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第12話 職業
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冒険者ギルドの受付嬢カモリナに職業を聞かれて、戸惑うソウタ。
(一般的に多いのは剣士だと思うんだけど、剣を持った事もないしなぁ。魔法も使えないし。リャンゾウを連れてるからテイマーと言えなくも無いけど、テイムしてる訳じゃないし、リャンゾウ以外は仲間に出来なかったんだよなぁ。嘘をつくのもイヤだからなぁ、どうしよう……)
「職業無しではダメですか?」
(無職かぁ、何だかイヤだけど、しょうが無いか)
「あー、何らかの職業が無いと登録出来ないのよ。自分の得意な事を職業にするのだけど……、リャンゾウちゃんを連れてるからテイマーじゃ無いの?」
「テイムしてる訳では無いんです。相棒と言うか友達と言うか……、テイムのスキルも無いので、嘘をつくみたいなので、テイマーはちょっと……」
「うーん、何も無ければ取り敢えず剣士にしておくって言う手もあるわよ。後で変更も可能だから、取り敢えず剣士で登録する人は多いよ。」
カモリナさんは良い人みたいだ、親身になってくれている。
「剣を持った事も無いので、剣士は無理です」
「そっかぁ、得意な事は何か無い?」
「得意な事かぁ……? ん、そうだ!」
ソウタはカウンターに乗せてあった冒険者登録用紙を、手前に引き寄せ職業欄にサラサラっと書いた。
「さ、採取士? 何それ?! 戦闘職でもサポート職でも無い冒険者の職業って、初めてだわ」
「うーん、村では薬草採取を仕事にしていたので、やれる事は採取くらいなのです。因みにこんな薬草を採取しています」
ソウタは採取した薬草をカモリナに見せる。
「へぇ、良い状態の薬草ね。常設依頼で買い取らせて貰っても良いかしら」
「はい。どうぞ」
「じゃあ、初めての職業だけど、採取士で登録しちゃうわ」
カモリナはカウンターの下で何やら、ゴソゴソ、カチャカチャ、カキカキした後、冒険者証と従魔の証と薬草の買取額をカウンターに出した。
「はい。薬草の状態が良かったので、少し買取額を追加したわよ」
「はい。有難う御座います」
その後、ソウタは、カモリナから簡単に冒険者のルールや決まり事の説明を受けて。
「詳しくはこの冊子を見ておいてね。無理しちゃ駄目よ」
と冊子を貰ったソウタ。
「はい。有難う御座います」
首からEランクの冒険者証を下げて、従魔の証をリャンゾウに貼ると、受付を離れた。
その後、依頼票が貼ってある掲示板を見てみた。
(討伐は出来ないし、街の人の手伝いも……、初対面の人と話すのが、苦手だからヤだなぁ、結局常設依頼の薬草採取しか無いかぁ)
ソウタが掲示板に背を向けて、出入口に向かおうとしたら、ソウタの後ろにCランク冒険者の大男であるロカンがいた。
「小僧! 俺に何をしたぁ!」
(一般的に多いのは剣士だと思うんだけど、剣を持った事もないしなぁ。魔法も使えないし。リャンゾウを連れてるからテイマーと言えなくも無いけど、テイムしてる訳じゃないし、リャンゾウ以外は仲間に出来なかったんだよなぁ。嘘をつくのもイヤだからなぁ、どうしよう……)
「職業無しではダメですか?」
(無職かぁ、何だかイヤだけど、しょうが無いか)
「あー、何らかの職業が無いと登録出来ないのよ。自分の得意な事を職業にするのだけど……、リャンゾウちゃんを連れてるからテイマーじゃ無いの?」
「テイムしてる訳では無いんです。相棒と言うか友達と言うか……、テイムのスキルも無いので、嘘をつくみたいなので、テイマーはちょっと……」
「うーん、何も無ければ取り敢えず剣士にしておくって言う手もあるわよ。後で変更も可能だから、取り敢えず剣士で登録する人は多いよ。」
カモリナさんは良い人みたいだ、親身になってくれている。
「剣を持った事も無いので、剣士は無理です」
「そっかぁ、得意な事は何か無い?」
「得意な事かぁ……? ん、そうだ!」
ソウタはカウンターに乗せてあった冒険者登録用紙を、手前に引き寄せ職業欄にサラサラっと書いた。
「さ、採取士? 何それ?! 戦闘職でもサポート職でも無い冒険者の職業って、初めてだわ」
「うーん、村では薬草採取を仕事にしていたので、やれる事は採取くらいなのです。因みにこんな薬草を採取しています」
ソウタは採取した薬草をカモリナに見せる。
「へぇ、良い状態の薬草ね。常設依頼で買い取らせて貰っても良いかしら」
「はい。どうぞ」
「じゃあ、初めての職業だけど、採取士で登録しちゃうわ」
カモリナはカウンターの下で何やら、ゴソゴソ、カチャカチャ、カキカキした後、冒険者証と従魔の証と薬草の買取額をカウンターに出した。
「はい。薬草の状態が良かったので、少し買取額を追加したわよ」
「はい。有難う御座います」
その後、ソウタは、カモリナから簡単に冒険者のルールや決まり事の説明を受けて。
「詳しくはこの冊子を見ておいてね。無理しちゃ駄目よ」
と冊子を貰ったソウタ。
「はい。有難う御座います」
首からEランクの冒険者証を下げて、従魔の証をリャンゾウに貼ると、受付を離れた。
その後、依頼票が貼ってある掲示板を見てみた。
(討伐は出来ないし、街の人の手伝いも……、初対面の人と話すのが、苦手だからヤだなぁ、結局常設依頼の薬草採取しか無いかぁ)
ソウタが掲示板に背を向けて、出入口に向かおうとしたら、ソウタの後ろにCランク冒険者の大男であるロカンがいた。
「小僧! 俺に何をしたぁ!」
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