Defense 2 完結

パンチマン

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権力者の宴

16 権力者の訪れ.6 作戦開始

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<ICICLE1、現状報告>


<MOXに潜入完了。本来インタビューを行う職員は、仮拠点に監禁中。>


<了解。狙撃班が数十分後に、ここを出発する。警備体制等は何か異常があるか?>


<異常はないが、懸念がある。昨日夕方、保安庁の職員がICICLE2の事を知っていた。これはどういう事だ?>


<ICICLE1、その事は既に解決済みだ。心配せずに遂行せよ。他は?>


<他はない。>


<了解。インタビューが近くなったら再度連絡する。アウト。>


現場に送り込まれた隊員との通信を終えたイスビッシュは、作戦司令室で大きなモニターを見つめていた。


「司令。例のダグラスと接触した保安庁職員です。」


イスビッシュの近くにいたオペレーターがパソコンに映し出されたケインを見せた。


「この男か。経歴は?」


「戦時中は軍にいて最終階級は大尉です。終戦から間もなく、新設された保安庁に入庁、そして今に至ります。」


「そうか。」


「司令、なぜ警備対策本部はダグラスを解放したんですか?」


「俺たちを利用しようと企んでる奴らさ。まぁ俺たちも奴らの知らないところで利用させてもらってるんだがな。」


「奴らってのは誰なんですか?」


「それは総帥しか知らない。俺にも分からないからな。だが、すぐに分かるだろう。総帥は今回の作戦で一気に畳み掛けるつもりだ。」


「分かりました。」


モニターにロレーヌの監視カメラ映像が映し出された。まだ夜も明けきってなく、暗いにもかかわらず、警備体制は崩れる事なく維持されていた。そして、イスビッシュは電話をとり、司令室の外にいる狙撃班員に繋げた。


「よし、準備を始めろ。」


その一報を受けて、狙撃を行うポッツとメンデスが、メーカーの名前が入ったバンにライフルや弾丸などを積み始めた。


<ICICLE4-1からCP、準備完了。>


ポッツが司令室に連絡を入れた。それを受けたイスビッシュは直ちに出撃を命じて、バインダーに挟まれた紙を見た。紙には、警察や保安隊の配置が記載されていて、加えて、インタビューが行われる場所や狙撃ポイントからの距離など、事細かく書かれていた。ぬかるみの無いようにイスビッシュは繰り返し読み返していた。


「ケインと呼ばれる男は、どう動いてくるでしょうか?」


オペレーターが尋ねた。


「心配はいらないさ。何も出来ないだろう。インタビューに持ち込めば、こっちの勝ちだ。」


「何だが、気の毒ですね。」


「何が?」


「いえ、そのケインっていう人です。彼のした事はなんら間違いでは無いのに。」


「独立のための必要な事だ。」


そう言うと、イスビッシュは息を少し深めに吸ってオペレーター達に向かってこう言った。



「さあ、独立のための第一歩だ。」







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