邪悪な勇者と神槍の英雄

ボルトコボルト

文字の大きさ
34 / 38

第34話 イドンテ

しおりを挟む
ダオラン王国の都市イドンテ。
スラム街の顔役の屋敷。

牛鬼を先頭に都市へ通じる道へ進むドーマン達。

行方を遮るチンピラを、牛鬼が前足の爪で貫いて行く。

「待て、何処に行──」
ズシュッ!

「化け物! ここは通さな──」
ズシュッ!

バリバリ。

突き刺したチンピラを囓りながら進む牛鬼。

「ちょっと待てぇ!」

横の階段から降りてきた数人の男達。

「右端の男がボスです」
サトリがドーマンに囁く。

「てめえらぁ! ここをどこか分かってて、暴れてんのかぁあああ! あ゛ぁ!」

大声で喚き散らす男に前に牛鬼が近付く。

「モンスター1匹でどうにか出来ると思っとんのかい! 舐めてんじゃねえぞぉ!」

男達は銃を構えて撃つ。

パン!パン!パン!パン!パン!パン!

弾が牛鬼に当たるが、跳ね返る。

「おっ、おい! おいおいおい。危ねぇなぁ」
跳弾が足元にとび跳ねて、足を上げながら飛び退くドンギュー。

跳弾を避けて宙に浮かぶドーマン。
牛鬼に後ろに隠れるサトリ。
いつの間にか、男達の後ろから、ひょっこり顔を出すぬらりひょん。

「くそっ!何て化け物だぁ」
牛鬼の前足の爪が男の身体を貫く。

ドシュッ!
「うがっ」

「ちょっと待ってくれ! 俺はこのシマのボスであるシトウ・キョウチ・カラメだぁ。みんなからはシトウと呼ばれている。貴様らは何故ここに来たぁ! 何が望みだぁ!」

右端の男が敵わない事を覚り、ドーマンに叫ぶ。

「俺はドーマンだ。都市に入るついでに、このシマを貰いに来た」

「はぁ? そんな簡単にシマを手放せるかぁ! とことんやってやろうかぁ!」

「まあまあ、ここは儂に任せなさい」
ぬらりひょんが、シトウ右肩に手を乗せた。

「ん? じいさん、そうは言ってもなぁ」

「まあまあ、思うところもあると思うが、悪いようにはせんぞ」

「じいさんに、そう言れるなら、しょうが無い限りなぁ。任せるか」

いつの間にか、シトウはあっさりと、ぬらりひょんの口車に乗っていた。

「おぬし達も銃はしまいな」

「あ? じいさんに言われれば……」
「うん、取り敢えずしまうか」

男達は銃をしまった。

「ぬらりひょん、後は任せたぞ俺達が戻るまで、スラムを牛耳ってくれ」

「承知しました」

ドーマンは牛鬼とサトリ、ドンギューと共に奥に進む。

奥の扉を開けると、とある部屋に出た。

「ドーマン様、ここはもう都市の中に入ったようです。この建物を出ればイドンテです」

サトリが先頭を歩いていた。
牛鬼は送還していた。

「サトリ、ご苦労」
「はい」

ドーマンはサトリも送還し、ドンギューと一緒に建物から出た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...