Dreamin'

赤松帝

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41.奏衣

奏衣

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ヴーヴーヴーヴーッ!ヴーヴーヴーヴーッ!短いバイブの振動が響いて、スマホがメールの着信を報せる。

メールを開くと、いつもの恐怖が待っていた。

中味まで開かなくても内容は想像がついた。なんせ今月に入ってだけでもう30件を超えているのだ。
警察にも一応相談をしてはみたものの、現段階ではストーカーと判断するには難しいので、もう少し様子見するようにと断られ、体よく門前払いを食わされてしまった。

仕方がなく着信拒否設定にして一時的に防いでも、また違うメールアドレスからメールが送りつけられてきてキリがなかった。

弓削 奏衣(ゆげ かなえ・19)は、為す術なく不安にかられていた。

「何、また例の気持ち悪いメール?」
一面鏡張りの壁の前で、入念なストレッチをしていた同期の藤井千聖(ちひろ・20)が、準備を終えて近寄ってくると、塞いでいる奏衣の顔を心配そうに覗きこんだ。

「やっぱりメアド変えるしかないかなぁ?」
暗い表情で頷くと、奏衣は彼女に助言を求めた。

「そうだねぇ。でも警察には様子見ろって言われたんでしょ?」

「うーん。だけどあの担当の人、あんまり親身になってこっちの話を聴いてくれてる感じじゃなかったもんなぁ。」
それどころか今にして思えばむしろ、警察官はいちいち面倒を持ち込むなと言わんばかりに、拒絶感を全面から醸し出していた気すらする。


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