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003 邂逅
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外に出るとすぐにゴブリンと遭遇した。いきなり戦闘かと思ったが、鑑定スキルがあるから安心できる。相手を知り己を知れば百戦危うべからず
名前:なし
種族:ゴブリン
職業:なし
Lv:3
HP:80/80
MP:20/20
攻撃力:3
防御力:2
素早さ:4
魔法力:2
精神力:1
器用さ:5
アクティブスキル:棍棒術2
パッシブスキル:なし
レベルは上といえど、パラメーター的には十分に戦える相手だ。草むらに身を潜めてククリを抜刀する。狙うは脳天、振りかぶる――
「せいやぁ!!!」
鑑定で見ているHPがみるみる減っていって0になる。するとゴブリンは断末魔を上げて息絶えた。よっしゃ。おぉ、レベルが2になった。
「あ、身体強化(序)だ。良かったぁ、まったく補正なしで戦わないといけないかと思ってた……。助かったぁ……」
パッシブスキルはレベルアップで習得なのかな。取り敢えず、効果は全てのステータスがほんの少しだけ上がるようだ。これでまた一歩強くなったわけだが、レベルが1上がった程度じゃ家は成長してないだろう。
まだまだ戦闘しなければなぁと思ってモンスターを探し始めた矢先に、俺の耳に悲鳴が聞こえた。
「ど、どっちだ? あっちか?」
森はやけに声が反響して、どこから声が聞こえたのか確証はないが、とにもかくにも声の出どころ目掛けて駆け出す。
素早さの値にどれだけ影響があるか分からないが、俺の足はさほど速くない。というか、森が走りづらい……。
「ひ、ひと!!」
すこし走ると声の主であろう女の子がこちらに向かって走っているのに遭遇した。その後ろにはゴブリンが複数……少し遠いけど鑑定!
「あ、さっきのより強い……」
一体くらいなら不意打ちでザクっとやれるが、複数を相手に戦うのはまだ経験もないし無理だろう。これは三十六計逃げるに如かずってか!
「俺の手をつかめ!」
俺は咄嵯に少女の手を取り、そのまま引っ張った。急に引かれてバランスを崩した彼女には申し訳ないが、そんなことを気にしている場合ではない。取り敢えずは転ばずに走っているのだから。
「え!?」
「しっかり掴まってろ。マイホーム!!」
「うわわわっ」
現れた光のゲートに二人で飛び込む。勢いがつきすぎて玄関で倒れ込むが、取り敢えず背後にゴブリンの姿は無し。
しかし、俺の腕の中には先程助けた彼女がいる。小柄だが出るところは出ている十代半ばくらいの女の子。顔立ちはとても整っていて、可愛い部類に入るだろう。髪色は茶髪だが、異世界だからか不良みたいな雰囲気は一切ない。ただ、顔色は悪いし裸足で逃げ回っていたのか足元は傷だらけだ。彼女は何が起こったのか理解できずにキョトンとしている。そりゃそうだ、さっきまで森の中にいたはずなのに、一瞬で家の中なんだから。
彼女を抱き起こしながら、俺は靴を脱いで上がる。いつまでも玄関でってわけにもいかないし。……まぁ、取り敢えず彼女を敷布団の足の方に座らせて、俺はフローリングに直に座る。
「えっと、俺はたつ……うーん、レックスって呼んでくれ」
タツヤって名前は好きだが、流石に異世界でタツヤはないだろ……。まぁ、鑑定スキル持ち相手に名乗ったらすぐ看破されるけど。そん時はまぁ、そん時に考えよう。
「レックス……なんか、古い名前ですね。おじいちゃんが孫につけるような……」
「そうなのか? それならそれで……まぁいいや。で、君は?」
「私は、マリーといいます。姓はないです。えっと、駆け出し冒険者です……」
嘘をついているようには思えないけど、取り敢えず鑑定させてもらおうかな。
俺は彼女のステータスを確認するため、じっと目を凝らす。うん、確かに駆け出しの冒険者で間違いなさそうだ。それにしても、この子本当に美人だな。ひょっとして異世界って美男美女ばっかりなのか。
名前:マリー
職業:冒険者
Lv:3
HP:52/133
MP:17/17
攻撃力:8
防御力:8(+2)
素早さ:11
魔法力:13
精神力:7
器用さ:15
アクティブスキル:剣術(序)
パッシブスキル:商才(小) 交渉(微) 回避(序)
おお、まさしく駆け出しって感じだ。スキルに剣術があるが、見た感じ丸腰だし……防具らしい防具も身に着けていない。
どういった事情で逃げていたのか、聞いてみる……か?
「何があったか、聞いてもいいか?」
俺の質問に、マリーは一度深呼吸してから口を開いた。
名前:なし
種族:ゴブリン
職業:なし
Lv:3
HP:80/80
MP:20/20
攻撃力:3
防御力:2
素早さ:4
魔法力:2
精神力:1
器用さ:5
アクティブスキル:棍棒術2
パッシブスキル:なし
レベルは上といえど、パラメーター的には十分に戦える相手だ。草むらに身を潜めてククリを抜刀する。狙うは脳天、振りかぶる――
「せいやぁ!!!」
鑑定で見ているHPがみるみる減っていって0になる。するとゴブリンは断末魔を上げて息絶えた。よっしゃ。おぉ、レベルが2になった。
「あ、身体強化(序)だ。良かったぁ、まったく補正なしで戦わないといけないかと思ってた……。助かったぁ……」
パッシブスキルはレベルアップで習得なのかな。取り敢えず、効果は全てのステータスがほんの少しだけ上がるようだ。これでまた一歩強くなったわけだが、レベルが1上がった程度じゃ家は成長してないだろう。
まだまだ戦闘しなければなぁと思ってモンスターを探し始めた矢先に、俺の耳に悲鳴が聞こえた。
「ど、どっちだ? あっちか?」
森はやけに声が反響して、どこから声が聞こえたのか確証はないが、とにもかくにも声の出どころ目掛けて駆け出す。
素早さの値にどれだけ影響があるか分からないが、俺の足はさほど速くない。というか、森が走りづらい……。
「ひ、ひと!!」
すこし走ると声の主であろう女の子がこちらに向かって走っているのに遭遇した。その後ろにはゴブリンが複数……少し遠いけど鑑定!
「あ、さっきのより強い……」
一体くらいなら不意打ちでザクっとやれるが、複数を相手に戦うのはまだ経験もないし無理だろう。これは三十六計逃げるに如かずってか!
「俺の手をつかめ!」
俺は咄嵯に少女の手を取り、そのまま引っ張った。急に引かれてバランスを崩した彼女には申し訳ないが、そんなことを気にしている場合ではない。取り敢えずは転ばずに走っているのだから。
「え!?」
「しっかり掴まってろ。マイホーム!!」
「うわわわっ」
現れた光のゲートに二人で飛び込む。勢いがつきすぎて玄関で倒れ込むが、取り敢えず背後にゴブリンの姿は無し。
しかし、俺の腕の中には先程助けた彼女がいる。小柄だが出るところは出ている十代半ばくらいの女の子。顔立ちはとても整っていて、可愛い部類に入るだろう。髪色は茶髪だが、異世界だからか不良みたいな雰囲気は一切ない。ただ、顔色は悪いし裸足で逃げ回っていたのか足元は傷だらけだ。彼女は何が起こったのか理解できずにキョトンとしている。そりゃそうだ、さっきまで森の中にいたはずなのに、一瞬で家の中なんだから。
彼女を抱き起こしながら、俺は靴を脱いで上がる。いつまでも玄関でってわけにもいかないし。……まぁ、取り敢えず彼女を敷布団の足の方に座らせて、俺はフローリングに直に座る。
「えっと、俺はたつ……うーん、レックスって呼んでくれ」
タツヤって名前は好きだが、流石に異世界でタツヤはないだろ……。まぁ、鑑定スキル持ち相手に名乗ったらすぐ看破されるけど。そん時はまぁ、そん時に考えよう。
「レックス……なんか、古い名前ですね。おじいちゃんが孫につけるような……」
「そうなのか? それならそれで……まぁいいや。で、君は?」
「私は、マリーといいます。姓はないです。えっと、駆け出し冒険者です……」
嘘をついているようには思えないけど、取り敢えず鑑定させてもらおうかな。
俺は彼女のステータスを確認するため、じっと目を凝らす。うん、確かに駆け出しの冒険者で間違いなさそうだ。それにしても、この子本当に美人だな。ひょっとして異世界って美男美女ばっかりなのか。
名前:マリー
職業:冒険者
Lv:3
HP:52/133
MP:17/17
攻撃力:8
防御力:8(+2)
素早さ:11
魔法力:13
精神力:7
器用さ:15
アクティブスキル:剣術(序)
パッシブスキル:商才(小) 交渉(微) 回避(序)
おお、まさしく駆け出しって感じだ。スキルに剣術があるが、見た感じ丸腰だし……防具らしい防具も身に着けていない。
どういった事情で逃げていたのか、聞いてみる……か?
「何があったか、聞いてもいいか?」
俺の質問に、マリーは一度深呼吸してから口を開いた。
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