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5章 迷宮
5章ー27:戦闘終了と、戦士の心得
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「ウチらの勝ちや」
「は、はい!」
ニコリと笑う勇子へ返事して笑顔で立ち上がった舞子は、ふと自分の両腕を見て震えた。
「あ……」
ツルメの青い体液がベッタリとこびり付く右腕と、割とキレイである左腕。
止めを刺したのが右拳ばかりだったので、この差はある意味当然だったが、戦闘終了の安心感を、命を奪ったという実感に転換するには十分だった。
サツマイモと比べれば、十二分に動物的、人間的であるツルメ。
その命を、舞子はこの日2体も奪い取った。
自分が殺されかけた相手とはいえ、両腕には命を奪った時の感触がまだはっきりと残っている。
カタカタと震え出す舞子が、助けを求めるように勇子を見ると、勇子の全身もツルメの体液で青く染まっていた。そして、周囲には死屍累々のツルメの骸が転がっている。
戦っている時は忘れていたが、周囲には生物の焼ける匂いと血生臭さが混ざった、酷い匂いがした。
「これが、迷宮の現実……う、うえ、おぼろろぉー」
舞子は座り込み、余りの衝撃に動揺して激しく嘔吐した。
「うおわっ、どうしたんや舞子!」
舞子の様子に驚く勇子。命彦と空太も慌てて駆け付けた。
「勇子を見て、周りを見て吐いたってことは多分、心理的動揺による嘔吐だね? 刺激があり過ぎるんだよここ。どこを見てもツルメの骸ばかりが転がってる。そりゃ吐くよ、普通の神経してたら」
「昔のメイアにもあったヤツだ。新人だったらよくあることだろ? とりあえず2人とも立て」
『魔法で身綺麗にしたら、多少は動揺も治まります』
「あ、そういうことか。舞子、ちょい我慢しいや?」
「ぜはぜはぜは……」
過呼吸気味の舞子はとりあえず首だけ振って答える。命彦が魔力を放出し、呪文詠唱で魔法を具現化した。
「其の水流の天威を活力とし、痛痒を静めよ。浄え《水流の清め》」
命彦が〔武士〕学科でも〔忍者〕学科でも未修得の筈の、状態系の精霊治癒魔法《水流の清め》を使い、洗濯機よろしく舞子と勇子の全身を球状に展開した水の治癒力場で丸ごと洗い清めて、ツルメの血を落とす。
その後命彦は、魔力で風の精霊を使役し、緩く微風を起こして、戦場の匂いを周囲へと散らした。
本来は血の匂いが拡散して魔獣を呼ぶ行為だったが、舞子の動揺を軽くするためには必要だったし、この周囲の魔獣達は、ドリアードやツルメがほぼ狩り尽くしていたので、今回は安心して匂いを散らせられた。
「はあはあはあ……ふうぅぅー」
水の治癒力場で清められ、洗われて、こびり付いた血もさっぱり落ち、動揺が僅かに治まった舞子へ、空太が暗示をかけるように言う。
「落ち着いて目を閉じよう、舞子。もう全部終わったことだ、深呼吸だよ、深呼吸」
「は、はい……すぅーはぁー」
「舞子は任せたぞ?」
「おう、任せとき」
勇子の返事を聞いた命彦は、ドリアードの骸の傍に浮いているメイアの方へ歩いて行った。
焼け焦げた頭部と両手足だけが残ったドリアードを目にしてから、まだ神霊の力を宿した憑依状態であったメイアを見上げ、命彦が言う。
「派手に消し飛ばしたもんだ。素材で取れる部分がまるで残ってねえよ。まあいいや、メイアご苦労さん」
『今回は褒めてあげます』
「上から目線でどうも……もう解いても良いわよね?」
「ああ」
命彦がそう言うと、メイアが瞑目して一言呟いた。
「ありがとうございました。ミカヅチヒメ様」
すると、メイアの背後に浮いていた神霊種魔獣の姿がゆっくりと薄れ、空気に溶けるように消えて行く。
完全に神霊の姿が消えると、メイアが地面に着地し、糸が切れた人形のようにフッと命彦の方へ倒れ込んだ。
「うおっと。やれやれ、だらしねえ【神の使徒】様だ。たかが数分の力の行使で、もうヘロヘロかよ?」
『甘えです、甘え。マヒコはもっと厳しくメイアに接するべきですね?』
「あんた達、人が弱ってると思って好き勝手言ってくれるわねぇ? 私はまだ【神の使徒】の候補よ、候補」
「へいへい、そうだった。それじゃあ【神の使徒】の候補様よ? 文句は後で幾らでも聞いてやるから、しっかり掴まってくれ。移動するぞ?」
「はいはい。……お尻触ったら、責任取ってもらうからね?」
命彦に背負われたメイアが言うと、命彦は小馬鹿にするように言い返した。
「触るかバーカ。俺は姉さんとミサヤの尻以外、どうでもいいんだよ」
『小娘の尻程度でマヒコの気を引けるものですか』
定位置である背後の頭巾から顔を出し、間近にいるメイアへ勝ち誇るように思念で語るミサヤ。
鼻がくっ付くほどミサヤと顔を突き合わせたメイアが、命彦にグッと体重をかけた。
「くぬうぅ……腹立つわね、このっこのっ!」
「ひてて、ひゃめろ」
『お、重いですよ、バカメイア!』
背負われた状態で、ミサヤのために作っていた空間を、思いっ切りくっ付いて押しつぶし、ミサヤに嫌がらせしつつ、命彦の両頬をも指でつねるメイア。
とりあえず戦闘が終わった安心感が、3人の会話からうかがえた。
メイアを背負った命彦が、勇子達の傍に戻ると、勇子と空太がメイアを見て安心したように笑った。
「おうメイア、今回も助かったで!」
「お疲れ様メイア。で、神様との対話はどうだった?」
「……いつも通り無言よ、無言。それで舞子の方はどう? 思いっ切り吐いてたみたいだけど?」
「今さっきようやく落ち着いたところや。ほれ舞子、これで口ゆすぎ」
勇子が自分の〈余次元の鞄〉から水筒を取り出し、付属した容器に飲料水を入れて差し出した。
「あ、ありがとうございます。ガラガラーッぺ……ふうぅ」
舞子が恐縮して容器を受け取り、胃液の味を消すようにうがいする。
容器を勇子に返して、舞子がしょんぼりした表情で命彦達に頭を下げた。
「取り乱してしまい、申し訳ありませんでした皆さん。……もう平気です。落ち着きました」
落ち着いたと言うものの、舞子はずっと俯いている。周囲の骸を目にすることを恐れているのだろう。
勇子がその舞子の様子に気付き、優しく励ました。
「謝ることあらへんで、舞子? 学校で精神訓練もろくに受け取らんモンに、人型の魔獣を討たせたら、こういう状態に陥るんは、ようある話や。ましてや周りが周りやしね? ウチかて胸がムカムカしとる、ぶっちゃけ吐きそうやし」
勇子が周囲を見回して、顔をしかめた。
ツルメの骸があちこちに転がっており、どこを見ても死骸が視界に入る。
首を失った骸、手足の千切れた骸。体液をぶちまけた骸に、臓腑が見えている骸もある。
自分達が生き残るために必死に戦った結果とはいえ、ツルメは下手に人型をしているだけに、これを見続けるのは相当精神的に厳しかった。
戦闘型や探査型の学科魔法士は、魔法士育成学校の実習授業で、実習用に捕獲された人型の魔獣達と繰り返し戦闘し、こういった惨い場面を見ることが多々ある。
戦った結果として自分の手でそういった場面を作ることも経験し、精神訓練の一環として、少しずつ心に耐性を付けていくのだが、生徒の時分にこうした実習授業を受けて、嘔吐する魔法士達も多くいた。
舞子はその訓練課程をすっ飛ばして今ここにいるわけで、あまりの衝撃から激しく動揺し、吐いたのも普通の反応だったのである。
初めてこうした場面を見て、平気でへらへらしてる方が、人としてどうかしていた。
勇子が舞子の肩をポンポンと叩き、言葉を続ける。
「魔獣らしい魔獣を討つよりも、ツルメみたく人型の魔獣を討った時の方が、心にデッカイ衝撃があるんや。その分動揺も受けやすいんよ」
「自分に近い姿形の生物ほど感情移入がしやすい、自分達の姿を重ねやすいのは、舞子も感覚的に分かるだろ? それが敵であれ味方であれ、魔獣であれ人であれ、同じことだ」
『人型の魔獣……人とよく似た姿を持つ魔獣は、そもそも人と勘違いさせるために、その姿を持っていることが多い。であれば、討った後の骸も当然人に見えます。そうした魔獣を討った人間が、同族の命を奪ったと思い込んでしまうことも、ままあること』
「私達自身が人型、というか人だからね? 人型の魔獣を討った時は、自分と同じ人間を殺してしまったって、心が勝手に思い込んで、動揺するのよ。魔法士にはよくあることだわ、私がそうだったもの」
「僕だってそうだよ? 今では多くの魔獣討伐を経験して、動揺を克服する術を身に付けたけど、迷宮に潜った最初の頃は、精神訓練を受けてても随分きつかった」
「ウチかて迷宮に潜ったばかりの新人の頃は、人型の魔獣を討った時に、ふとした拍子にその死に様を思い出して、吐き気を催したもんやわ。精神訓練を受けとったウチらでさえこれや。メイアや舞子みたいに訓練を受けへんで、人型の魔獣を討った魔法士が吐いてまうのも、当然のことやと思うで?」
「メイアにも言ったんだが、この失態で自分を無駄に恥じたりせず、現実と動揺を受け止めて、ゆっくりと順応して行けよ? 時間はあるんだ、急ぐ必要はねえさ」
「せやね。心に耐性がでけへんうちは、精神的に相当辛いから、焦らんと行くこっちゃ。やけど憶えときや、舞子? これを乗り越えんと、戦える学科魔法士とは言われへん。魔獣と戦う者、誰もが持っとくべき最低限の戦士の心得とも言えるモンや。夢を諦めるんが嫌やったら、耐えて魔獣の生き死にに慣れるんやで?」
命彦達の言葉に舞子が目を見開き、しっかりと首を縦に振った。
「……はい。お手数をかけました」
舞子が真剣に答えて、ツルメの骸達を見た。
吐き気はまだあったが、舞子は目を逸らさず、自分達の討った骸を見続けた。
目を放すと、夢が遠ざかる気がしたのである。
「よし、舞子も落ち着いたところで、魔獣達の残留思念が出ねえうちに、素材の回収とこいつらの供養、火葬を行おう。ドリアードの方は火葬だけでいい、素材で取れる分が残ってねえからさ? ツルメの方だけで素材の回収を行う」
背負っていたメイアを瓦礫の上に座らせると、命彦が指示した。
どうにか動ける勇子と空太が、首を縦に振って言う。
「了解や。舞子はそこでメイアとおっとき。結構エグイ状態の骸もある。この距離で見て吐いてるんやから、近付いたら卒倒するで?」
「僕らでもこの時は血の気が引くし、身の毛もよだつくらいだからね? さっさと終わらせるに限るよ。命彦、ツルメの素材ってどこだったっけ?」
「血と蔓だが、血の方は魔力を宿した魔血である必要がある。生きてるうちか、死んですぐに採らねえと意味がねえ。今回は髪っぽく生えてる頭部の蔓だけを採集してくれ、魔法具の材料に使えるから。一番太い蔓、[蔓女の太蔓]が採集の対象だ。蔓には胡瓜みたいにボツボツした棘がある。いつも通り厚手の手袋を付けて、採集作業にかかれよ? 怪我しやすいからさ」
そう言って、命彦は〈余次元の鞄〉から採集手袋と書かれた小袋と、【結晶樹】の時にも出した採集用の短刀を取り出し、ゴツめの手袋を小袋から出して手にはめ、近くに転がっていたツルメの骸に6秒ほど合掌して、髪のように生える蔓達から一番太いモノを選び、採集用の短刀で切り取った。
採集を終えた骸は、その場で火の精霊攻撃魔法《火炎の矢》による火葬を行う。
手早く荼毘に付した命彦は、すぐに次のツルメに移った。
採集作業は1体につき12秒ほどだったが、命彦の場合、採集してる時間よりも、合掌してる時間の方が長い気がした。
舞子とメイアがいるところに命彦達が戻って来ては、採集した[蔓女の太蔓]を数本ずつ置いて行く。
2人のいる場所を素材の集積場にしたのだろう。10分ほどで採集作業は終わった。
「回収でけたのは60本前後か。100体以上倒した筈やから、もうちょい採れると思ってたけど……」
「火の攻撃魔法で倒したツルメは全部燃えちゃったし、他の範囲系魔法弾で倒した個体も、採集対象の蔓が千切れて素材価値を失ってる。どっかのバカが頭部を丸ごと吹き飛ばした個体も結構あったし。このくらい採れただけでも上等だと思うよ、ねえ命彦?」
空太が勇子をチラ見しつつ命彦に言うと、命彦も小さく首を振った。
「ああ。目に付く範囲のツルメ達は全部火葬したし、引き上げ時のようだ。ドリアードの火葬は俺が行うから、お前らでメイアの壊れた〈シロン〉を回収して来い」
命彦がサツマイモの時と同じように、〈出納の親子結晶〉を使って採集した[蔓女の太蔓]を回収し、煤けた4体の動ける〈シロン〉をメイアの周囲に配置して、勇子達に指示した。
「はいよー。ほら、空太行くで!」
「勇子、分かってる? 僕が魔力を消費し過ぎて、今フラフラだってこと?」
「知るかボケ! ただ、話せて立って歩ける時点で、歩けんメイアより軽傷っちゅうことは分かるで?」
「いやそれは結界魔法内で座ってて、多少魔力が回復したからであって」
「ええからさっさと来いや!」
勇子に引きずられて行く空太を見て、舞子が慌てて言う。
「あ、勇子さん! 私もお手伝いします!」
「んー……舞子はメイアの傍におっとき? 魔獣はもうおらんと思うけど、〈シロン〉と一緒にメイアを守ったってや。そうすれば、ウチらが安心できる」
机のように平らである瓦礫に腰かけ、傍にいる〈シロン〉にもたれて、しんどそうに苦笑するメイア。
そのメイアを見てから、舞子がコクリと首を縦に振った。
「……はい」
その勇子の横では、引きずられた空太が疲労の濃い顔で皮肉を言う。
「僕も疲れてるんだけど?」
「知ったことか。あんた男やろ、シャンとしいや」
モメる空太と勇子。見かねたメイアが空太に語る。
「ごめん空太、あの子達を回収して来て、お願いよ」
〈シロン〉にもたれたメイアが懇願するように言うと、空太がガックリと肩を落とした。
「……分かったよ、回収して来るから、メイアは休んでてくれ」
勇子に引っ掴まれて、空太は引きずられるように歩いて行った。
2人を見送り、命彦もメイアに口を開く。
「ドリアードを火葬したらすぐに戻る。探査魔法じゃ、ここらにもう魔獣の反応は全くねえけど、〈シロン〉と舞子に一応警戒させとけ。舞子、メイアを頼むぞ?」
「はい!」
机のように平らである瓦礫の上に座ったメイアと、その横に立つ舞子にそう言って、少し離れたドリアードのところへ命彦は歩き出した。
「は、はい!」
ニコリと笑う勇子へ返事して笑顔で立ち上がった舞子は、ふと自分の両腕を見て震えた。
「あ……」
ツルメの青い体液がベッタリとこびり付く右腕と、割とキレイである左腕。
止めを刺したのが右拳ばかりだったので、この差はある意味当然だったが、戦闘終了の安心感を、命を奪ったという実感に転換するには十分だった。
サツマイモと比べれば、十二分に動物的、人間的であるツルメ。
その命を、舞子はこの日2体も奪い取った。
自分が殺されかけた相手とはいえ、両腕には命を奪った時の感触がまだはっきりと残っている。
カタカタと震え出す舞子が、助けを求めるように勇子を見ると、勇子の全身もツルメの体液で青く染まっていた。そして、周囲には死屍累々のツルメの骸が転がっている。
戦っている時は忘れていたが、周囲には生物の焼ける匂いと血生臭さが混ざった、酷い匂いがした。
「これが、迷宮の現実……う、うえ、おぼろろぉー」
舞子は座り込み、余りの衝撃に動揺して激しく嘔吐した。
「うおわっ、どうしたんや舞子!」
舞子の様子に驚く勇子。命彦と空太も慌てて駆け付けた。
「勇子を見て、周りを見て吐いたってことは多分、心理的動揺による嘔吐だね? 刺激があり過ぎるんだよここ。どこを見てもツルメの骸ばかりが転がってる。そりゃ吐くよ、普通の神経してたら」
「昔のメイアにもあったヤツだ。新人だったらよくあることだろ? とりあえず2人とも立て」
『魔法で身綺麗にしたら、多少は動揺も治まります』
「あ、そういうことか。舞子、ちょい我慢しいや?」
「ぜはぜはぜは……」
過呼吸気味の舞子はとりあえず首だけ振って答える。命彦が魔力を放出し、呪文詠唱で魔法を具現化した。
「其の水流の天威を活力とし、痛痒を静めよ。浄え《水流の清め》」
命彦が〔武士〕学科でも〔忍者〕学科でも未修得の筈の、状態系の精霊治癒魔法《水流の清め》を使い、洗濯機よろしく舞子と勇子の全身を球状に展開した水の治癒力場で丸ごと洗い清めて、ツルメの血を落とす。
その後命彦は、魔力で風の精霊を使役し、緩く微風を起こして、戦場の匂いを周囲へと散らした。
本来は血の匂いが拡散して魔獣を呼ぶ行為だったが、舞子の動揺を軽くするためには必要だったし、この周囲の魔獣達は、ドリアードやツルメがほぼ狩り尽くしていたので、今回は安心して匂いを散らせられた。
「はあはあはあ……ふうぅぅー」
水の治癒力場で清められ、洗われて、こびり付いた血もさっぱり落ち、動揺が僅かに治まった舞子へ、空太が暗示をかけるように言う。
「落ち着いて目を閉じよう、舞子。もう全部終わったことだ、深呼吸だよ、深呼吸」
「は、はい……すぅーはぁー」
「舞子は任せたぞ?」
「おう、任せとき」
勇子の返事を聞いた命彦は、ドリアードの骸の傍に浮いているメイアの方へ歩いて行った。
焼け焦げた頭部と両手足だけが残ったドリアードを目にしてから、まだ神霊の力を宿した憑依状態であったメイアを見上げ、命彦が言う。
「派手に消し飛ばしたもんだ。素材で取れる部分がまるで残ってねえよ。まあいいや、メイアご苦労さん」
『今回は褒めてあげます』
「上から目線でどうも……もう解いても良いわよね?」
「ああ」
命彦がそう言うと、メイアが瞑目して一言呟いた。
「ありがとうございました。ミカヅチヒメ様」
すると、メイアの背後に浮いていた神霊種魔獣の姿がゆっくりと薄れ、空気に溶けるように消えて行く。
完全に神霊の姿が消えると、メイアが地面に着地し、糸が切れた人形のようにフッと命彦の方へ倒れ込んだ。
「うおっと。やれやれ、だらしねえ【神の使徒】様だ。たかが数分の力の行使で、もうヘロヘロかよ?」
『甘えです、甘え。マヒコはもっと厳しくメイアに接するべきですね?』
「あんた達、人が弱ってると思って好き勝手言ってくれるわねぇ? 私はまだ【神の使徒】の候補よ、候補」
「へいへい、そうだった。それじゃあ【神の使徒】の候補様よ? 文句は後で幾らでも聞いてやるから、しっかり掴まってくれ。移動するぞ?」
「はいはい。……お尻触ったら、責任取ってもらうからね?」
命彦に背負われたメイアが言うと、命彦は小馬鹿にするように言い返した。
「触るかバーカ。俺は姉さんとミサヤの尻以外、どうでもいいんだよ」
『小娘の尻程度でマヒコの気を引けるものですか』
定位置である背後の頭巾から顔を出し、間近にいるメイアへ勝ち誇るように思念で語るミサヤ。
鼻がくっ付くほどミサヤと顔を突き合わせたメイアが、命彦にグッと体重をかけた。
「くぬうぅ……腹立つわね、このっこのっ!」
「ひてて、ひゃめろ」
『お、重いですよ、バカメイア!』
背負われた状態で、ミサヤのために作っていた空間を、思いっ切りくっ付いて押しつぶし、ミサヤに嫌がらせしつつ、命彦の両頬をも指でつねるメイア。
とりあえず戦闘が終わった安心感が、3人の会話からうかがえた。
メイアを背負った命彦が、勇子達の傍に戻ると、勇子と空太がメイアを見て安心したように笑った。
「おうメイア、今回も助かったで!」
「お疲れ様メイア。で、神様との対話はどうだった?」
「……いつも通り無言よ、無言。それで舞子の方はどう? 思いっ切り吐いてたみたいだけど?」
「今さっきようやく落ち着いたところや。ほれ舞子、これで口ゆすぎ」
勇子が自分の〈余次元の鞄〉から水筒を取り出し、付属した容器に飲料水を入れて差し出した。
「あ、ありがとうございます。ガラガラーッぺ……ふうぅ」
舞子が恐縮して容器を受け取り、胃液の味を消すようにうがいする。
容器を勇子に返して、舞子がしょんぼりした表情で命彦達に頭を下げた。
「取り乱してしまい、申し訳ありませんでした皆さん。……もう平気です。落ち着きました」
落ち着いたと言うものの、舞子はずっと俯いている。周囲の骸を目にすることを恐れているのだろう。
勇子がその舞子の様子に気付き、優しく励ました。
「謝ることあらへんで、舞子? 学校で精神訓練もろくに受け取らんモンに、人型の魔獣を討たせたら、こういう状態に陥るんは、ようある話や。ましてや周りが周りやしね? ウチかて胸がムカムカしとる、ぶっちゃけ吐きそうやし」
勇子が周囲を見回して、顔をしかめた。
ツルメの骸があちこちに転がっており、どこを見ても死骸が視界に入る。
首を失った骸、手足の千切れた骸。体液をぶちまけた骸に、臓腑が見えている骸もある。
自分達が生き残るために必死に戦った結果とはいえ、ツルメは下手に人型をしているだけに、これを見続けるのは相当精神的に厳しかった。
戦闘型や探査型の学科魔法士は、魔法士育成学校の実習授業で、実習用に捕獲された人型の魔獣達と繰り返し戦闘し、こういった惨い場面を見ることが多々ある。
戦った結果として自分の手でそういった場面を作ることも経験し、精神訓練の一環として、少しずつ心に耐性を付けていくのだが、生徒の時分にこうした実習授業を受けて、嘔吐する魔法士達も多くいた。
舞子はその訓練課程をすっ飛ばして今ここにいるわけで、あまりの衝撃から激しく動揺し、吐いたのも普通の反応だったのである。
初めてこうした場面を見て、平気でへらへらしてる方が、人としてどうかしていた。
勇子が舞子の肩をポンポンと叩き、言葉を続ける。
「魔獣らしい魔獣を討つよりも、ツルメみたく人型の魔獣を討った時の方が、心にデッカイ衝撃があるんや。その分動揺も受けやすいんよ」
「自分に近い姿形の生物ほど感情移入がしやすい、自分達の姿を重ねやすいのは、舞子も感覚的に分かるだろ? それが敵であれ味方であれ、魔獣であれ人であれ、同じことだ」
『人型の魔獣……人とよく似た姿を持つ魔獣は、そもそも人と勘違いさせるために、その姿を持っていることが多い。であれば、討った後の骸も当然人に見えます。そうした魔獣を討った人間が、同族の命を奪ったと思い込んでしまうことも、ままあること』
「私達自身が人型、というか人だからね? 人型の魔獣を討った時は、自分と同じ人間を殺してしまったって、心が勝手に思い込んで、動揺するのよ。魔法士にはよくあることだわ、私がそうだったもの」
「僕だってそうだよ? 今では多くの魔獣討伐を経験して、動揺を克服する術を身に付けたけど、迷宮に潜った最初の頃は、精神訓練を受けてても随分きつかった」
「ウチかて迷宮に潜ったばかりの新人の頃は、人型の魔獣を討った時に、ふとした拍子にその死に様を思い出して、吐き気を催したもんやわ。精神訓練を受けとったウチらでさえこれや。メイアや舞子みたいに訓練を受けへんで、人型の魔獣を討った魔法士が吐いてまうのも、当然のことやと思うで?」
「メイアにも言ったんだが、この失態で自分を無駄に恥じたりせず、現実と動揺を受け止めて、ゆっくりと順応して行けよ? 時間はあるんだ、急ぐ必要はねえさ」
「せやね。心に耐性がでけへんうちは、精神的に相当辛いから、焦らんと行くこっちゃ。やけど憶えときや、舞子? これを乗り越えんと、戦える学科魔法士とは言われへん。魔獣と戦う者、誰もが持っとくべき最低限の戦士の心得とも言えるモンや。夢を諦めるんが嫌やったら、耐えて魔獣の生き死にに慣れるんやで?」
命彦達の言葉に舞子が目を見開き、しっかりと首を縦に振った。
「……はい。お手数をかけました」
舞子が真剣に答えて、ツルメの骸達を見た。
吐き気はまだあったが、舞子は目を逸らさず、自分達の討った骸を見続けた。
目を放すと、夢が遠ざかる気がしたのである。
「よし、舞子も落ち着いたところで、魔獣達の残留思念が出ねえうちに、素材の回収とこいつらの供養、火葬を行おう。ドリアードの方は火葬だけでいい、素材で取れる分が残ってねえからさ? ツルメの方だけで素材の回収を行う」
背負っていたメイアを瓦礫の上に座らせると、命彦が指示した。
どうにか動ける勇子と空太が、首を縦に振って言う。
「了解や。舞子はそこでメイアとおっとき。結構エグイ状態の骸もある。この距離で見て吐いてるんやから、近付いたら卒倒するで?」
「僕らでもこの時は血の気が引くし、身の毛もよだつくらいだからね? さっさと終わらせるに限るよ。命彦、ツルメの素材ってどこだったっけ?」
「血と蔓だが、血の方は魔力を宿した魔血である必要がある。生きてるうちか、死んですぐに採らねえと意味がねえ。今回は髪っぽく生えてる頭部の蔓だけを採集してくれ、魔法具の材料に使えるから。一番太い蔓、[蔓女の太蔓]が採集の対象だ。蔓には胡瓜みたいにボツボツした棘がある。いつも通り厚手の手袋を付けて、採集作業にかかれよ? 怪我しやすいからさ」
そう言って、命彦は〈余次元の鞄〉から採集手袋と書かれた小袋と、【結晶樹】の時にも出した採集用の短刀を取り出し、ゴツめの手袋を小袋から出して手にはめ、近くに転がっていたツルメの骸に6秒ほど合掌して、髪のように生える蔓達から一番太いモノを選び、採集用の短刀で切り取った。
採集を終えた骸は、その場で火の精霊攻撃魔法《火炎の矢》による火葬を行う。
手早く荼毘に付した命彦は、すぐに次のツルメに移った。
採集作業は1体につき12秒ほどだったが、命彦の場合、採集してる時間よりも、合掌してる時間の方が長い気がした。
舞子とメイアがいるところに命彦達が戻って来ては、採集した[蔓女の太蔓]を数本ずつ置いて行く。
2人のいる場所を素材の集積場にしたのだろう。10分ほどで採集作業は終わった。
「回収でけたのは60本前後か。100体以上倒した筈やから、もうちょい採れると思ってたけど……」
「火の攻撃魔法で倒したツルメは全部燃えちゃったし、他の範囲系魔法弾で倒した個体も、採集対象の蔓が千切れて素材価値を失ってる。どっかのバカが頭部を丸ごと吹き飛ばした個体も結構あったし。このくらい採れただけでも上等だと思うよ、ねえ命彦?」
空太が勇子をチラ見しつつ命彦に言うと、命彦も小さく首を振った。
「ああ。目に付く範囲のツルメ達は全部火葬したし、引き上げ時のようだ。ドリアードの火葬は俺が行うから、お前らでメイアの壊れた〈シロン〉を回収して来い」
命彦がサツマイモの時と同じように、〈出納の親子結晶〉を使って採集した[蔓女の太蔓]を回収し、煤けた4体の動ける〈シロン〉をメイアの周囲に配置して、勇子達に指示した。
「はいよー。ほら、空太行くで!」
「勇子、分かってる? 僕が魔力を消費し過ぎて、今フラフラだってこと?」
「知るかボケ! ただ、話せて立って歩ける時点で、歩けんメイアより軽傷っちゅうことは分かるで?」
「いやそれは結界魔法内で座ってて、多少魔力が回復したからであって」
「ええからさっさと来いや!」
勇子に引きずられて行く空太を見て、舞子が慌てて言う。
「あ、勇子さん! 私もお手伝いします!」
「んー……舞子はメイアの傍におっとき? 魔獣はもうおらんと思うけど、〈シロン〉と一緒にメイアを守ったってや。そうすれば、ウチらが安心できる」
机のように平らである瓦礫に腰かけ、傍にいる〈シロン〉にもたれて、しんどそうに苦笑するメイア。
そのメイアを見てから、舞子がコクリと首を縦に振った。
「……はい」
その勇子の横では、引きずられた空太が疲労の濃い顔で皮肉を言う。
「僕も疲れてるんだけど?」
「知ったことか。あんた男やろ、シャンとしいや」
モメる空太と勇子。見かねたメイアが空太に語る。
「ごめん空太、あの子達を回収して来て、お願いよ」
〈シロン〉にもたれたメイアが懇願するように言うと、空太がガックリと肩を落とした。
「……分かったよ、回収して来るから、メイアは休んでてくれ」
勇子に引っ掴まれて、空太は引きずられるように歩いて行った。
2人を見送り、命彦もメイアに口を開く。
「ドリアードを火葬したらすぐに戻る。探査魔法じゃ、ここらにもう魔獣の反応は全くねえけど、〈シロン〉と舞子に一応警戒させとけ。舞子、メイアを頼むぞ?」
「はい!」
机のように平らである瓦礫の上に座ったメイアと、その横に立つ舞子にそう言って、少し離れたドリアードのところへ命彦は歩き出した。
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俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
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