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21話 いざ『ルンベルクのダンジョン』へ
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翌日。
早朝にソニアに起こされ、眠い目を擦りながら冒険者ギルドに向かった。
こんな時間に冒険者ギルドに向かうのなんて久しぶりだな。
冒険者ギルドに入っていく人が結構多い。
中に入ると、随分と活気がある様子だった。
掲示板の前には人集りが出来ていて、ギルドの受付には冒険者以外の人も大きな列を作り並んでいる。
あれは依頼を申し込みたい人達だな。
「フォイルの冒険者ギルドとはだいぶ違うな」
「そうですね。これは予想以上に多かったです」
「じゃあ前にソニアが言ってたように貼り出されてる依頼でも見にいくか?」
人は多いけど、かき分けていけばなんとか見られそうだ。
「……実は私、人混みとか結構苦手なんですよね。……なのであの中には出来れば混ざりたくないなー……なんて」
「人混みが苦手か。まぁ分かる。俺も朝からあんなところに入っていく元気はない」
「すみません、私から早起きしようと提案したのに」
「気にするな。依頼を受けなくてもダンジョンの戦利品を換金すれば結構な額になる。とりあえず朝食でも食おうぜ」
「はい、分かりました」
ニコッとソニアは笑った。
……ん?
ちょっと待てよ。
これなら、もしかすると早起きしなくていいんじゃないか?
「なぁソニア。どうせ人混みなんだからさ、別に早起きする必要ないんじゃないか?」
「……あ、確かにそうかもしれませんね」
「だよなだよな! よし、明日から遅くに起きるぞ」
「遅いのは活動時間が減るのでよくないですよ。早起きとまでいかなくても、ちょっと遅いぐらいでいいんじゃないですか?」
「……ま、まぁ、そうっちゃそうだけど」
「どうしても遅くに起きたいんですか?」
「いっぱい寝たいな」
「……ハァ、仕方ありませんね。ロアさんが起きやすい時間をこれから探していくことにします。快適に起きられるギリギリを狙います」
「それはありがたい」
やったぞ。
これで俺の睡眠時間は確保された。
ソニアはもしかすると、しっかりしているように見えて、結構甘いのかもしれない。
朝食を済ませて、俺とソニアの二人分の[転移石]を購入した。
ソニアがいた前のパーティみたいにはならないことを伝えたかったので、俺はちゃんとソニアに[転移石]を渡した。
「……どうしても危険になったら私のことを囮にして、ロアさんだけ逃げても構いませんからね」
ソニアは手に持った[転移石]を見つめながらそう言った。
「それは俺がソニアの命を助けたからか?」
「はい。あのときロアさんがいなかったら、私はもういませんので」
「やれやれ……そういうのはな、気にしない方がいいんだよ。今生きてるんだから、もしものことなんか考える必要ないだろ」
「でも、先にそれだけは言っておきたかったんです」
「変なところで頑固だよなぁ。ま、そのときになってみないと分からないとしか俺は言えない」
見捨てるつもりはサラサラないが、そんなことを言うとめんどくさそうだ。
「……すみません、ダンジョンに入る前にこんな暗いこと言って」
「言わずに悶々としてるよりはいいんじゃないか? 気を取り直して、ダンジョン行くか?」
「はいっ」
というわけで早速『ルンベルクのダンジョン』に向かった。
ルンベルクのダンジョンに入ると『フォイルのダンジョン』とは違って、水辺があった。
ダンジョン内もなんだか湿気が多いような気がする。
「ロアさん、このダンジョンは水属性の魔物が多そうですね」
「この光景を見た感じ、俺もそんな気はしたな」
「ダンジョンの中には、出現する魔物が一つの属性に偏ったものがあります。それはダンジョン内の環境に表れるので、入った瞬間に分かるんですよ」
「なるほど、じゃあ『ルンベルクのダンジョン』の魔物に《豪火球》とかはあまり効かないかもしれないな」
魔法の属性には、有利、不利が存在する。
たしか火属性は水属性の魔物には効果が薄い。
有利属性なら2倍。
不利属性なら0.5倍される。
つまり《豪火球》は基本ダメージの4000を0.5倍した値──2000になるわけだ。
「《豪火球》では一撃で倒せるか分かりませんね」
「何発かかるかな」
「二発以内で倒せるなら[MP回復薬]も使わなくて済みますね」
「そうだな」
今どれぐらいだっけ……。
覚えてねえな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロア・フォイル 19歳 男
称号:[フォイルのダンジョン踏破者]
レベル:81
HP:410/410 MP:440/440
攻撃力:94
防御力:78
ユニークスキル:【アイテム作成】【魔法創造】
魔法:《生活魔法》《火槍》《アイテムボックス(極小)》《豪火球》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二発以内で倒せなかった場合、残りのMPは40か。
そのたびに[MP回復薬]を使わなければならない。
……もしかすると、他の魔法系のユニークスキルを持っている人はもっとMPが高いのだろうか。
「二発以内で倒せなかったら他の魔法取らなきゃいけないな」
「そのとき雷属性の魔法が有効ですよ」
「分かった。とりあえず、試してみるか」
「ですね」
ダンジョン内を歩き回っていると、『レッドアーマークラブ』が現れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『レッドアーマークラブ』
討伐推奨レベル:150レベル
ランク:D
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「《鉄壁》」
ソニアは《鉄壁》を使って『レッドアーマークラブ』と対峙した。
《鉄壁》は防御力を上げるスキルである。
「《豪火球》」
まずは1発目。
直撃したが『レッドアーマークラブ』は怯むだけで、まだ倒すことは出来ない。
「まぁ一発じゃ死なねぇよな」
「ロアさん、もう1発放っても大丈夫です!」
『レッドアーマークラブ』はハサミの先を俺に向けて、横歩きでこちらに向かってくるが、俺はソニアを信じて《豪火球》を詠唱する。
「《自己標的》」
ソニアは『レッドアーマークラブ』の進路を妨害し、標的を俺から自分自身へ変えた。
そして放たれる2発目の《豪火球》。
直撃するもまだ『レッドアーマークラブ』が倒れる気配はない。
俺は[MP回復薬]を飲み、もう1発《豪火球》を放ち、『レッドアーマークラブ』を倒した。
『自身のパーティよりも強い敵を倒したため、経験値が加算されました』
『レベルが2上がりました』
[MP回復薬]を使うハメになるとは……。
これは雷属性の魔法を覚えないといけないな。
早朝にソニアに起こされ、眠い目を擦りながら冒険者ギルドに向かった。
こんな時間に冒険者ギルドに向かうのなんて久しぶりだな。
冒険者ギルドに入っていく人が結構多い。
中に入ると、随分と活気がある様子だった。
掲示板の前には人集りが出来ていて、ギルドの受付には冒険者以外の人も大きな列を作り並んでいる。
あれは依頼を申し込みたい人達だな。
「フォイルの冒険者ギルドとはだいぶ違うな」
「そうですね。これは予想以上に多かったです」
「じゃあ前にソニアが言ってたように貼り出されてる依頼でも見にいくか?」
人は多いけど、かき分けていけばなんとか見られそうだ。
「……実は私、人混みとか結構苦手なんですよね。……なのであの中には出来れば混ざりたくないなー……なんて」
「人混みが苦手か。まぁ分かる。俺も朝からあんなところに入っていく元気はない」
「すみません、私から早起きしようと提案したのに」
「気にするな。依頼を受けなくてもダンジョンの戦利品を換金すれば結構な額になる。とりあえず朝食でも食おうぜ」
「はい、分かりました」
ニコッとソニアは笑った。
……ん?
ちょっと待てよ。
これなら、もしかすると早起きしなくていいんじゃないか?
「なぁソニア。どうせ人混みなんだからさ、別に早起きする必要ないんじゃないか?」
「……あ、確かにそうかもしれませんね」
「だよなだよな! よし、明日から遅くに起きるぞ」
「遅いのは活動時間が減るのでよくないですよ。早起きとまでいかなくても、ちょっと遅いぐらいでいいんじゃないですか?」
「……ま、まぁ、そうっちゃそうだけど」
「どうしても遅くに起きたいんですか?」
「いっぱい寝たいな」
「……ハァ、仕方ありませんね。ロアさんが起きやすい時間をこれから探していくことにします。快適に起きられるギリギリを狙います」
「それはありがたい」
やったぞ。
これで俺の睡眠時間は確保された。
ソニアはもしかすると、しっかりしているように見えて、結構甘いのかもしれない。
朝食を済ませて、俺とソニアの二人分の[転移石]を購入した。
ソニアがいた前のパーティみたいにはならないことを伝えたかったので、俺はちゃんとソニアに[転移石]を渡した。
「……どうしても危険になったら私のことを囮にして、ロアさんだけ逃げても構いませんからね」
ソニアは手に持った[転移石]を見つめながらそう言った。
「それは俺がソニアの命を助けたからか?」
「はい。あのときロアさんがいなかったら、私はもういませんので」
「やれやれ……そういうのはな、気にしない方がいいんだよ。今生きてるんだから、もしものことなんか考える必要ないだろ」
「でも、先にそれだけは言っておきたかったんです」
「変なところで頑固だよなぁ。ま、そのときになってみないと分からないとしか俺は言えない」
見捨てるつもりはサラサラないが、そんなことを言うとめんどくさそうだ。
「……すみません、ダンジョンに入る前にこんな暗いこと言って」
「言わずに悶々としてるよりはいいんじゃないか? 気を取り直して、ダンジョン行くか?」
「はいっ」
というわけで早速『ルンベルクのダンジョン』に向かった。
ルンベルクのダンジョンに入ると『フォイルのダンジョン』とは違って、水辺があった。
ダンジョン内もなんだか湿気が多いような気がする。
「ロアさん、このダンジョンは水属性の魔物が多そうですね」
「この光景を見た感じ、俺もそんな気はしたな」
「ダンジョンの中には、出現する魔物が一つの属性に偏ったものがあります。それはダンジョン内の環境に表れるので、入った瞬間に分かるんですよ」
「なるほど、じゃあ『ルンベルクのダンジョン』の魔物に《豪火球》とかはあまり効かないかもしれないな」
魔法の属性には、有利、不利が存在する。
たしか火属性は水属性の魔物には効果が薄い。
有利属性なら2倍。
不利属性なら0.5倍される。
つまり《豪火球》は基本ダメージの4000を0.5倍した値──2000になるわけだ。
「《豪火球》では一撃で倒せるか分かりませんね」
「何発かかるかな」
「二発以内で倒せるなら[MP回復薬]も使わなくて済みますね」
「そうだな」
今どれぐらいだっけ……。
覚えてねえな。
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ロア・フォイル 19歳 男
称号:[フォイルのダンジョン踏破者]
レベル:81
HP:410/410 MP:440/440
攻撃力:94
防御力:78
ユニークスキル:【アイテム作成】【魔法創造】
魔法:《生活魔法》《火槍》《アイテムボックス(極小)》《豪火球》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二発以内で倒せなかった場合、残りのMPは40か。
そのたびに[MP回復薬]を使わなければならない。
……もしかすると、他の魔法系のユニークスキルを持っている人はもっとMPが高いのだろうか。
「二発以内で倒せなかったら他の魔法取らなきゃいけないな」
「そのとき雷属性の魔法が有効ですよ」
「分かった。とりあえず、試してみるか」
「ですね」
ダンジョン内を歩き回っていると、『レッドアーマークラブ』が現れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『レッドアーマークラブ』
討伐推奨レベル:150レベル
ランク:D
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「《鉄壁》」
ソニアは《鉄壁》を使って『レッドアーマークラブ』と対峙した。
《鉄壁》は防御力を上げるスキルである。
「《豪火球》」
まずは1発目。
直撃したが『レッドアーマークラブ』は怯むだけで、まだ倒すことは出来ない。
「まぁ一発じゃ死なねぇよな」
「ロアさん、もう1発放っても大丈夫です!」
『レッドアーマークラブ』はハサミの先を俺に向けて、横歩きでこちらに向かってくるが、俺はソニアを信じて《豪火球》を詠唱する。
「《自己標的》」
ソニアは『レッドアーマークラブ』の進路を妨害し、標的を俺から自分自身へ変えた。
そして放たれる2発目の《豪火球》。
直撃するもまだ『レッドアーマークラブ』が倒れる気配はない。
俺は[MP回復薬]を飲み、もう1発《豪火球》を放ち、『レッドアーマークラブ』を倒した。
『自身のパーティよりも強い敵を倒したため、経験値が加算されました』
『レベルが2上がりました』
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これは雷属性の魔法を覚えないといけないな。
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