京都に住んで和風ファンタジー(時には中華風)の取材などする日記

washusatomi

文字の大きさ
59 / 59

2025年春は3日連続で京都御所に行きました(1承明門に.武官が!)

しおりを挟む
 鷲生は平安ファンタジー小説を書くようになってから、せっせと京都御所の特別公開に足を運んでおります。

 通年公開されていますが(※1)、人間いつでも行けると思うとなかなか行かないもので、春秋の特別公開の際の期間限定の催しを見るために出向くという感じです。

 ただ、今年はなんとなく「今回はパスかな~」と思っていたのです。
 Xで「午前10時から雅楽か蹴鞠が催される」という情報を掴んでも、鷲生はちょっと事情があって午前中はお出かけしづらく、無理だな~とあきらめていました。

 しかしながら、たまたま2月28日(金)に近くに用事があり、しかも時間を調整をする必要があったので、それで京都御所の見学に立ち寄ったのです。
 すると! 蹴鞠・雅楽は「10時~」だけでなく、「11時~」もあるという張り紙を現地で発見!(Xには文字数制限があるので、それで「10時~」だけの表記になったのかと思います)。

 11時からなら行けそうです!
 そう思って、鷲生はその翌日の3月1日(土)に蹴鞠と、そして2日(日)に雅楽を見に行くことにしたのです。
 金曜と合わせて3日連続ですw(京都御所は無料ですし、鷲生の自宅から自転車で行けますのでw)。

 もう一つ、金曜日に出かけてみて「来てよかった!」と思えたのは、承明門に武官姿の等身大人形が展示されていたこと!(写真はnoteに掲載しております。URLはコチラ→※2)

 鷲生は平安ファンタジー小説で近衛大将を登場させてますので、むちゃくちゃ嬉しいですw(拙作のURLはコチラ→※3)

 ただ、興奮気味に武官姿の写真をバシャバシャ撮って自宅で見返すと、隣に文官もいますし、全体として「即位礼における装束」の展示ということでした。

 説明板には「大正・昭和の両度の即位礼当日、紫宸殿の南庭には、帯剣し弓を持った威儀の者や太刀や弓を捧持する威儀の者らが並びました。これらの者はいずれも束帯姿で、威儀の者は武官の装束を、威儀物捧持者は文官の装束を着けました」とあります。

 鷲生は平安ファンタジーを書く際に現在の京都御所を念頭に置いております。
 今の御所は江戸時代に建てられたものですが、その際に平安時代にできるだけ近づけたと聞いていたからです。

 最近読んだ倉本一宏さん(日文研名誉教授。「光る君へ」時代考証の先生です)の本『紫式部と平安の都』(※4)にも、鷲生の上記の認識を裏付けるような文言がありました。

 105頁の文章を下記に引用しながらご説明します(鷲生が適宜、注を入れております)。

「(源氏物語の)主な舞台は平安京内裏である。現在の上京区田中町一帯が、紫宸殿や清涼殿の故地である」

 ただ、この辺り、鷲生も自転車で行ったことありますが民家が密集しており「とても往時を偲べるような場所ではない」です。

「むしろ、江戸時代に平安時代内裏の古制を採用して造られた京都御所の方が往時を偲ぶよすがとなるであろう。これは裏松固禅『大内裏図考証』に基づいて寛政二年(一七九〇)に再建された御所の様式を踏襲して安政二年(一八五五)に完成したものである」

 鷲生はまだ見たことがありませんが「年によっては飛香舎(藤壺)も公開されるので見応えがある」とのこと。

 平安時代の研究者がそのようにおっしゃる京都御所。その承明門に等身大の武官(文官も)が立ってる光景が見られて、とーっても嬉しかったです。
 最初に述べましたように、2025年春の特別公開には3日連続で通いましたので充実した思い出となりました。
 行ってよかったです!

 余談ですが……。
 この倉本先生、ご自身の思ったことを公にされることが多い方です。
 言い回しは皮肉っぽかったり、婉曲にしてらっしゃったりするのですが……。
 倉本節とでも申し上げましょうか。現代語訳に取り組まれた藤原実資『小右記』にならってのことかもしれませんw

 今回、この本を読んでて盛大に噴き出したのが、福井県武生にある「紫式部公園」についての倉本先生の文章です(武生は、紫式部が父が越前守になったので一緒に行って滞在していた場所)。

 鷲生は平安ファンタジー小説を書くのに精力的に取材して回る方ですが、そしてこの武生の紫式部公園も知ってはいましたが、私も倉本先生同様「私はここに行くことはなさそうだな……」と思っておりました。

 この公園、紫式部の黄金像があるんですよね……(※5 越前市観光協会のサイトにどーんと写真が掲載されてます)。

 以下、倉本先生の文章の引用です(102頁。ただ人名は○○と伏せておきます)。

 *****
 武生というと忘れてはならないのが、紫式部公園である(現福井県越前市東千福町)。実は私は、一九八六年にこの公園が完成した当初は、○○氏が制作された黄金の紫式部像の「宣伝効果」もあってか、一生ここに行くことはあるまいと思っていた。しかし今回、「しゃあないなあ」と思いながらも訪ねてみると、 意外に学術的な公園で、大いに感動した。なお、くだんの紫式部像は……黄金も大分くすんできて、笑わずに見られるようになった。
 *****

 く・ら・も・と・先生wwwww

 鷲生もここまで明確に嫌悪感を持っていたわけじゃないんですが、確かにキンピカの像があるだけで敬遠してたんですよねw
 1980年代といえばバブルまっさかり。それで黄金像だったんでしょうかねw

 学術的と評価される理由は、この公園は芝生広場を除くと「ほぼ方一町の敷地を持つ。つまり国司の館ではなく、都の邸第を復元したものなのである。寝殿造の邸第の広さを実感するには最適の場である」からです。

「寝殿、東対屋、渡殿、東中門、侍廊の位置が示されているほか、……釣殿が復元されている」そうです。
 専門の先生がそうおっしゃるのですから、鷲生も行ってみようと思います。キンピカ式部像もほどよく色が落ち着いたそうですしwww

*****

※1 京都御所参観要項 https://kyoto-gosho.kunaicho.go.jp/visit 
   鷲生が学生だったウン十年前には通年の参観はなく、期間限定でした。

※2 note記事「2025春京都御所特別公開に行きました(1)」
https://note.com/monmonsiteru/n/nc9969a8c9101

※3 「※錦濤宮物語 女武人ノ宮仕ヘ或ハ近衛大将ノ大詐術」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/161111112/665799598

※4 『紫式部と平安の都』 倉本一宏 2014 吉川弘文館
https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b182059.html

※5 越前市観光協会公式サイト「紫式部公園」https://www.echizen-tourism.jp/travel_echizen/visit_detail/20
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく… なお、スピンオフもございます。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...