[雑文]日々と反故

2025年(令和07)02月

2025年(令和07)02月15日(土) 古い手帳を……

古い手帳を開くと自分でも読み取れないページがある。
手がかりをたぐるように意味を類推しながらどうにか思い出し読み解いたりするのだが、中には自分が書いたものなのかが怪しいほどのページも出てくる。
これを書いた人間は自分であることは間違いない筈なのだが、まるで他人の書いたものに思える。

いや、これを書いている時は別人だったに違いない。
誰か別人のポケットに収まって取り出され、その時に兆した何かを(自身にだけ分かるように)書きつけてページを閉じていたのだ。
今の自分にとって、まるで他人である過去の自分の書いたものを見て、誰よりも遠い人物に感じてしまう。

人間の体細胞は数ヶ月や数年で完全に入れ替わる、という。
それを考えると不思議なことでもないだろう。