無視されたので好きに生きていきます

高田 和奈

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……

カイお姉様のところに戻ると、そこには、夫がウキウキと、待っていた。これだけ凄いリードをしてもらっている私と踊ろうと思えるなんて、凄いな。
あ、何も考えていないのか?
前国王様の色気にメロメロ中のエリカは中身って大切なんだなーと思うのだった。

さぁ、ダンスの戦場へようこそ。
スっと手を差し出すと、顔を赤らめた夫が手を取る。
本当に私の事を分かっていないんだ。数回しか顔を合わせたことないしね。

夫とのダンスは、時間だけが長く感じられるつまらないものだったし、せっかくのドレスが生かされていない。
何か言っているけど、笑顔を浮かべて「はい」「いいえ」だけ返答しておく。

頭の中は、まだ終わらないんだろうか。笑顔を貼り付けるのも疲れてきたんだけど。
ダンスの戦場にすらなってない。
もう、子どものダンスだ。
そんなことを、思いながら夫の相手を続けていたら、ギュツとドレスの裾を踏まれてしまった。

バランスを崩した挙句、ブートキャンプで鍛えた足腰でグッと踏ん張った途端、無理なホールドをされて、グキりとエリカは足を捻る。それなのに、気づきもせず、踊り続けようとする夫。

「サイテー」

思わず、言葉が零れてしまう。

「なんだよ。転びそうになったのを支えてやってるんだろ」

ムッとして夫はそう言うと、エリカを置き去りにして、その場を去ってしまう。

「えっ」
足が痛すぎて踊れないんですけど。周りの人は、エリカを避けるように踊りを続けてくれているから大事にはなっていないと思うけど。
どうしよう。


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