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第一章 弘樹,転生す
第二十一話 ついにドラゴンになった件
しおりを挟む~サイド 弘樹~
いてててて。やっと進化がおわったが体中筋肉痛だぜ。
「大丈夫ですか」
ああ,何とか。それにしても筋肉痛がひどいな。全く筋肉痛とかいつぶりだよ。
「それ,筋肉痛ではなく成長痛なのでは」
確かに。それもそうだな。それにしても視点が変わったよな。相当変わったんじゃね。
「はい。前まではただのトカゲでしたが今ではもう立派な龍ですよ」
弘樹がちょうど下を見ると太い足と赤い鱗が見えた。
これは,すごいな。鏡とかがあればよかったんだけど。でも,俺は龍になったってことは,もしかして,飛べるのか?
「できるとおもいますよ。ただいきなりでとべるんですか」
任せなさい。なんとなく飛べる気がするんだよ。よし,まずは羽を動かしてみて,おお,すごい。これだけで風が巻き起こっている。そして,もっと強くして⋯⋯。
そして俺の体が少しづつ浮き上がっていく。
飛べたっ。すごいぞ。夢みたいだ。
そう思うと弘樹は空を飛びまわった。
俺ははしゃいでいた。それもそのはずだ。今俺は飛んでいるのだよ。君たちにはこの気持ちがわかるかね。ああ,地球は青かったよ。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
なぜか視線がいたいがそれもご愛敬かな。何より今の俺はテンションが高いのだ。それにこのドラゴンの鱗もかっこいい。まさに赤色,いや深紅クリムゾンか。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」
殺気より視線がいたい気がするがそこは気にしないでおこう。それにほんとにこの種族にしんかしてよかったな。
「弘樹,はしゃぐのもいいですが,ステータスとか確認しなくていいんですか。かなりやばいことなってますよ」
そうか。それはそうとお前なんだか話し方が流暢になってないか。それにラフな感じがするぞ。
「それもスキル進化のおかげでしょう。そんなことより早くステータスをオープンしてください」
なんかすごいステータス見せたそうな感じだな。そんなに見せたいなら見てやろう。
「ステータスオープン」
ファイアドラゴン
Lv1
HP1000000(50000)
MP500000(50000)
攻撃力300000(50000)
物理防御力200000(20000)
魔法防御力200000(20000)
素早さ150000(30000)
進化経験値(1/60)
ユニークスキル
灼熱の王
森羅万象の叡智
スキル
火属性無効
スキル操作
魔法攻撃軽減Lv1
竜流戦術法Lv1
おうおう。すさまじいなぁ。確かにこれは鑑定,いや今は違うのかもしれないがせかすのも分からなくもない。HP百万てなによ。もうわけわかんないよ。
「ていうかさ,ユニークスキルってなによ,鑑定さん」
「はい。まず解析鑑定は森羅万象の叡智というスキルになりました。そしてユニークスキルですがスキルが進化したものです」
「へー。ってなるか。なんだよスキルが進化って。じゃあ灼熱の王ってスキルは何ができるのさ」
「鑑定,灼熱の王」
灼熱の王
炎系魔法全種を無詠唱で発動可。また炎を自由自在に操れる。炎の温度を上昇させられる。一定までなら下降も可。また,魔法に任意で破壊効果を付与可能。
破壊効果⋯⋯魔法が何かに接触した際,接触したものを焼き尽くす。
おうおう。すさまじいな。進化してからこれしか言ってない気がするが。特に破壊効果がやばい。
「すごいでしょ」
なんでお前は俺のことでどやってるんだよ。でも,これから俺はどうしようかねぇ。もう十分強くなった気がするんだよな。
「外に出たらどうですか。そうですね,今ならたとえ魔王が来ても簡単にはやられませんね」
それは心強いな。ていうか,魔王っていたんだ。やっぱりすごく怖いのかな。会いたくないな。
「はい,複数いますよ。ただ下級の魔王は雑魚なので気にする必要はありません。問題は上位ですかね」
ほー。まあ,実際に会うこともないだろう。変に気にしないで行こう。それよりもまずはどうやったらこのダンジョンから受け出せるか,ということだよ。
「そうですね。しかし,今までの感じからここは相当深層だと思われます。つまりもうすぐこのダンジョンのボスがいる場所があるでしょう。そうすれば外に出られます」
ボスを倒せば外に出られるのか。
「はい,そうです。マスターには伝え忘れていましたね。ボスを倒せば外に繋がる転移門が開きます」
そうか。じゃあ,結局今までとやることは変わらないな。
「そうですね。今までどうりダンジョンを攻略するだけです」
まあ,翼ができたから相当移動が楽になったと思うけどね。
「ですね」
そういうと弘樹は空を飛んで下の階への通路を探し始めるのだった。
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