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弐章 国づくり
90 赤槍
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不楽から少し離れた平野。
「状況は?」
「妖魔を倒す専門の部隊が向かったはず…今様子を見ている所だ」
シンゲン四天王の二人。
ノブハルは馬に乗り合流したマサトヨに話しかけ遠く暗い霧に覆われた不楽を眺める。
ノブハルの徴収した兵は今、神に見放された地より出てきた妖魔を倒し次の戦に備えるべくいつでも出陣出来るように準備を整えていた。
中には分けられた食料を調理し食事を取っている者や装備を整備している者がいる。
そんな陣地からは飯炊きの煙がいくつも上がっていた。
この場にはシンゲンの有名な騎馬隊がいる。
更にはその兵隊を率いるはシンゲン四天王、最強と謳われているノブハルだ。
その力は一騎当千。
これまでの戦の中で彼の体に傷をつけた者はいない。
「ホタル殿の話によれば軍を送ってはならぬと書かれた伝書を受け取った。
が…。
不楽の外に出た妖魔はその限りでは無いだろう」
マサトヨの言葉にノブハルもまた同意する。
「それに、このまま指を加えて見ているわけにもいくまいしな…」
まだ遠くだが不楽の方角から迫る軍勢を確認し、目を細めため息をつく。
「何か動きがあればすぐにでも動くつもりなのだが…」
だが、その兆しが見えない。
まだかまだか…とノブハルは地団駄を踏み出陣の時を待ち構えていると以外にそれはすぐやってきた。
不楽の上空を覆う暗闇の空が割れ光の柱が不楽の中心へと注がれ更には遠くより波の様に迫る妖魔の軍勢が一斉に進路を変え、来た道へと黒い霧が立ち込める不楽へと戻ってゆく。
その光景を見たノブハルはすぐさま愛馬に飛び乗ると近くにいた側近の兵から赤い槍を受け取り、赤槍を天に掲げる。
「時は来た…」
ノブハルはそれだけを言い、兵に出陣の命を出した。
………
不楽の中心。
広場が妖魔の黒い軍勢に囲まれ飲み込まれて行く光景の中。
光をその身に纏う巫女が一人。
黒く渦巻く軍勢の中でも尚、輝きを絶やす事もなくその身に天照大御神を卸し輝き続けている。
「結界はまだ完成しないのですか!?
もうこれ以上敵を食い止めるのは…うっ…」
ホタルはコウカを背に守り押し寄せる妖魔の群れをさばきながら息を絶え絶えに問う。
「まだです!
まだ耐えて下さい!
黒い霧は押し込める事はできましたが、結界をまだ塞ぎきれていません!!」
「退路が無くなりかけてる…。
逃げるなら今…」
ムメイは赤い両腕を振るい妖魔の群れを屠る途中、ピタリと動きを止め妖魔の体からズブリ…と腕を引き抜き、ホタルとコウカを後ろ目に見る。
しかしコウカはムメイの言葉を聞いても逃げ出そうとはせずその場で結界を張り続けた。
「状況は?」
「妖魔を倒す専門の部隊が向かったはず…今様子を見ている所だ」
シンゲン四天王の二人。
ノブハルは馬に乗り合流したマサトヨに話しかけ遠く暗い霧に覆われた不楽を眺める。
ノブハルの徴収した兵は今、神に見放された地より出てきた妖魔を倒し次の戦に備えるべくいつでも出陣出来るように準備を整えていた。
中には分けられた食料を調理し食事を取っている者や装備を整備している者がいる。
そんな陣地からは飯炊きの煙がいくつも上がっていた。
この場にはシンゲンの有名な騎馬隊がいる。
更にはその兵隊を率いるはシンゲン四天王、最強と謳われているノブハルだ。
その力は一騎当千。
これまでの戦の中で彼の体に傷をつけた者はいない。
「ホタル殿の話によれば軍を送ってはならぬと書かれた伝書を受け取った。
が…。
不楽の外に出た妖魔はその限りでは無いだろう」
マサトヨの言葉にノブハルもまた同意する。
「それに、このまま指を加えて見ているわけにもいくまいしな…」
まだ遠くだが不楽の方角から迫る軍勢を確認し、目を細めため息をつく。
「何か動きがあればすぐにでも動くつもりなのだが…」
だが、その兆しが見えない。
まだかまだか…とノブハルは地団駄を踏み出陣の時を待ち構えていると以外にそれはすぐやってきた。
不楽の上空を覆う暗闇の空が割れ光の柱が不楽の中心へと注がれ更には遠くより波の様に迫る妖魔の軍勢が一斉に進路を変え、来た道へと黒い霧が立ち込める不楽へと戻ってゆく。
その光景を見たノブハルはすぐさま愛馬に飛び乗ると近くにいた側近の兵から赤い槍を受け取り、赤槍を天に掲げる。
「時は来た…」
ノブハルはそれだけを言い、兵に出陣の命を出した。
………
不楽の中心。
広場が妖魔の黒い軍勢に囲まれ飲み込まれて行く光景の中。
光をその身に纏う巫女が一人。
黒く渦巻く軍勢の中でも尚、輝きを絶やす事もなくその身に天照大御神を卸し輝き続けている。
「結界はまだ完成しないのですか!?
もうこれ以上敵を食い止めるのは…うっ…」
ホタルはコウカを背に守り押し寄せる妖魔の群れをさばきながら息を絶え絶えに問う。
「まだです!
まだ耐えて下さい!
黒い霧は押し込める事はできましたが、結界をまだ塞ぎきれていません!!」
「退路が無くなりかけてる…。
逃げるなら今…」
ムメイは赤い両腕を振るい妖魔の群れを屠る途中、ピタリと動きを止め妖魔の体からズブリ…と腕を引き抜き、ホタルとコウカを後ろ目に見る。
しかしコウカはムメイの言葉を聞いても逃げ出そうとはせずその場で結界を張り続けた。
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