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40話~59話
40:「あとがき」 大河物語「地球」
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最後まで読んで頂きありがとうございます。そして、本当にごめんなさい。
大河物語「地球」は、今までの大河物語の話の展開が遅い、個性的なキャラがない、エピソードも成長性もないと言われていた事を反省して、書き始めた物語です。
そのためエピソードが多く先が読めない展開にするために、キャラ立ちした登場人物を多く配置しました。何をしでかすか分からないおバカキャラを要所に配置しました。各キャラの登場期間を短くして硬直化を防ぎました。
それにより、プロローグから驚きの展開(掴みってやつですね。読者の予想を裏切る事で続きを読みたくなる技)が功を奏したと思います。
自称創造主が、誰の言葉も疑わない純真無垢の人物に約束をさせた上で、騙し役を差し向ける。しかも、約束を又聞きした人物を介して、約束を破らせるシュールな展開を用意したのは当たりでした。ギャグともシリアスとも言えないストーリーに読者は釘付けとなりました。目論見通りと言えばそれまでですが、ありがたい限りです。
その受けの良さにあやかり、自称創造主対無力な庶民と言う構図で、町が繁栄すると自称創造主による破壊。ビルを建てると破壊。水攻めなどで無力な庶民を痛めつける様は、絶対的な力関係に耐え忍ぶ姿が、沢山の応援メールという形で反響がありました。
しかし、自称創造主と他の登場人物のアンバランスが物語を硬直状態にしました。平伏してひたすらご機嫌を伺うようになると、読む前から結末が分かってしまいます。そこで、多数のエピソードを入れるには群像劇しかないと言う事で、自称創造主を封印する事にしました。その代わりに民族を設定し、このシュールな展開を担わせる事にしました。それにより、凶暴なキャラ設定が活きる様になりました。集団の外に対しては侵略虐殺、内に対しては覇権争い。大成する前に暗殺病死の連続。それだけではつまらないので、数代に亘り覇権を維持する場面も作りましたが、殊の外人気が出ませんでした。庶民に応援メールを出した読者は何処に消えたのでしょう?
小道具も、彼らには衣服すら作る技術がありませんでした。それが今では、あらゆる物を作り出せるようになりました。これも、同じエピソードに新鮮感を出すための設定でした。侵略に使う兵器も槍と戦車では迫力が違いました。あの砲撃音には一定のファンが付きましたが、法律とプロパガンダで収容所送りにする侵略方法に変化してからは折角のファンも消えてしまいました。あのえげつなさは自称創造主にやらせた方が良かったのかもしれません。
彼らがどの様な小動具を作り出しても、結局似たような結末。登場人物にも社会にも成長も教訓もなにもない。キャラ設定の濃さが、ここに来て仇になってしまいました。忍耐強く成長していく事ができないのです。
気が付いた時には、深刻な読者離れを小手先の策では呼び戻せない状態でした。そこで、出版社とも相談した結果、惑星規模の災害が発生して社会を崩壊させる事にしました。
唐突感のある最終エピソードを簡単に解説しておきたいと思います。突然の終わりを迎えるにあたり、自称創造主を復活させる事も考えました。あのえげつない破壊神ぶりで離れた読者が戻るかと思いましたが、やめました。次に、太陽を背に小惑星が突入する事も考えましたが、設定した彼らの技術力なら回避は出来なくても発見は可能でした。そこで、意外性が高く伏線が活きる地殻変動の採用となりました。
突然の地殻変動は、大深度の核廃棄物最終処理場で断続的に続いていた核分裂反応が臨界点を超えた事で爆発反応に変わった事が原因です。当初、最終処理場での核分裂反応はとてもゆっくりでした。廃棄物から出る放射線が周りの元素を徐々に別の元素に作り替えていきました。中性子や陽子が元素に入り込む事で不安定な同位元素になるのですが、今度は核分裂で安定した状態を目指していきます。(これが連続的に起こせるだけの廃棄物を一ヶ所に集めるのもキャラ立ちした登場人物の賜物です)
そしてこれが、2018年12月22日のエピソードです。
私としては、宇宙に進出して異星人との出会いにより、大きく成長する様子を描きたがったのですが、キャラ立ちした登場人物を多く配置した事で後半のビルドアンドスクラップから抜け出せなくなったのは誤算でした。
キャラクターが語りだす、を通り越して暴走の限りを尽くした事も誤算でした。と言うより疲れました。この作品の続編も外伝も考えていません。
最後まで読んでくださった数少ない読者の皆様。本当にありがとうございます。そして、ごめんなさい。
大河物語「地球」は、今までの大河物語の話の展開が遅い、個性的なキャラがない、エピソードも成長性もないと言われていた事を反省して、書き始めた物語です。
そのためエピソードが多く先が読めない展開にするために、キャラ立ちした登場人物を多く配置しました。何をしでかすか分からないおバカキャラを要所に配置しました。各キャラの登場期間を短くして硬直化を防ぎました。
それにより、プロローグから驚きの展開(掴みってやつですね。読者の予想を裏切る事で続きを読みたくなる技)が功を奏したと思います。
自称創造主が、誰の言葉も疑わない純真無垢の人物に約束をさせた上で、騙し役を差し向ける。しかも、約束を又聞きした人物を介して、約束を破らせるシュールな展開を用意したのは当たりでした。ギャグともシリアスとも言えないストーリーに読者は釘付けとなりました。目論見通りと言えばそれまでですが、ありがたい限りです。
その受けの良さにあやかり、自称創造主対無力な庶民と言う構図で、町が繁栄すると自称創造主による破壊。ビルを建てると破壊。水攻めなどで無力な庶民を痛めつける様は、絶対的な力関係に耐え忍ぶ姿が、沢山の応援メールという形で反響がありました。
しかし、自称創造主と他の登場人物のアンバランスが物語を硬直状態にしました。平伏してひたすらご機嫌を伺うようになると、読む前から結末が分かってしまいます。そこで、多数のエピソードを入れるには群像劇しかないと言う事で、自称創造主を封印する事にしました。その代わりに民族を設定し、このシュールな展開を担わせる事にしました。それにより、凶暴なキャラ設定が活きる様になりました。集団の外に対しては侵略虐殺、内に対しては覇権争い。大成する前に暗殺病死の連続。それだけではつまらないので、数代に亘り覇権を維持する場面も作りましたが、殊の外人気が出ませんでした。庶民に応援メールを出した読者は何処に消えたのでしょう?
小道具も、彼らには衣服すら作る技術がありませんでした。それが今では、あらゆる物を作り出せるようになりました。これも、同じエピソードに新鮮感を出すための設定でした。侵略に使う兵器も槍と戦車では迫力が違いました。あの砲撃音には一定のファンが付きましたが、法律とプロパガンダで収容所送りにする侵略方法に変化してからは折角のファンも消えてしまいました。あのえげつなさは自称創造主にやらせた方が良かったのかもしれません。
彼らがどの様な小動具を作り出しても、結局似たような結末。登場人物にも社会にも成長も教訓もなにもない。キャラ設定の濃さが、ここに来て仇になってしまいました。忍耐強く成長していく事ができないのです。
気が付いた時には、深刻な読者離れを小手先の策では呼び戻せない状態でした。そこで、出版社とも相談した結果、惑星規模の災害が発生して社会を崩壊させる事にしました。
唐突感のある最終エピソードを簡単に解説しておきたいと思います。突然の終わりを迎えるにあたり、自称創造主を復活させる事も考えました。あのえげつない破壊神ぶりで離れた読者が戻るかと思いましたが、やめました。次に、太陽を背に小惑星が突入する事も考えましたが、設定した彼らの技術力なら回避は出来なくても発見は可能でした。そこで、意外性が高く伏線が活きる地殻変動の採用となりました。
突然の地殻変動は、大深度の核廃棄物最終処理場で断続的に続いていた核分裂反応が臨界点を超えた事で爆発反応に変わった事が原因です。当初、最終処理場での核分裂反応はとてもゆっくりでした。廃棄物から出る放射線が周りの元素を徐々に別の元素に作り替えていきました。中性子や陽子が元素に入り込む事で不安定な同位元素になるのですが、今度は核分裂で安定した状態を目指していきます。(これが連続的に起こせるだけの廃棄物を一ヶ所に集めるのもキャラ立ちした登場人物の賜物です)
そしてこれが、2018年12月22日のエピソードです。
私としては、宇宙に進出して異星人との出会いにより、大きく成長する様子を描きたがったのですが、キャラ立ちした登場人物を多く配置した事で後半のビルドアンドスクラップから抜け出せなくなったのは誤算でした。
キャラクターが語りだす、を通り越して暴走の限りを尽くした事も誤算でした。と言うより疲れました。この作品の続編も外伝も考えていません。
最後まで読んでくださった数少ない読者の皆様。本当にありがとうございます。そして、ごめんなさい。
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