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弐章 国づくり
61 ドワーフ製
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森の中大量に置かれた木箱を前にルークは頭をかきどうやって運ぼうかと頭を少し悩ませていた。
木箱にはドワーフ王家の紋章である火山の中に宝石が描かれたマークが描かれている。
正確に言えば大きなスタンプで模様を入れており。
その為、紋章は寸分違わず数十個の木箱にコピーされている。
「しっ師匠?
いっ今…木でできた箱が何個も何も無い空中から出てきましたけど…。
これって外じゃ普通なんですか?」
「おっおう…多分な…」
シュナの問いにハチロクは今起こった一瞬の出来事に戸惑いながらもこれが、たたら場の外に出て暮らす事かと思う事にし木箱に近づくと手で触れた。
「良くできた作りの木箱だ…。
かなり頑丈に出来てやがる」
ハチロクは箱の構造、その精密さそして所々に施された金属の金具を見て驚き、自分にも同じ物が作れるかと箱を持ち上げクルクルと四方を見る。
「んで…ルークの坊っちゃん。
こいつには何が入ってるんだ?」
少し木箱を上下にゆらすとガチャガチャと金属の音がする。
「ああ、それは農具と武具。
後はこっちの箱に魔鉱石が入ってるはずだ」
「魔鉱石…?
聞いたことのねえ鉱石だな…。
流星刀に使われたっていう隕石の事か?」
ハチロクは持っていた箱を下ろすと指を指した箱を手に取りものすごく開けたそうにじっと箱を見つめた。
まるでプレゼントを貰った子供のようだと思いながらルークは思いながらもその言葉を飲み込み。
「開けていいよ、それはもともとハチロクみたいなこの世界の鍛冶職人に渡すつもりだったし」
「何!?
本当か!!」
ハチロクは箱の蓋を開け中を覗き込む様にして見る。
中には青く一定の感覚で波紋上に光り広がる摩訶不思議な鉱石が入っていた。
「何だこれは…」
クリスタルの様に美しくもあるがその重みは金属その物だ。
「それで作った防具がこれだ。
お前にできるか?」
ドワーフの工房で作られた魔鉱石の武器や防具。
ドワーフの技術は有名で冒険者や国はこぞってドワーフの国で売られる装備を買っている。
他に有名なのは俺が知っている限りでエルフが作った武具も魔法が付与されており有名だった筈。
「これまた…珍妙…変わった形の刀だな」
ハチロクはドワーフの剣を持ち何度か素振りし首をかしげる。
「これでは断てん…。
斧と同じように叩き斬るどちらかと言えば鈍器の様な目的で作ったのだろうが…これではなぁ…。
はなから刃がかけると諦め実用性を重視するなど。
何より…美しくない。
だが…まことに不思議な刀だ…何となくだが体の力が増した気がする」
そして鎧を見るやシュナに手を伸ばす。
すると意思が繋がっているのかと思わせる程自然にシュナはスッと金槌をハチロクに渡した。
ハチロクはその渡された金槌でコンコンと叩き強度を確認し試着する。
「これも…確かに守りは硬いのだろうが…動きに制限がかかるな…。
それにこれでは雑兵なら問題無いであろうが刀の道を極めた者、相手では一刀と持たんぞ…」
ハチロクはその後もその場をピタリと離れることなく金槌で叩いてみたり鎧や武器、鉱石をまじまじと見つめていた。
「それじゃあ先に山の山頂にある社に行くから」
ルークは耳が聞こえなくなったハチロクの代わりに弟子のシュナにそう伝え
近くにいた土蜘蛛や女郎蜘蛛達に残りの木箱を運ぶようにと指示を出すと二人を残し移動を始めた。
木箱にはドワーフ王家の紋章である火山の中に宝石が描かれたマークが描かれている。
正確に言えば大きなスタンプで模様を入れており。
その為、紋章は寸分違わず数十個の木箱にコピーされている。
「しっ師匠?
いっ今…木でできた箱が何個も何も無い空中から出てきましたけど…。
これって外じゃ普通なんですか?」
「おっおう…多分な…」
シュナの問いにハチロクは今起こった一瞬の出来事に戸惑いながらもこれが、たたら場の外に出て暮らす事かと思う事にし木箱に近づくと手で触れた。
「良くできた作りの木箱だ…。
かなり頑丈に出来てやがる」
ハチロクは箱の構造、その精密さそして所々に施された金属の金具を見て驚き、自分にも同じ物が作れるかと箱を持ち上げクルクルと四方を見る。
「んで…ルークの坊っちゃん。
こいつには何が入ってるんだ?」
少し木箱を上下にゆらすとガチャガチャと金属の音がする。
「ああ、それは農具と武具。
後はこっちの箱に魔鉱石が入ってるはずだ」
「魔鉱石…?
聞いたことのねえ鉱石だな…。
流星刀に使われたっていう隕石の事か?」
ハチロクは持っていた箱を下ろすと指を指した箱を手に取りものすごく開けたそうにじっと箱を見つめた。
まるでプレゼントを貰った子供のようだと思いながらルークは思いながらもその言葉を飲み込み。
「開けていいよ、それはもともとハチロクみたいなこの世界の鍛冶職人に渡すつもりだったし」
「何!?
本当か!!」
ハチロクは箱の蓋を開け中を覗き込む様にして見る。
中には青く一定の感覚で波紋上に光り広がる摩訶不思議な鉱石が入っていた。
「何だこれは…」
クリスタルの様に美しくもあるがその重みは金属その物だ。
「それで作った防具がこれだ。
お前にできるか?」
ドワーフの工房で作られた魔鉱石の武器や防具。
ドワーフの技術は有名で冒険者や国はこぞってドワーフの国で売られる装備を買っている。
他に有名なのは俺が知っている限りでエルフが作った武具も魔法が付与されており有名だった筈。
「これまた…珍妙…変わった形の刀だな」
ハチロクはドワーフの剣を持ち何度か素振りし首をかしげる。
「これでは断てん…。
斧と同じように叩き斬るどちらかと言えば鈍器の様な目的で作ったのだろうが…これではなぁ…。
はなから刃がかけると諦め実用性を重視するなど。
何より…美しくない。
だが…まことに不思議な刀だ…何となくだが体の力が増した気がする」
そして鎧を見るやシュナに手を伸ばす。
すると意思が繋がっているのかと思わせる程自然にシュナはスッと金槌をハチロクに渡した。
ハチロクはその渡された金槌でコンコンと叩き強度を確認し試着する。
「これも…確かに守りは硬いのだろうが…動きに制限がかかるな…。
それにこれでは雑兵なら問題無いであろうが刀の道を極めた者、相手では一刀と持たんぞ…」
ハチロクはその後もその場をピタリと離れることなく金槌で叩いてみたり鎧や武器、鉱石をまじまじと見つめていた。
「それじゃあ先に山の山頂にある社に行くから」
ルークは耳が聞こえなくなったハチロクの代わりに弟子のシュナにそう伝え
近くにいた土蜘蛛や女郎蜘蛛達に残りの木箱を運ぶようにと指示を出すと二人を残し移動を始めた。
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