鍵の勇者と錠の聖女

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14日目 クックドラゴン!

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 昨日はバタバタして大変だったから今日は朝になっても起きずにぼうっと編み物をしている。

 もうそろそろ起きるかと、背伸びをして、下に降りていく。
 蒸籠にキャベツ、茄子、トマト、玉ねぎ、ジャガイモ、鶏の肉、を適当に刻んで火にかける。
 調合室からカカオの粉末を取ってきて、小鍋にカカオの粉末、はちみつを注いで軽く伸ばし、ミルクを注いでストーブの熱で沸かす。
 湧いたらコップに注いで、ブランデーをほんの少し足す。
 今日は特別に寒い。
 温野菜ができる間にストーブの薪を足す。

 ココアが沸く頃には温野菜も出来上がっていた。
 ソファにかけてある毛布にくるまってもしゃもしゃと食べる。

 食べ終わる頃にはミアが扉を開けて中に入ってきた。
 ミアは自分のご飯は自分で取ってくるようになっている。
 今日の魔物の亡骸は何かな?と咥えているものを見ると、イノシシの魔物のようだった。
 獲物を取ってきたら私が調理してあげる。
 内蔵はあらかた取り除き、薬になる臓物もあるのでそちらは拝借する。
 ドラゴンは自分で獲物を焼いて食べたりする美食家らしく、ミアに調理して欲しそうな目で見られるので調理をしてあげる。
 蒸籠に洗ったじゃがいもを適当に切りいっぱいになったらストーブの上に鍋とじゃがいも蒸籠2個分を乗せて次の料理へ。

 今日は焼いてローストポークならぬロースト猪を作ろう!
 竈にフライパンを3つ置いて油の乗っている部分から焼くためにフライパンに入るギリギリの大きさに切ってローズマリー、刻みしょうが、塩を塗り、フォークでブスブスと指して揉み揉みする。
 紐で丸く縛っていく。
 


「ミャアウ!」

「ん?どうしたの?」

「みゃー!みゃ!」

「やりたいの?」



 こくこくとうなづいている。
 そしたらやらせてあげよう!

 別の台で見本を見せて作ってもらう。
 煙がたったフライパンにお肉を脂が乗っている方から焼いていく。
 ミアは脂のついてない方を焼き始めてしまった為、私が逆だよと教えると器用に爪の先を使ってひっくり返ししていた。
 十分に焼き色が着いたら転がすの繰り返ししていくと、表面は焼き色が入り箸で撫でるとカリカリっと音がした。
 ミアも爪で真似しては目を輝かせる。

 楽しいのはいいことだよね。
 私はミアの頭を撫でると気持ちよさそうに私に体を預けるようにスリスリしてくる。

 ほんと猫みたいだな……。
 今までの人生さすがに、ドラゴンは飼った時がない。
 ここまで人懐っこいとは思わなかった。
 表面1周焼いたら、酒を回しかけてオーブンに入れていく。
 中まで火を通さないとね?

 ミアはまだ何かしたそうだったので、おしえながら肉を細切れにして生姜、砂糖、豆の発酵調味料、を肉に漬け込む。
 玉ねぎ、葉野菜、人参、フェンネルの茎を食べやすい大きさに切る。
 大きなフライパンに、油を入れて、肉を炒める。
 するとミアにヘラを取られてしまった。
 器用に爪を使うもんだ。

 血が通ったら人参、玉ねぎ、フェンネル、葉野菜の茎部分を入れる。
 あらかた油が回ったら、残りの葉野菜も入れ炒める。
 お皿に盛ったら完成だが、ミアがお皿に盛りたそうなのでやらせてあげたら盛大にこぼした。
 
 大きいお皿を用意してあげよう。
 

「おーい!シュリー!とりあえず一報できたぞぉ!!!って盛大にこぼしてんな!なれないなら少しづつやってみろよな」

「ミャアワァ……」

「落ち込むなよ!またつくりゃぁいいじゃねーか!っよ!!!あっ、シュリーすまねぇ、タカヒコが攻略終わったみたいだぞ!!!もうすぐ帰るらしいぞー!」

「えっ!本当っ!!!怪我とかしてなかった?」

「余裕の余裕よ。ダンジョンのボス倒しながらシュリーのことを考える暇があるんだからよ。」

「そうなの?全く何してるのやら、」

「シュリーニコニコだな!タカヒコが帰ってくるのがそんなに嬉しいのか!」

「みゃぁー!」

「ミアなんだァ?味見しろってか!?俺は辛口だそ?いいのか?あむあむ……美味いな!これお前が作ったのかミアー!すごいなー!」

「みゃぁ!!!」


 とても誇らしげに胸を張るミアに、美味しくて何度も何度も口に運ぶギン。
 愛らしい2人に思わず笑みがこぼれてしまう。
 

残り1084日
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