サカサマ

桜乃みなも

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最終目的

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お兄ちゃんが私を好き?え?お兄ちゃんは婚約者がいたんじゃないの?
もうよく分かんないや。
私は取り合えず、でも後に意味が合ってここにいてくれた賢太郎に思っている事を全部ぶつけてみた。
「賢、どうしよう…私、みなみ…お兄ちゃん…よく分かんないっ!」
混乱する私をいい子いい子する様になだめる賢太郎。
「今すぐ全部を飲み込めなくても良いんじゃない?理奈が理奈でいればそれでいいんだよ」
ああ、イチゴムースみたいにとろけてしまいそうな言葉。
私どこかおかしくなって、みなみに復讐しようとしたけれど。
やっぱり賢太郎が好きみたい。大好きみたい。
「ごめんね、大好き」
「なんで謝るんだよ」
「ずっと良い子ぶっててごめん」
「いいよ、そんなの」
何かが崩壊してしまっているみなみと、大人な対応をしてくれているお兄ちゃんを放っておいて。
私と賢太郎はハッピーエンドを迎えたのだった。

<おしまい>
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