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弐章 国づくり
29 妖気
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ルークの去った村で、マサトヨは冷や汗を拭いため息をついていた。
それは、周りにいる侍も同じで息を整え緊張を解いている。
「なんとか去ってくれたか」
先程…何が目的だったのかは分からないが膨大な妖気を持つ何者かが、すぐ後ろにある馬車の荷物を漁っていった。
その間、全員が決してそれに刺激せぬ様、触れぬようにと見ずにまるで何事もないかの様に振る舞った。
「マサトヨ様!
奴らを追いますか?」
「いや、やめておけ。
この件は忍衆に任せ、調べさせる」
……
力のある土蜘蛛に米の俵を担がせ山を登る。
腕は6本あるが持てる数には限りがあるので絡新婦の得意な糸で縛り、纏めて運ぶ。
この蜘蛛の糸、俺もスキルがある為使えるはずなのだが、今の所成功してはいない。
後でコツでも聞いて見るか。
指から糸を出している様なのだが、俺はうまくできていない。
種族によっては使えるスキル使えないスキルと別れているのだろうか。
スキルに関しては未知数な事が多いため何とも言えないのが現状だ。
まあなんにしろ、俺が担当している食糧自給藩は大きく前進した。
後は米と合わせて他の野菜も作っていく予定だ。
そしてその畑は土蜘蛛達に任せている為、帰る頃には畑が出来ているはず。
俺が魔法でやっても良かったと思うが、最終的には彼らだけで収穫種植えを回し畑を広げていってもらいたい。
その為の経験作りだ。
『つまらぬ…』
そんな事を考えながら山の中を歩いているとシュラが話しかけてきた。
最近は平和な為、不満らしい。
「いいじゃないか、戦闘が起きなくて」
『戦闘こそ喜びだ』
それを聞き呆れため息をつく。
「見解の相違だな」
『ルークよ、盗みなど弱者のする事。
貴様は強者だ堂々と奪え。
まったく、相手も相手だ。
所詮は人間、貴様に気づいていながらも怯え無視しおった』
シュラは小さい子供に教えるかのように話し引っかかる言葉を言った。
「気づいていた!?」
『ん?…ああ妖気でな』
妖気…そういえば…言っていたな。
なるほど…。
「なあ、お前達。
妖気は分るか?」
独り言を言う俺に驚きながらも見守っていた絡新婦が話しかけられていると気づき慌てて話す。
「よっ…妖気ですか?
はい、もちろんです!!
ルーク様のおぞましい程強大な妖気は、この肌でしかと感じております!!」
そう元気よく彼女は大きな声で生き生きと話す。
なん…だと……。
と言う事は今まで俺の存在はだだ漏れだったというのか……。
「そ…それは人間にも分かるのか?」
「存じ上げません…」
『大抵は分からぬが、分かる者もいる。
先程いた侍共は皆気づいておったわ』
なんて間抜けな…。
だが…ならなぜ止めなかった?
分かっているのなら捕まえても良かっただろうに。
「追っては?」
一応、確認にと訪ねて見る。
それに絡新婦は首を横に振る。
「いえ、おそらくですがいません」
『はぁ、おらんな』
どうやらいないらしい。
と、言う事は戦闘を避けたかっただけか。
「ところで、妖気の消し方はどうすればいいんだ?」
…
あれから数日。
山の上から大きく広がる水田と畑を眺め満足げに頷く。
今の所、順調に食糧生産化が進み、うまく回り出している。
そして服の方も時折、見に行くがそちらも問題ないようでステラが試作品の服を作る事に成功しそれをもとに改良と生産を繰り返す。
残りの食料問題は向こうの世界でアイラが街中で購入してくるパンとテルマが担当する狩りで今の所は余裕でしのいでいる。
「ルーク様! お昼のパンを持ってきました」
声をかけられ振り向くとそこにはイナリとテンが嬉しそうにパンを両手に持ちこちらに歩いて来ていた。
二人は俺がおにぎりを気に入ったようにパンが気に入ったらしい。
最近では、朝昼晩と飽きずにパンを食べている。
もしかしたら、案外売れるかもしれない、パンの材料である小麦もゆくゆくは育てることにしよう。
他にも向こうの世界から果実なども持ってきて育ててみるかな…。
パンをイナリから受け取り食べる。
あと、この蜘蛛の里アラネアに必要な物は…。
そう考え、アイラに通信する。
ピコン
「はい、こちらアイラです。
先生、どうかされましたか?」
通信をかけるとすぐにアイラが出た。
かなり早い。
「ああ、転送を頼む。
No.76 ハーバーを送ってくれ」
No.76ハーバー、これは結論を言えば鉄鉱石を触媒にし硝酸を作り出す機械だ。
硝酸は肥料となり植物の育成が早くなり大量生産が可能となる。
一方、火薬にも硝酸は使われる。
使い方しだいでいい事にも悪い事にも使える、それがNo.76ハーバーだ。
これで農業は問題ない。
とりあえず次は……。
「家か…」
蜘蛛の里アラネア、その家は蜘蛛の糸でできたそれは粗末な物だ。
蜘蛛達にとっては住み心地いいのかもしれないが…いかがなものか。
明日にでも街に行こ。
それは、周りにいる侍も同じで息を整え緊張を解いている。
「なんとか去ってくれたか」
先程…何が目的だったのかは分からないが膨大な妖気を持つ何者かが、すぐ後ろにある馬車の荷物を漁っていった。
その間、全員が決してそれに刺激せぬ様、触れぬようにと見ずにまるで何事もないかの様に振る舞った。
「マサトヨ様!
奴らを追いますか?」
「いや、やめておけ。
この件は忍衆に任せ、調べさせる」
……
力のある土蜘蛛に米の俵を担がせ山を登る。
腕は6本あるが持てる数には限りがあるので絡新婦の得意な糸で縛り、纏めて運ぶ。
この蜘蛛の糸、俺もスキルがある為使えるはずなのだが、今の所成功してはいない。
後でコツでも聞いて見るか。
指から糸を出している様なのだが、俺はうまくできていない。
種族によっては使えるスキル使えないスキルと別れているのだろうか。
スキルに関しては未知数な事が多いため何とも言えないのが現状だ。
まあなんにしろ、俺が担当している食糧自給藩は大きく前進した。
後は米と合わせて他の野菜も作っていく予定だ。
そしてその畑は土蜘蛛達に任せている為、帰る頃には畑が出来ているはず。
俺が魔法でやっても良かったと思うが、最終的には彼らだけで収穫種植えを回し畑を広げていってもらいたい。
その為の経験作りだ。
『つまらぬ…』
そんな事を考えながら山の中を歩いているとシュラが話しかけてきた。
最近は平和な為、不満らしい。
「いいじゃないか、戦闘が起きなくて」
『戦闘こそ喜びだ』
それを聞き呆れため息をつく。
「見解の相違だな」
『ルークよ、盗みなど弱者のする事。
貴様は強者だ堂々と奪え。
まったく、相手も相手だ。
所詮は人間、貴様に気づいていながらも怯え無視しおった』
シュラは小さい子供に教えるかのように話し引っかかる言葉を言った。
「気づいていた!?」
『ん?…ああ妖気でな』
妖気…そういえば…言っていたな。
なるほど…。
「なあ、お前達。
妖気は分るか?」
独り言を言う俺に驚きながらも見守っていた絡新婦が話しかけられていると気づき慌てて話す。
「よっ…妖気ですか?
はい、もちろんです!!
ルーク様のおぞましい程強大な妖気は、この肌でしかと感じております!!」
そう元気よく彼女は大きな声で生き生きと話す。
なん…だと……。
と言う事は今まで俺の存在はだだ漏れだったというのか……。
「そ…それは人間にも分かるのか?」
「存じ上げません…」
『大抵は分からぬが、分かる者もいる。
先程いた侍共は皆気づいておったわ』
なんて間抜けな…。
だが…ならなぜ止めなかった?
分かっているのなら捕まえても良かっただろうに。
「追っては?」
一応、確認にと訪ねて見る。
それに絡新婦は首を横に振る。
「いえ、おそらくですがいません」
『はぁ、おらんな』
どうやらいないらしい。
と、言う事は戦闘を避けたかっただけか。
「ところで、妖気の消し方はどうすればいいんだ?」
…
あれから数日。
山の上から大きく広がる水田と畑を眺め満足げに頷く。
今の所、順調に食糧生産化が進み、うまく回り出している。
そして服の方も時折、見に行くがそちらも問題ないようでステラが試作品の服を作る事に成功しそれをもとに改良と生産を繰り返す。
残りの食料問題は向こうの世界でアイラが街中で購入してくるパンとテルマが担当する狩りで今の所は余裕でしのいでいる。
「ルーク様! お昼のパンを持ってきました」
声をかけられ振り向くとそこにはイナリとテンが嬉しそうにパンを両手に持ちこちらに歩いて来ていた。
二人は俺がおにぎりを気に入ったようにパンが気に入ったらしい。
最近では、朝昼晩と飽きずにパンを食べている。
もしかしたら、案外売れるかもしれない、パンの材料である小麦もゆくゆくは育てることにしよう。
他にも向こうの世界から果実なども持ってきて育ててみるかな…。
パンをイナリから受け取り食べる。
あと、この蜘蛛の里アラネアに必要な物は…。
そう考え、アイラに通信する。
ピコン
「はい、こちらアイラです。
先生、どうかされましたか?」
通信をかけるとすぐにアイラが出た。
かなり早い。
「ああ、転送を頼む。
No.76 ハーバーを送ってくれ」
No.76ハーバー、これは結論を言えば鉄鉱石を触媒にし硝酸を作り出す機械だ。
硝酸は肥料となり植物の育成が早くなり大量生産が可能となる。
一方、火薬にも硝酸は使われる。
使い方しだいでいい事にも悪い事にも使える、それがNo.76ハーバーだ。
これで農業は問題ない。
とりあえず次は……。
「家か…」
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