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第一章 弘樹,転生す
第四話 スライム(敵)が強すぎた件
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俺が転生してから,六回目の下り坂を下ると,そこには一面草原が広がっていた。なんでだ。そこには洞窟があるものと思っていた俺は拍子抜けしてしまった。てっきり洞窟が広がっている者と思っていたのだ。
「どういうことだ」
思わずつぶやいてしまう。だが本来かえって来ることのない問いに答えが返ってきた。
「お知らせします。魔窟とは魔力が集まってできた場所。そのため通常ではありえないようなことがあり得てしまいます」
なるほど。また魔窟の謎が増えてたな。今までずっと普通の洞窟だったからいいリフレッシュになる。
それに深くまで潜ったらより強力な魔物がいるだろう。そうなれば早く強くなれる。ますます楽しくなってきたな。って,さっきから俺としゃべっているのは誰だ。もしかして魔物か。
「違います。私は魔物ではありません。私は解析鑑定。気軽に鑑定さんとおよびください」
そうか。ってそういうことじゃなくてだな。まずおまえは解析鑑定か。それは分かった。だがどうして解析,さん? が喋れるのかっていうことを知りたいな。
「そっちですか。それは簡単です。マスターが喋る相手がいてほしいと思っていたからです」
そんなこと思ったかな。だが俺のことだ,話す相手がいないのはなかなかつらいのかも知れない。
「表では思っていなくても実は思っているのです。まあ,私にはまるわかりですが」
はずかしいな。それじゃあ俺は気軽に考え事できないじゃないか。
「そんなことありませんよ。気軽になんでも相談してください。それと私はマスターがどんなことを考えていても引かないのでご安心を。またお答えできることであればお答えしますよ」
なるほど。これはいいことかもしれない。だけど今はとりあえずダンジョン攻略をするか。俺の目的は最強になることだし。
「分かりました。全力でサポートします」
ありがとう。実際に話せる相手がいるというのはなかなかいいな。
「いえいえ」
でも鑑定か。まさかしゃべりだすとは。だが,これは好機。いいことだ。単純に話し相手がいるだけでも気分がまぎれるし,何より優秀そうだ。だけど鑑定さんは何ができるんだ。ただ自動的に鑑定してくれるだけか。
「いいえ,私は目の前の物の鑑定ができます」
それだけかよ。やっぱり鑑定は鑑定なのか。
「はい,それだけです。ですが考えてください。目の前の鑑定,それは空間の鑑定もできるってことです」
つまり? 目の前の鑑定? そんなのして何になるんだ。ただ空気があるとだけしかわからなくないか。ん,待てよ,目の前の空間の鑑定ができるっていうことは⋯⋯。
「そうです。周りに魔物なかがいないかの察知もできるんです」
やっぱり。これはすごいぞ。つまり気配察知の力もあるってことなのか。
「はい,そうです。まあ,もちろん普通の鑑定もできますがね」
これは棚ぼただな。これでだいぶ戦いやすくなった。それにスキルだから寝なくても大丈夫だろう。つまり夜番とかも任せられるってことだ。よし,これからはこき使っていこう。俺は人使いが粗いのだ。
◇
気を取り直して俺が草原に出ると,さっそく魔物が襲ってきた。お,最初はスライムか。て,弱すぎないか。スライムって雑魚中の雑魚。キングオブ雑魚じゃないか。そんな奴が一体どうして。
そうだ,鑑定してみよう。もしかしたらとてつもなく強いのかも知れない。
「解析」
スライム
雑魚モンスター。弱い。適当に殴れば死ぬ。強さはランクE。
なるほど。ってやっぱ雑魚じゃないか。まあいい,とりあえず攻撃だ。えっと,尻尾攻撃。あ,死んだわ。
なんでこんなに弱いんだ。逆に違和感しかないぞ。もしかして階層を下がると魔物って弱くなるんじゃ。だとしたら大問題だぞ。
それに敵を鑑定したときはステータスって出ないんだな。俺の時はステータスも出ていたのに。
「出せますよ。ですが必要ないと判断し私が文字に置き替えました」
そうか。それはいいことだ。いちいちステータスが出てきても面倒だからな。この鑑定,優秀な気がするぞ。
そしてそのあとも俺はこの階層の攻略を進めた。だがその後も雑魚モンスタ―,ゴブリンなどが出てきた。ただ普通じゃないのは,倒した魔物が消えてしまうことだ。普通であれば何かドロップが出る。だがここではそれがなかった。
魔物って倒すと消えてしまうんだな。俺のやっているゲームとかだと倒すと色んなアイテムが出てくるんだけど。
「そうみたいですね。マスターの言うゲームが何かは分かりませんがこの世界では魔物は倒すと消えてしまいますね」
でも,さっきの階層だとなにか落ちたような気がするんだが。
「確かにそうですね。なぜでしょう」
じゃあ,それも考えていかないとだな。まあ,今は目の前の戦闘に集中しよう。
俺はもう何体目かもわからない雑魚魔物を倒していく。
あー。イライラする。もっと強い奴はいないのか。こいつらを倒していても全然強くなっている実感ないし,もういい加減飽きてきたな。それにこの階層の魔物は弱さの次元が違う。どう考えても魔王討伐寸前の勇者が始まりの町の魔物を倒している感じだよ。
そして追えrはあたりを見渡す。
え? 今誰かの視線を感じたような気がするのだが。気のせいかな。
「そんな気配,私は感じませんけどね」
まあ,鑑定さんはスキルだしね。ある意味人の目線とかからは一番遠い存在でしょ。
その瞬間弘樹は明確な殺意を感じた。そしてとっさに横に転がる。
「マスター,どうかしまし⋯⋯。これは」
弘樹が見るとそこには水の柱が立っていた。
今のはなんだ。絶対俺に攻撃してきたよな。それも奇襲攻撃で。いや,俺もしてるからダメとは言わないけど,いったい誰なんだ。だけどこのままではマズイ。何に襲われているかはわからないがとりあえず迎撃できるようにしておこう。
そして俺は最も信頼する魔法を唱える。
「炎まとい」
俺の体がみるみる燃えて巨大な火の玉のようになった。これで身体能力が大きく上がることだろう。
「さあ,かかってこい化け物め」
そう叫ぶと俺はぼ応戦準備を整えた。
これで何とかなるはずだ。それにこの地帯の魔物はすごく弱かったんだ。きっと今の攻撃したやつもきっと弱いに違いない。うん,きっとそうだ。
だが俺は嫌な汗をぬぐえない。その時だった。
「ウガァァァァ」
そう咆哮が聞こえると,目の前に金色の巨大なスライムが現れた。
まじかよ。なんて大きさだ。こいつ大型トラックくらいの大きさはあるんじゃないか。てゆうかこいつ,強いな。この階層にいた他の雑魚なんて比べ物にならないくらい強い。
その時,金色のスライム,通称ゴールデンスライム(弘樹命名)がぽよんとはねた。すると地響きが起こる。そしてどういう原理なのか俺にむかって水の槍が飛んでくる。
「うわっ」
俺はその攻撃を頑張って避ける。
ゴールデンスライムの攻撃も俺の身体能力をもってすればかわすのは難しくない。だがそれ以上にこのままではいけないということだけは分かる。何よりこの炎まといはいつまでも続くわけじゃない。このままだとじり貧だ。応戦しないと。
「ファイアボール」
だが,俺の打ったファイア―ボールはゴールデンスライムにあたるとジュッという音だけがして消化されてしまった。
おいおい,まじかよ。俺の放ったファイアボールがあたってもあいつにはダメージがなさそうだよ。だったら本当に八方塞がりなのか。俺はこんなところでやられてしまうのか。くそ。どうしたらいいんだ。まさか,炎系の魔法がきかないのか。そうだ,一回解析してみよう。
「解析」
解析不可
相手が自分と同等又は自分より強いため解析できません。
なにっ。解析って相手が強いとできないのか。それにこの感じから絶対にあいつの方が俺より強いってことがわかっちゃったな。悔しいが,今の俺はかなわない。ってあぶねえな。
そう言って俺はスライムの攻撃を避け続ける。
俺が解析をしている間もゴールデンスライムはひっきりなしに連続で攻撃を仕掛けてきていた。数うちゃ当たると思っているのかも知れない。
くそ。こうなったらいったん引くか。俺の気持ち的にはここで引くのは悔しいが死ぬよりは全然ましだ。ここは戦略的撤退をするべきか。
そして俺は少しずつ下がっていく。だが俺が逃げるのを許してくれるゴールデンスライムじゃないようだ。
俺の意図に気づいた瞬間,スライムの行動が変わった。なんとスライムがスライムでできた魔物を作ってきたのだ。
俺はそいつらを焼き払うが次から次にどんどん生まれてくる。どうやら足止めしてくるようだ。
だが,俺には数の暴力などきかないな。一気に焼き払う。
そして弘樹は30個のファイアボールを一気に発射する。当然そこにいた魔物も焼き払われた。
やったぜ。これだけの数の新しい魔物を作るのは時間がかかるだろ。今のうちに逃げるぞ。
そして俺は今生まれた魔物を見てひらめく。
そうか。このスライムでできた魔物がさっき俺が倒していた魔物だったのか。だから弱かったのか。じゃああいつがこの階層のエリアボスであいつとあいつが作った魔物以外この階層には魔物が出ないってことなのか。
「お答えします」
わあ,解析さん? いきなり出てくると心臓に悪いよ。次からはしっかりと話かけるまえにだね⋯⋯。
「この階層についてですが」
おお。俺の渾身のボケが華麗にスルーされてしまったよ。で,この階層について? 具体的には?
「ここにはふつうに魔物が出てきます。ですが出てきた魔物をあのスライムが全て倒しているものと見られます」
てことは,もともとここは普通に魔物が出る平原だったってことか。それでゴールデンスライムがなぜか無双しちゃってこの階層の難易度がやばくなっちゃったのか。
「そういうことです」
なるほど,そうか。でもどうしたらいいんだ。だって単純にあいつのレベルが高いってことだろ。どうしようもないじゃないか。ん,待てよ。この階層にはふつうに魔物が出るんだよな。ならあの魔物も出てくるかもしれないな。
「あの魔物とは何ですか。もしかしてスライムを倒す手段があるんですか」
まあ,落ち着けって。でもその前に一つ聞いてもいいか。エリアボスって出現させられるのか?
「はい?」
「どういうことだ」
思わずつぶやいてしまう。だが本来かえって来ることのない問いに答えが返ってきた。
「お知らせします。魔窟とは魔力が集まってできた場所。そのため通常ではありえないようなことがあり得てしまいます」
なるほど。また魔窟の謎が増えてたな。今までずっと普通の洞窟だったからいいリフレッシュになる。
それに深くまで潜ったらより強力な魔物がいるだろう。そうなれば早く強くなれる。ますます楽しくなってきたな。って,さっきから俺としゃべっているのは誰だ。もしかして魔物か。
「違います。私は魔物ではありません。私は解析鑑定。気軽に鑑定さんとおよびください」
そうか。ってそういうことじゃなくてだな。まずおまえは解析鑑定か。それは分かった。だがどうして解析,さん? が喋れるのかっていうことを知りたいな。
「そっちですか。それは簡単です。マスターが喋る相手がいてほしいと思っていたからです」
そんなこと思ったかな。だが俺のことだ,話す相手がいないのはなかなかつらいのかも知れない。
「表では思っていなくても実は思っているのです。まあ,私にはまるわかりですが」
はずかしいな。それじゃあ俺は気軽に考え事できないじゃないか。
「そんなことありませんよ。気軽になんでも相談してください。それと私はマスターがどんなことを考えていても引かないのでご安心を。またお答えできることであればお答えしますよ」
なるほど。これはいいことかもしれない。だけど今はとりあえずダンジョン攻略をするか。俺の目的は最強になることだし。
「分かりました。全力でサポートします」
ありがとう。実際に話せる相手がいるというのはなかなかいいな。
「いえいえ」
でも鑑定か。まさかしゃべりだすとは。だが,これは好機。いいことだ。単純に話し相手がいるだけでも気分がまぎれるし,何より優秀そうだ。だけど鑑定さんは何ができるんだ。ただ自動的に鑑定してくれるだけか。
「いいえ,私は目の前の物の鑑定ができます」
それだけかよ。やっぱり鑑定は鑑定なのか。
「はい,それだけです。ですが考えてください。目の前の鑑定,それは空間の鑑定もできるってことです」
つまり? 目の前の鑑定? そんなのして何になるんだ。ただ空気があるとだけしかわからなくないか。ん,待てよ,目の前の空間の鑑定ができるっていうことは⋯⋯。
「そうです。周りに魔物なかがいないかの察知もできるんです」
やっぱり。これはすごいぞ。つまり気配察知の力もあるってことなのか。
「はい,そうです。まあ,もちろん普通の鑑定もできますがね」
これは棚ぼただな。これでだいぶ戦いやすくなった。それにスキルだから寝なくても大丈夫だろう。つまり夜番とかも任せられるってことだ。よし,これからはこき使っていこう。俺は人使いが粗いのだ。
◇
気を取り直して俺が草原に出ると,さっそく魔物が襲ってきた。お,最初はスライムか。て,弱すぎないか。スライムって雑魚中の雑魚。キングオブ雑魚じゃないか。そんな奴が一体どうして。
そうだ,鑑定してみよう。もしかしたらとてつもなく強いのかも知れない。
「解析」
スライム
雑魚モンスター。弱い。適当に殴れば死ぬ。強さはランクE。
なるほど。ってやっぱ雑魚じゃないか。まあいい,とりあえず攻撃だ。えっと,尻尾攻撃。あ,死んだわ。
なんでこんなに弱いんだ。逆に違和感しかないぞ。もしかして階層を下がると魔物って弱くなるんじゃ。だとしたら大問題だぞ。
それに敵を鑑定したときはステータスって出ないんだな。俺の時はステータスも出ていたのに。
「出せますよ。ですが必要ないと判断し私が文字に置き替えました」
そうか。それはいいことだ。いちいちステータスが出てきても面倒だからな。この鑑定,優秀な気がするぞ。
そしてそのあとも俺はこの階層の攻略を進めた。だがその後も雑魚モンスタ―,ゴブリンなどが出てきた。ただ普通じゃないのは,倒した魔物が消えてしまうことだ。普通であれば何かドロップが出る。だがここではそれがなかった。
魔物って倒すと消えてしまうんだな。俺のやっているゲームとかだと倒すと色んなアイテムが出てくるんだけど。
「そうみたいですね。マスターの言うゲームが何かは分かりませんがこの世界では魔物は倒すと消えてしまいますね」
でも,さっきの階層だとなにか落ちたような気がするんだが。
「確かにそうですね。なぜでしょう」
じゃあ,それも考えていかないとだな。まあ,今は目の前の戦闘に集中しよう。
俺はもう何体目かもわからない雑魚魔物を倒していく。
あー。イライラする。もっと強い奴はいないのか。こいつらを倒していても全然強くなっている実感ないし,もういい加減飽きてきたな。それにこの階層の魔物は弱さの次元が違う。どう考えても魔王討伐寸前の勇者が始まりの町の魔物を倒している感じだよ。
そして追えrはあたりを見渡す。
え? 今誰かの視線を感じたような気がするのだが。気のせいかな。
「そんな気配,私は感じませんけどね」
まあ,鑑定さんはスキルだしね。ある意味人の目線とかからは一番遠い存在でしょ。
その瞬間弘樹は明確な殺意を感じた。そしてとっさに横に転がる。
「マスター,どうかしまし⋯⋯。これは」
弘樹が見るとそこには水の柱が立っていた。
今のはなんだ。絶対俺に攻撃してきたよな。それも奇襲攻撃で。いや,俺もしてるからダメとは言わないけど,いったい誰なんだ。だけどこのままではマズイ。何に襲われているかはわからないがとりあえず迎撃できるようにしておこう。
そして俺は最も信頼する魔法を唱える。
「炎まとい」
俺の体がみるみる燃えて巨大な火の玉のようになった。これで身体能力が大きく上がることだろう。
「さあ,かかってこい化け物め」
そう叫ぶと俺はぼ応戦準備を整えた。
これで何とかなるはずだ。それにこの地帯の魔物はすごく弱かったんだ。きっと今の攻撃したやつもきっと弱いに違いない。うん,きっとそうだ。
だが俺は嫌な汗をぬぐえない。その時だった。
「ウガァァァァ」
そう咆哮が聞こえると,目の前に金色の巨大なスライムが現れた。
まじかよ。なんて大きさだ。こいつ大型トラックくらいの大きさはあるんじゃないか。てゆうかこいつ,強いな。この階層にいた他の雑魚なんて比べ物にならないくらい強い。
その時,金色のスライム,通称ゴールデンスライム(弘樹命名)がぽよんとはねた。すると地響きが起こる。そしてどういう原理なのか俺にむかって水の槍が飛んでくる。
「うわっ」
俺はその攻撃を頑張って避ける。
ゴールデンスライムの攻撃も俺の身体能力をもってすればかわすのは難しくない。だがそれ以上にこのままではいけないということだけは分かる。何よりこの炎まといはいつまでも続くわけじゃない。このままだとじり貧だ。応戦しないと。
「ファイアボール」
だが,俺の打ったファイア―ボールはゴールデンスライムにあたるとジュッという音だけがして消化されてしまった。
おいおい,まじかよ。俺の放ったファイアボールがあたってもあいつにはダメージがなさそうだよ。だったら本当に八方塞がりなのか。俺はこんなところでやられてしまうのか。くそ。どうしたらいいんだ。まさか,炎系の魔法がきかないのか。そうだ,一回解析してみよう。
「解析」
解析不可
相手が自分と同等又は自分より強いため解析できません。
なにっ。解析って相手が強いとできないのか。それにこの感じから絶対にあいつの方が俺より強いってことがわかっちゃったな。悔しいが,今の俺はかなわない。ってあぶねえな。
そう言って俺はスライムの攻撃を避け続ける。
俺が解析をしている間もゴールデンスライムはひっきりなしに連続で攻撃を仕掛けてきていた。数うちゃ当たると思っているのかも知れない。
くそ。こうなったらいったん引くか。俺の気持ち的にはここで引くのは悔しいが死ぬよりは全然ましだ。ここは戦略的撤退をするべきか。
そして俺は少しずつ下がっていく。だが俺が逃げるのを許してくれるゴールデンスライムじゃないようだ。
俺の意図に気づいた瞬間,スライムの行動が変わった。なんとスライムがスライムでできた魔物を作ってきたのだ。
俺はそいつらを焼き払うが次から次にどんどん生まれてくる。どうやら足止めしてくるようだ。
だが,俺には数の暴力などきかないな。一気に焼き払う。
そして弘樹は30個のファイアボールを一気に発射する。当然そこにいた魔物も焼き払われた。
やったぜ。これだけの数の新しい魔物を作るのは時間がかかるだろ。今のうちに逃げるぞ。
そして俺は今生まれた魔物を見てひらめく。
そうか。このスライムでできた魔物がさっき俺が倒していた魔物だったのか。だから弱かったのか。じゃああいつがこの階層のエリアボスであいつとあいつが作った魔物以外この階層には魔物が出ないってことなのか。
「お答えします」
わあ,解析さん? いきなり出てくると心臓に悪いよ。次からはしっかりと話かけるまえにだね⋯⋯。
「この階層についてですが」
おお。俺の渾身のボケが華麗にスルーされてしまったよ。で,この階層について? 具体的には?
「ここにはふつうに魔物が出てきます。ですが出てきた魔物をあのスライムが全て倒しているものと見られます」
てことは,もともとここは普通に魔物が出る平原だったってことか。それでゴールデンスライムがなぜか無双しちゃってこの階層の難易度がやばくなっちゃったのか。
「そういうことです」
なるほど,そうか。でもどうしたらいいんだ。だって単純にあいつのレベルが高いってことだろ。どうしようもないじゃないか。ん,待てよ。この階層にはふつうに魔物が出るんだよな。ならあの魔物も出てくるかもしれないな。
「あの魔物とは何ですか。もしかしてスライムを倒す手段があるんですか」
まあ,落ち着けって。でもその前に一つ聞いてもいいか。エリアボスって出現させられるのか?
「はい?」
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