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第一章 NICU
生後59日目 ノンビリー一家の面会とポポの誕生日
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只今ラクーはサ〇ンパスを両肩に四枚、首に一枚、右手に一枚貼っています。
おかげで部屋の中が、プンプンと膏薬の良ひにほい。
孫が帰った後はよくこんな感じになります。歳ですねぇ~
昨日はノンビリー一家がリノに会いに病院へ行ってくれました。ラクーも道案内役で付いていきました。
会うといっても、リノが15分だけGCUの窓辺に移動してくれて、ネムルーとムコーが代わる代わる抱きあげて見せてくれるリノを、分厚い窓越しに眺めるといったていでした。
あの窓は頑丈なんですね。声も通さないので、口をパクパク開けてジェスチャーしなければお互いの意思疎通ができませんでした。(^_^;)
ラクーは初めてリノを見るノンビリーたちに、今までの経緯やリノがムコーに似ていることなどを解説したのです。リノのことを知っている者がついて行っていてよかったですわ。そうでないと、ジェスチャーの連想ゲームになるところでした。
ノンビリーの旦那様のセンセーは養護学校の先生をしていたことがあるので、客観的にリノの様子を見てくれていたのだと思います。ノンビリーは新生児を抱っこしたい!と言い続けていたので、リノに触れないことが、もどかしかったかもしれません。
三人の子ども達は「従姉妹のリノちゃんに会える!」と朝から喜んでいたそうです。けれど六歳のハシルンは、いざ会ってみると恥ずかしくなったのか、皆の後ろからチラリチラリとリノを見ていました。四歳になったばかりのポポは、疑問がいっぱいだったようで、頭の中がどうして?と渦巻いているようでした。ただこんなに小さかったら一緒に遊べないと思ったらしく「リノちゃんが三歳になったら、一緒にかくれんぼする」と、ばあばにこっそり教えてくれました。
三歳か……
リノは従姉妹たちとかくれんぼができるでしょうか?
そうなればいいですねぇ。
一番リノに興味を示したのは、一歳八か月のポッチャリです。
まず、ばあばんに抱き上げて見せてくれ!「あー、あーーーっ!」と要求し、食い入るようにリノを見ていました。ポッチャリは重たいので、母のノンビリー、父のセンセーと交互に抱くのを代わってくれましたが、面会時間の間中、片時もリノから目を離しませんでした。
しまいには触りたくなったのでしょう、ドンドンと窓を叩いてリノの手の辺りに手を伸ばしていました。
ばあばは、以前観た映画の「E.T」との出会いのシーンを思い出しました。
ポッチャリの行動のおかげで、皆で代わる代わる、窓を挟んでリノと手を合わせたのです。
縁や血の繋がりのある人と人とのふれあいの温かさが、リノにも伝わっていたことでしょう。
リノは常時、足に止めつけられている、酸素状態や心拍を測るコードの先が、今日は繋がっていませんでした。
短い時間なら、あのアラームが鳴る測定機器から離脱できるぐらい、容態が安定してきたんですね。^^
最初は親以外会えないという希少生物だったリノ。それが同居家族が会えるようになり、次には親戚が会えるようになって、だんだんとリノを取り巻く社会が広がっているように感じました。
リノとの面会の後は、二番目の孫、ポポのお誕生会でした。
ノンビリーが張り切って、ケーキだけではなく飾りまで作っていました。何色かのチョコレートでポケ〇ンのモンスターを模ったようです。さすが芸大に多額のお金を奉納しただけのことはありますね。皆に大うけの出来栄えでした。
今回はうちの家族が忙しいだろうと、ケーキも夕食のちらし寿司もノンビリーの手作りでした。
お姉ちゃん、ありがとう。ごちそうさまでした!
一月の十三日は亡くなった義母のララの命日です。
四年前、ノンビリーは早々と十二月から、出産のために我が家に帰ってきていたのです。予定日を過ぎてもなかなか生まれないので、命日におばあちゃんのお墓に参って、無事の出産をお願いしました。
その日の夜からお腹がにがりはじめ、翌朝、スッポンと超安産で産まれたのがポポでした。
そのお陰?のせいか、ポポは性格がおばあちゃんにそっくりなのです。
魂の転移というのがあるのだろうか?と、悩んでしまうぐらい、そっくりの性格のポポ。
リノは顔はムコーに似ていますが、血液型はネムルーと同じなのです。
リノはどんな性格だったんでしょうね。
昨日、順調にいけば将来はスピーチバルブも考えていると言っていた主治医の先生。
表情や声の調子からリノの感情が少しでも伺えるようになれば……これ以上のことはありません。
でも本当にそんな未来がくるんでしょうか?
その夢を信じたいと思っているラクーなのでした。
おかげで部屋の中が、プンプンと膏薬の良ひにほい。
孫が帰った後はよくこんな感じになります。歳ですねぇ~
昨日はノンビリー一家がリノに会いに病院へ行ってくれました。ラクーも道案内役で付いていきました。
会うといっても、リノが15分だけGCUの窓辺に移動してくれて、ネムルーとムコーが代わる代わる抱きあげて見せてくれるリノを、分厚い窓越しに眺めるといったていでした。
あの窓は頑丈なんですね。声も通さないので、口をパクパク開けてジェスチャーしなければお互いの意思疎通ができませんでした。(^_^;)
ラクーは初めてリノを見るノンビリーたちに、今までの経緯やリノがムコーに似ていることなどを解説したのです。リノのことを知っている者がついて行っていてよかったですわ。そうでないと、ジェスチャーの連想ゲームになるところでした。
ノンビリーの旦那様のセンセーは養護学校の先生をしていたことがあるので、客観的にリノの様子を見てくれていたのだと思います。ノンビリーは新生児を抱っこしたい!と言い続けていたので、リノに触れないことが、もどかしかったかもしれません。
三人の子ども達は「従姉妹のリノちゃんに会える!」と朝から喜んでいたそうです。けれど六歳のハシルンは、いざ会ってみると恥ずかしくなったのか、皆の後ろからチラリチラリとリノを見ていました。四歳になったばかりのポポは、疑問がいっぱいだったようで、頭の中がどうして?と渦巻いているようでした。ただこんなに小さかったら一緒に遊べないと思ったらしく「リノちゃんが三歳になったら、一緒にかくれんぼする」と、ばあばにこっそり教えてくれました。
三歳か……
リノは従姉妹たちとかくれんぼができるでしょうか?
そうなればいいですねぇ。
一番リノに興味を示したのは、一歳八か月のポッチャリです。
まず、ばあばんに抱き上げて見せてくれ!「あー、あーーーっ!」と要求し、食い入るようにリノを見ていました。ポッチャリは重たいので、母のノンビリー、父のセンセーと交互に抱くのを代わってくれましたが、面会時間の間中、片時もリノから目を離しませんでした。
しまいには触りたくなったのでしょう、ドンドンと窓を叩いてリノの手の辺りに手を伸ばしていました。
ばあばは、以前観た映画の「E.T」との出会いのシーンを思い出しました。
ポッチャリの行動のおかげで、皆で代わる代わる、窓を挟んでリノと手を合わせたのです。
縁や血の繋がりのある人と人とのふれあいの温かさが、リノにも伝わっていたことでしょう。
リノは常時、足に止めつけられている、酸素状態や心拍を測るコードの先が、今日は繋がっていませんでした。
短い時間なら、あのアラームが鳴る測定機器から離脱できるぐらい、容態が安定してきたんですね。^^
最初は親以外会えないという希少生物だったリノ。それが同居家族が会えるようになり、次には親戚が会えるようになって、だんだんとリノを取り巻く社会が広がっているように感じました。
リノとの面会の後は、二番目の孫、ポポのお誕生会でした。
ノンビリーが張り切って、ケーキだけではなく飾りまで作っていました。何色かのチョコレートでポケ〇ンのモンスターを模ったようです。さすが芸大に多額のお金を奉納しただけのことはありますね。皆に大うけの出来栄えでした。
今回はうちの家族が忙しいだろうと、ケーキも夕食のちらし寿司もノンビリーの手作りでした。
お姉ちゃん、ありがとう。ごちそうさまでした!
一月の十三日は亡くなった義母のララの命日です。
四年前、ノンビリーは早々と十二月から、出産のために我が家に帰ってきていたのです。予定日を過ぎてもなかなか生まれないので、命日におばあちゃんのお墓に参って、無事の出産をお願いしました。
その日の夜からお腹がにがりはじめ、翌朝、スッポンと超安産で産まれたのがポポでした。
そのお陰?のせいか、ポポは性格がおばあちゃんにそっくりなのです。
魂の転移というのがあるのだろうか?と、悩んでしまうぐらい、そっくりの性格のポポ。
リノは顔はムコーに似ていますが、血液型はネムルーと同じなのです。
リノはどんな性格だったんでしょうね。
昨日、順調にいけば将来はスピーチバルブも考えていると言っていた主治医の先生。
表情や声の調子からリノの感情が少しでも伺えるようになれば……これ以上のことはありません。
でも本当にそんな未来がくるんでしょうか?
その夢を信じたいと思っているラクーなのでした。
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