだ。

「『言った通りにやっても負ける』って、つまり今までの折節実習エクストラ・クルリクルムとかはルシュディーの指示でアナスタシアは動いてた訳?」
「恥ずかしながら、そうなんです。私が中等部二年ぐらいの時から戦術に関してはルシュディーを真似していました。猿真似であれだけやれるのですから、ルシュディーちゃんの才能はなかなかのもんでしょう?」
「はー……なんか納得。それでアンタの戦術って途中で息切れするんだ」
「て、手厳しいですね……」

 驚いた。まさか、こんなところに才能のある奴が居たとは。てっきり、アナスタシアの魔族の方が戦術などに通じているとばかり思っていた。本当の頭脳ブレーンはこのルシュディーだったのか。

(ぶっちゃけ、さっきのも戦術では負けていたし)

 そこは素直に「お見逸れしました」と言わなければならないだろう。言わないけれど。

 机上演習の図面とダイス、兵駒を片付けたところでルシュディーがずいっと身を乗り出させる。互いが互いを価値のある人間と理解したところで、どうやらこれから本題に入るようだ。

「さて――先程、こいつは随分と回りくどい言い方をしたが、実のところ要件は単純明快なものだ。諸侯派と中立派という違いはあるが、これからは仲良くしよう、今日のところは名前だけでも覚えてくれって、そんなところだ」
「ふーん……もっと、詳しくお願いできる? 何故whyの部分とか」
「良いだろう」

 ルシュディーは膝の上で両手を組み、ズイッと顔を前に出して背中を丸める。

オレとこいつは、将来のイリュリア王国の覇権は諸侯派が握るだろうという予測のもとにのみ通じる仲だった。しかし、昨今の情勢の変化によりその予測も正しいかどうか怪しくなってきた」

 聞くと、ヘレナという傑物の存在や王国内の不穏分子といったの変数が影響し、このまま諸侯派に属していてもあまり旨味はないと二人は踏んでいるらしい。

オレは当代・イリュリア王を評価している。〝狂王〟だと? とんでもない、それは対立するゴミ貴族どもの言い分だ」

  その辺りのことは、私もバイト先のアヒメレクさんとよく話すので詳しい。

 〝狂王〟は、憚ることなく貴族を『盗人』と批難している。先代・先々代からの度重なる戦費や借金により、イリュリア王国の国庫は火の車。だというのに、あらゆる手段を用いて国庫から略奪を繰り返す貴族たちを指して〝狂王〟は『盗人』と呼んだ。だが、貴族の方はそれを正当なる権利だとすら思っているので、止める気は全くない。

 そんな状況に業を煮やした〝狂王〟は財務大臣の任命に踏み切った。各省庁の国務大臣の選出は宰相の権限だが、それも王の任命なしでは公的に認められない。それを盾に〝狂王〟は改革派の財務大臣を据えたのだ。

 それが約十五年前のこと。

 だが、財務大臣は王妃や保守派貴族に疎まれ罷免ひめん。改革は失敗する。

 続く二人目、三人目、四人目の財務大臣も改革を試みたが、高等法院パルラメントゥムを始めとする既得権益層の反発、のみならず農民、職人らの反発、凶作による民衆反乱といったものにより頓挫。全員漏れなく罷免か辞任の憂き目にあった。

 現在は、庶民に人気のある二人目の財務大臣――ニック・ジェイコブが今年から再登板し、全国議会コンキリウムを開くかどうかで揉めている。

 これからどうなるか、その予想は極めて難しかった。

「財政面の改革は失敗続きだが、その一方で先代・先々代から続く中央集権化の流れをそのままに諸侯の力を削いだのは良かった」

 しかし、とルシュディーは眉根をひそめる。

「状況は刻一刻と変化してゆく。今は諸侯よりも民衆の方が脅威だ。そして、この流れはもう誰にも止めることはできない」

 その意見に異論はない。この国で生活していれば、自由を渇望する風潮の高まりは嫌でも日々感じさせられることだ。貴族たちの中からも、主流ではないのものの『自由主義貴族』を自称するものたちが現れ始めている。

「安定、安寧の未来はもはや潰えた。これからは、混迷の時代をどう生き抜くかということが焦点となる」
「そのためには、派閥なんかの狭い括りに拘ってる余裕はありません。私たちは必死です」

 なるほど、だいぶ話が飲み込めてきた。

「要するに、顔の広い中立派のロクサーヌとお近付きになりたいけど、その前に煩そうな私に話を通してからってことね」
「そういうことだ」

 実のところ、ロクサーヌの交友関係の広がりは私なんかには留めようのないものなので、別に私はロクサーヌが誰とつるもうが気にしないのだが、言っても自分が不利になりそうなことには口をつぐんでおくことにした。

「もちろん、こちらとしては貴様とも付き合いも続けたい」

 利害が衝突している訳でもなし、拒む理由が見当たらない。了承の返事に固い握手の一つでも交わそうかと思い至ったところで、ルシュディーがこう切り出してくる。

「――そこで、今日は手土産を持ってきた」
「手土産? なにかしら」

 私は差し出そうとした手を引っ込める。貰えるものは貰っておかないと。

「貴様は、まだ『星団プレイアデス』入りを諦めていないそうだな?」
「ええ、まあ。それが今のところ、人生の目標みたいになってるから」

 そう応えると、ルシュディーは「用意したものが無駄にならなくてよかった」と言って、茶封筒をカバンから取り出した。視線で開けても良いかと問うと、首肯が返ってくる。

 茶封筒を開くと、中から写真が三枚出てきた。その写真には、どれも同じ男が別々の女と逢瀬をする場面が写されていた。

「コンラッド、という男を知っているか? 王党国教派の数学教師だ」
「いえ、高等部の教師かしら? それともディルクルム魔法学院?」
「ディルクルムの中等部だな」

 ルシュディーはざっとコンラッドの経歴を教えてくれた。

「教えている教科こそ数学だが、コンラッドは魔法使いウィザードだ。普通、魔法関係以外の教科は一般から雇用した教師が教鞭を執るものだが、彼のたっての希望で『聖歌隊ミスティカ』から横滑りしてきたという異色の経歴を持つ。そして――だ」

 そう聞いてから手元の写真を見返すと、ルシュディーが手土産と言った意味も分かってくる。元・『聖歌隊ミスティカ』――検邪聖省(いわゆる異端審問)隷下、聖徒魔法士官クレリクス――ということは、コンラッドは敬虔な国教会の信徒である筈。だというのに、同時に三人と不貞をするとは……とんだプレイボーイだ。

「数学教師を希望した理由は数学への興味からと言っているそうだが、実のところは愛人たちへのアクセスが容易になることが決め手ではないかとオレは睨んでる」
「ははぁ……なるほどね。ありがと、これは有効的に活用させてもらうわ」

 写真を茶封筒へ戻し、私はルシュディーと固く握手を交わした。

「アンタの名前、ちゃんと覚えたからね」
オレの方こそ。貴様のことは生涯、忘れることはないだろう」

 こうして、私はアナスタシア、ルシュディーの二人と友好関係を築くと共に、コンラッドという教師の情報よわみを手に入れたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主』

雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。 荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。 十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、 ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。 ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、 領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。 魔物被害、経済不安、流通の断絶── 没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。 新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。

処理中です...