Dreamin'

赤松帝

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34.栞

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「橘さん、あまりご自分を追い詰めないで下さい。親友の香菜の事件もそうですけど、警察の皆さんが懸命に捜査してくださっているのは、携わっている私自身が一番よく解っていますわ。」
松本環がタオルを受け取りながら栞に語り掛けた。

「ええ。でも、いくら頑張ってみたところで、警官としては結果を伴わなければ意味を成しませんもの。それどころか、犠牲者は益々殖えるばかりです。直接関係はないかも知れませんが、今度のことでも、私は無力さを痛感しているんです。」
栞は力無く目を伏した。

「そのお気持ちは臨床心理士である私達にも通じることです。私がまだ半人前だった時に、指導医の先生から口を酸っぱくして言われたのは、患者さんの気持ちに寄り添うのはとても大切だけれども、けして感情を同調させ過ぎてはいけないということでした。」
環が意外な告白をし始めた。




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