星の子ども

秋野 木星

文字の大きさ
上 下
92 / 118
第二章 家での生活 1

5/25 本の話

しおりを挟む
今日、リノたち家族三人は海へ行きました。

胸やお腹にあせもが出ているので、海に浸かりに行ったのです。
実際は、ムコー父さんに足だけ海に入れてもらったそうです。波に洗われてびっくりしたでしょうね。
あせもの方は、海の水でぬらしたガーゼで拭いたといってました。^^

亡くなったララひいばあさん直伝の治療方法です。
これであせもがきれいに乾くことでしょう。

今日はよく晴れていたので、暑い初夏の日差しと潮風を浴びて、リノも浜辺の夏ガールになってきたのかな。

※ 後で動画を観せてもらいましたが、リノは海に興味津々の顔でした。目つきが違いましたね。
ほんのわずかな違いなんですが、家族にはよくわかります。


最近、買った本を紹介します。

「マンガでわかる 脳と心の科学」
 監修 篠原菊紀  マンガ 姫野よしかず・MICHE Company
 出版社 池田書店  1500円+税

この本は、ダンナーが買いました。
マンガがついているから簡単な本だと思ったようですが、大学生向けの脳科学の本でした。(笑)
ただ学園祭の場面でのペンフィールドのホムンクルス人形のインパクトは大きく、これを見てからはリノの口と手に集中して、リハビリをしています。

※ ペンフィールドの脳内マップといって、有名な脳の地図があるんです。
口と手から得られる情報や刺激は、脳の広い場所で処理をされています。そんな脳地図を反映した人形は唇と手がバカでかいいびつな姿になるんですよ。


「図解でわかる 人類の脳科学、その現在と未来」
  監修 松元健二  著 インフォビジュアル研究所
  出版社 太田出版  1300円+税

これはラクーが買いました。
図が多くて、わかりやすい!
雑誌を読んでいく感覚で、脳の不思議が次々に現れます。
リノの経管栄養注入時に「脳のここの部分は無事かも。こんなことはできないから、脳のここの辺りは傷ついてるね」なんてことを言いながら読んでいってます。
最初に斜め読みをした時に「再生する脳細胞」のページを読んで、未来に期待してしまいました。この再生治療は、もう人体実験段階に入っているんですね。知りませんでした。

※ あの有名なips細胞とかも、未来の治療にかかせないんですね。


「ホスピスナースが胸を熱くした いのちの物語」
~忘れられない、人生の素敵なしまい方~
 著 ラプレツィオーサ伸子
 出版社 青春出版社  1380円+税

生まれたばかりの赤ちゃんから90歳を過ぎたおばあちゃんまで、いろんな人生のしまい方が描かれています。
これを読んでいると、「死」への道筋の中に一人一人の「生」が際立って伝わってきます。
人間誰でもいつかは迎える「死」
ホスピスケアというのは「逝く瞬間まで生ききる」お手伝いをすることなんですよと言うノブコさんの言葉が印象的です。
アメリカの人々の人生のしまい方を読ませてもらって、そしてそれに寄り添う看護師さんの考え方を教えてもらって、目から鱗が落ちたラクーでした。


うちのママン、つまりリノのひいばあちゃんは、最近よく「終活」という言葉を口にします。
そんなひいばあばは、先日のリノの声を聴いて「天使の声じゃ」と感動していました。
あんまり感動しすぎて、本当に天使の声を聴きにいかなければいいのですが……(笑)

ラクーも6年前にがん宣告を受けてから、生き方や死に方をよく考えるようになりました。
リノと同じで、今は神様に余生を頂いている状態です。
お互い悔いなく日々を過ごさなければなりませんね。
しおりを挟む

処理中です...