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第三章 別離編
46話
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宿の部屋に戻ると、エリスはベッドに腰を下ろし、力なく呟いた。
「……姉さまは一体なぜ?」
私はそっとエリスの隣に座った。
「身代わりに結婚させるつもりなんじゃないのかな……」
「そんな……そんなのって……」
エリスは膝の上で拳を握りしめ、顔を伏せる。
「姉さまは、私のためにずっと探してくれてたの……会ったとき、あんなに優しかったじゃない……それなのに、メイとノドカを始末して私を攫ってこいだなんて……そんなこと、するはずがない……!」
何度も、何度も、呪文のように繰り返すエリスの肩が、小刻みに震えている。
「……それでも」
私はそっと言葉を繋ぐ。
「私たちを襲ってきたのは事実だよ。何か事情があるのかもしれないし、本当にアデーレさんの指示だったのかはまだわからない。でも、確かめるしかないんじゃない?」
「……確かめ、る?」
エリスが顔を上げる。その目は、不安と動揺に揺れていた。
「姉さまに、もう一度会って、直接聞く……」
「危険かもしれないけど、それがエリスの決断なら、私はついていくよ」
そう言うと、和花ちゃんも腕を組みながら頷いた。
「私も行く。エリスが納得するまで付き合うし、もし何かあっても芽依がどうにかしてくれるでしょ」
「和花ちゃん……私に丸投げしないで……」
「ま、冗談はさておき」
和花ちゃんはすっと表情を引き締める。
「エリスの気持ちもわかるしね。確かめたいなら、確かめよう。その上でどうするか決めればいい」
エリスは驚いたように私たちを見つめ、それから小さく息を吐いた。
「……ありがとう」
弱々しくも、彼女の声には決意が滲んでいた。
「……行こう、姉さまのところへ」
翌日、ヴァーレント家の別荘へと再び足を踏み入れたとき、妙な既視感を覚えた。
昨日と同じ石畳の道、昨日と同じ門番たちの視線、昨日と同じように私たちを迎え入れる使用人たち。けれど、何かが決定的に違っている。
「お待ちしていました」
そう言って微笑んだアデーレの表情もまた、昨日と寸分違わないはずなのに、私の目にはまるで違うものに見えた。
「やっぱり、代わってくれるのね」
エリスの姿を認めると、アデーレは安堵したように胸に手を当て、優雅に歩み寄る。エリスはその言葉にぴくりと眉を動かした。
「……いいえ」
小さな声だったが、確かな拒絶の響きがあった。
「私は姉さまの代わりになんてならない。ここへ来たのは、確かめたいことがあったから」
アデーレのまつげが、わずかに揺れた。
「確かめたいこと?」
「昨夜、私たちは襲撃された。路地裏で、複数の男たちに」
アデーレの表情が、一瞬だけ動きを止める。
「……まあ、それは怖かったでしょうね。でも、それと私に何の関係が?」
ゆっくりと瞬きをして、アデーレは首を傾げた。その微笑みは昨日と同じ、優しく穏やかで――しかし、どこか無機質にも見えた。エリスは、そんな姉を真っ直ぐに見据える。
「その男たちが言ったの。『アデーレの指示だ』って」
「まあ」
アデーレは口元に手を添え、まるで面白い冗談を聞いたかのように微笑んだ。
「そんなことを言われたの? ひどいわね」
「姉さま、答えて」
エリスの声が強くなる。
「昨夜の襲撃、本当に関係ないの?」
アデーレはほんの少しだけ肩を竦め、困ったように笑った。
「まるで私が黒幕みたいな言い方ね。エリス、あなたは何か誤解しているわ」
「誤解……?」
エリスの指先が微かに震えている。
「姉さま……誤解じゃないなら、はっきり否定して。姉さまは、本当に、私たちを始末しようとなんてしてないんだよね?」
その問いかけに、アデーレの微笑みがほんの少しだけ強張る。
「もちろんよ」
返答は、ほぼ間を置かずに返ってきた。けれど、その声にはかすかな違和感があった。
エリスはまっすぐアデーレの瞳を覗き込んでいる。
「なら、誓って」
アデーレの眉が、かすかに動いた。
「誓って、『私は昨夜の襲撃に関与していません』って、はっきり言って」
室内に、短い沈黙が落ちた。アデーレはまつげを伏せ、ゆっくりと息を吐く。
「……エリス」
囁くような声だった。
「どうしてそんなに、私を疑うの?」
「疑う? ちがうよ、私は……ただ、確かめたくて」
「違わないわ」
アデーレの声が、ほんの少し低くなる。
「あなた、初めから私を疑っていたでしょう?」
「……姉さま?」
「昨日、あんなに再会を喜んだじゃない。なのに今は、まるで私が何か悪いことをしたみたいに問い詰めて……」
アデーレのまつげが震える。
「信じていたのよ、エリス。あなたは私の味方になってくれるって。だって、私たちは姉妹でしょう?」
まるで子供が母に甘えるような声音。しかし、それに滲んでいたのは悲しみではなく、苛立ちだった。
エリスは痛むように目を伏せ、そっと頭を振る。
「姉さま……ごめんなさい。でも、私にはできない」
その言葉を聞いた瞬間、アデーレの表情が変わった。
「……そう」
たった二文字の言葉が、張り詰めた空気に落ちる。
アデーレはゆっくりと立ち上がった。
「やっぱり、そうなるのね」
声は静かだったが、先ほどまでの優雅さは微塵も残っていない。
「あなたは昔から、そうだったわね。誰かに縋らなきゃ生きていけないくせに、大事なときには逃げる」
「……姉さま?」
「違う?」
アデーレは冷たく笑った。
「母親に縋り、逃げ、父親に捨てられ、逃げ、そして今度は私からも逃げる」
「なっ……」
「あなたは、最初から『ヴァーレント家の娘』ではなかったのよ」
その言葉に、エリスが息を呑む。
アデーレは冷たい瞳でエリスを見下ろしていた。
「あなたの母親は妾、あなたは妾腹の子。それだけのこと。妾の娘が貴族として生きていけると思っていた?」
「……姉さま……」
「いいえ」
アデーレの表情が、嘲るように歪む。
「あなたを『妹』だなんて思ったこと、一度もないわ」
エリスの顔から血の気が引いていくのがわかった。
「昨日はずいぶんと綺麗な涙を流していたわね。でも、それは全部芝居。あなたを逃げられなくするための」
アデーレはゆっくりと近づき、エリスの耳元で囁いた。
「――そうよ。私よ」
ふっと、アデーレが笑った。
「だって、あなたは許されないでしょう? 勝手に家を捨てて、ふらふらと旅をして、好き勝手に生きて。あなたはヴァーレントの名を汚しながら、何も背負わずに自由に生きているのよ!」
声が震えている。怒りに、いや、嫉妬に燃えている。
「私はずっと、この家のために生きてきた。父に従い、母に従い、貴族の娘として振る舞ってきた。なのに、どうして私があんな老人の妻にならなければいけないの!? 子をなせば後はどうでもいい? そんな人生、耐えられるわけがないでしょう!」
アデーレは顔を歪め、憎しみを剥き出しにしてエリスを睨みつける。
「それなのに、あなたは逃げた! 自分だけ自由になって、どこにでも行ける身になった! どうして!? なんで、私だけがこんな目に遭わなくちゃいけないのよ!」
「……姉さま……」
エリスの表情が歪む。
「私は、姉さまを捨てたわけじゃ……」
「いいえ、捨てたわ! 違うと言うなら、どうして私を迎えに来なかったの!? どうして、私を助けなかったの!?」
アデーレの目には涙が滲んでいた。でも、その涙は悲しみではない。ただの怒りだった。
「だから、せめてあなたに代わってもらうの。身代わりになって、私の代わりに婚礼の席に座りなさい! あなたなんて、もともと妾腹の子よ? どうせ汚れた身なら、老人の慰み者にでもなればいいのよ!」
「……っ!」
アデーレの言葉に、エリスの肩が強張る。
「やっておしまいなさい!」
アデーレが叫んだ瞬間、護衛の兵士たちが剣を抜いた。
「……姉さまは一体なぜ?」
私はそっとエリスの隣に座った。
「身代わりに結婚させるつもりなんじゃないのかな……」
「そんな……そんなのって……」
エリスは膝の上で拳を握りしめ、顔を伏せる。
「姉さまは、私のためにずっと探してくれてたの……会ったとき、あんなに優しかったじゃない……それなのに、メイとノドカを始末して私を攫ってこいだなんて……そんなこと、するはずがない……!」
何度も、何度も、呪文のように繰り返すエリスの肩が、小刻みに震えている。
「……それでも」
私はそっと言葉を繋ぐ。
「私たちを襲ってきたのは事実だよ。何か事情があるのかもしれないし、本当にアデーレさんの指示だったのかはまだわからない。でも、確かめるしかないんじゃない?」
「……確かめ、る?」
エリスが顔を上げる。その目は、不安と動揺に揺れていた。
「姉さまに、もう一度会って、直接聞く……」
「危険かもしれないけど、それがエリスの決断なら、私はついていくよ」
そう言うと、和花ちゃんも腕を組みながら頷いた。
「私も行く。エリスが納得するまで付き合うし、もし何かあっても芽依がどうにかしてくれるでしょ」
「和花ちゃん……私に丸投げしないで……」
「ま、冗談はさておき」
和花ちゃんはすっと表情を引き締める。
「エリスの気持ちもわかるしね。確かめたいなら、確かめよう。その上でどうするか決めればいい」
エリスは驚いたように私たちを見つめ、それから小さく息を吐いた。
「……ありがとう」
弱々しくも、彼女の声には決意が滲んでいた。
「……行こう、姉さまのところへ」
翌日、ヴァーレント家の別荘へと再び足を踏み入れたとき、妙な既視感を覚えた。
昨日と同じ石畳の道、昨日と同じ門番たちの視線、昨日と同じように私たちを迎え入れる使用人たち。けれど、何かが決定的に違っている。
「お待ちしていました」
そう言って微笑んだアデーレの表情もまた、昨日と寸分違わないはずなのに、私の目にはまるで違うものに見えた。
「やっぱり、代わってくれるのね」
エリスの姿を認めると、アデーレは安堵したように胸に手を当て、優雅に歩み寄る。エリスはその言葉にぴくりと眉を動かした。
「……いいえ」
小さな声だったが、確かな拒絶の響きがあった。
「私は姉さまの代わりになんてならない。ここへ来たのは、確かめたいことがあったから」
アデーレのまつげが、わずかに揺れた。
「確かめたいこと?」
「昨夜、私たちは襲撃された。路地裏で、複数の男たちに」
アデーレの表情が、一瞬だけ動きを止める。
「……まあ、それは怖かったでしょうね。でも、それと私に何の関係が?」
ゆっくりと瞬きをして、アデーレは首を傾げた。その微笑みは昨日と同じ、優しく穏やかで――しかし、どこか無機質にも見えた。エリスは、そんな姉を真っ直ぐに見据える。
「その男たちが言ったの。『アデーレの指示だ』って」
「まあ」
アデーレは口元に手を添え、まるで面白い冗談を聞いたかのように微笑んだ。
「そんなことを言われたの? ひどいわね」
「姉さま、答えて」
エリスの声が強くなる。
「昨夜の襲撃、本当に関係ないの?」
アデーレはほんの少しだけ肩を竦め、困ったように笑った。
「まるで私が黒幕みたいな言い方ね。エリス、あなたは何か誤解しているわ」
「誤解……?」
エリスの指先が微かに震えている。
「姉さま……誤解じゃないなら、はっきり否定して。姉さまは、本当に、私たちを始末しようとなんてしてないんだよね?」
その問いかけに、アデーレの微笑みがほんの少しだけ強張る。
「もちろんよ」
返答は、ほぼ間を置かずに返ってきた。けれど、その声にはかすかな違和感があった。
エリスはまっすぐアデーレの瞳を覗き込んでいる。
「なら、誓って」
アデーレの眉が、かすかに動いた。
「誓って、『私は昨夜の襲撃に関与していません』って、はっきり言って」
室内に、短い沈黙が落ちた。アデーレはまつげを伏せ、ゆっくりと息を吐く。
「……エリス」
囁くような声だった。
「どうしてそんなに、私を疑うの?」
「疑う? ちがうよ、私は……ただ、確かめたくて」
「違わないわ」
アデーレの声が、ほんの少し低くなる。
「あなた、初めから私を疑っていたでしょう?」
「……姉さま?」
「昨日、あんなに再会を喜んだじゃない。なのに今は、まるで私が何か悪いことをしたみたいに問い詰めて……」
アデーレのまつげが震える。
「信じていたのよ、エリス。あなたは私の味方になってくれるって。だって、私たちは姉妹でしょう?」
まるで子供が母に甘えるような声音。しかし、それに滲んでいたのは悲しみではなく、苛立ちだった。
エリスは痛むように目を伏せ、そっと頭を振る。
「姉さま……ごめんなさい。でも、私にはできない」
その言葉を聞いた瞬間、アデーレの表情が変わった。
「……そう」
たった二文字の言葉が、張り詰めた空気に落ちる。
アデーレはゆっくりと立ち上がった。
「やっぱり、そうなるのね」
声は静かだったが、先ほどまでの優雅さは微塵も残っていない。
「あなたは昔から、そうだったわね。誰かに縋らなきゃ生きていけないくせに、大事なときには逃げる」
「……姉さま?」
「違う?」
アデーレは冷たく笑った。
「母親に縋り、逃げ、父親に捨てられ、逃げ、そして今度は私からも逃げる」
「なっ……」
「あなたは、最初から『ヴァーレント家の娘』ではなかったのよ」
その言葉に、エリスが息を呑む。
アデーレは冷たい瞳でエリスを見下ろしていた。
「あなたの母親は妾、あなたは妾腹の子。それだけのこと。妾の娘が貴族として生きていけると思っていた?」
「……姉さま……」
「いいえ」
アデーレの表情が、嘲るように歪む。
「あなたを『妹』だなんて思ったこと、一度もないわ」
エリスの顔から血の気が引いていくのがわかった。
「昨日はずいぶんと綺麗な涙を流していたわね。でも、それは全部芝居。あなたを逃げられなくするための」
アデーレはゆっくりと近づき、エリスの耳元で囁いた。
「――そうよ。私よ」
ふっと、アデーレが笑った。
「だって、あなたは許されないでしょう? 勝手に家を捨てて、ふらふらと旅をして、好き勝手に生きて。あなたはヴァーレントの名を汚しながら、何も背負わずに自由に生きているのよ!」
声が震えている。怒りに、いや、嫉妬に燃えている。
「私はずっと、この家のために生きてきた。父に従い、母に従い、貴族の娘として振る舞ってきた。なのに、どうして私があんな老人の妻にならなければいけないの!? 子をなせば後はどうでもいい? そんな人生、耐えられるわけがないでしょう!」
アデーレは顔を歪め、憎しみを剥き出しにしてエリスを睨みつける。
「それなのに、あなたは逃げた! 自分だけ自由になって、どこにでも行ける身になった! どうして!? なんで、私だけがこんな目に遭わなくちゃいけないのよ!」
「……姉さま……」
エリスの表情が歪む。
「私は、姉さまを捨てたわけじゃ……」
「いいえ、捨てたわ! 違うと言うなら、どうして私を迎えに来なかったの!? どうして、私を助けなかったの!?」
アデーレの目には涙が滲んでいた。でも、その涙は悲しみではない。ただの怒りだった。
「だから、せめてあなたに代わってもらうの。身代わりになって、私の代わりに婚礼の席に座りなさい! あなたなんて、もともと妾腹の子よ? どうせ汚れた身なら、老人の慰み者にでもなればいいのよ!」
「……っ!」
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