学科魔法士の迷宮冒険記(最終版)

九語 夢彦

文字の大きさ
133 / 137
終章 決戦

終章-22:死闘の時、義勇魔法士 対 絶望の魔獣

しおりを挟む
 《乱死の叫び》の薄暗い魔法力場の効力に、多重結界魔法で必死に耐えていた梢達。
 幾重にも展開した魔法防壁の上からでも、死の呪詛の効力を受けて全身から力が抜けて行き、膝を屈していた梢達の身体に、ゆっくりと活力が戻り始める。
「力が……戻って来てる?」
「確かに。あと、聞き覚えがある歌も聞こえるね?」
「舞子が好きやった【精霊歌姫】の歌やで!」
 自分達の身体を重くしていた《乱死の叫び》の効力が明らかに弱まり、温かい魔法力場に包まれたことを感じた梢達。その梢達にミツバが言う。
「ええ。どうやら命彦さんが企てた、【精霊本舗】の起死回生の策が成功したようです」
「歌が聞こえて、舞子の魔力を魔法力場から結構ビンビン感じられるっちゅうことは、まさか!」
「そのまさかでしょうね?」
「ウチの新人小隊員、思った以上に有望だったかもよ?」
 梢と勇子、空太が笑い合い、戦意を高揚させて立ち上がる。
「さあ、舞子達の援護があるうちに、決着を付けましょう! 動ける魔法士は攻撃を再開して!」
 梢の指示が響き、結界魔法から付与魔法を纏った勇子が飛び出した。梢と空太も攻撃魔法で援護する。
 背後の三葉市から戦場へと拡散する温かい融合魔法力場は、ファントムロードの発する死の魔法力場を押し戻し、義勇魔法士達に力を与えるが、結界魔法の上からとはいえ、《乱死の叫び》の呪詛を少しの間浴び続けていた義勇魔法士達は非常に弱っており、融合魔法力場の援護があってもすぐに動ける魔法士は限られていた。
 実際、梢の指示で即座に飛び出した前衛の戦闘型魔法士は、勇子を入れて僅か4人である。
 【ヴァルキリー】小隊の、〔騎士〕の学科魔法士である角持ち少女と、〔闘士〕の学科魔法士である双子の少女達が前衛に立っていた。
「とうりゃああぁぁーっ!」
 〈双炎の魔甲拳:フレイムフィスト〉と火の精霊付与魔法の相乗効果で燃え上がった右拳で、〔闘士〕学科の固有魔法《フレア・ラッシュ》をファントムロードに叩き付ける勇子。
 数重にも展開された精霊結界魔法の、幾つかを叩き割ったものの、残った魔法防壁に勇子の魔法攻撃は受け止められた。
 その勇子に追撃して、双子の少女達も同じく〔闘士〕学科の固有魔法である《エアロ・レイド》を叩き込む。
「「はあぁぁーっ!」」
 それでも多重魔法防壁を突破することはできず、ファントムロードが勇子達へ、反撃である漆黒の追尾系魔法弾を多数放った。避ける勇子達に際どく迫る追尾系魔法弾を、角持ち少女が間一髪で結界魔法を具現化し、受け止める。
 4人で固まっていた勇子達へ、再度攻撃魔法を放とうとするファントムロードに、後衛の魔法士達による攻撃魔法が降りかかった。
 梢や空太の他に、【ヴァルキリ―】小隊の眼鏡少女の魔力も感じて、勇子が煽るように口を開く。
「へえ、あんたらも動けたんかい? 舞子らの援護を受けても、もう戦える力があるんは、ウチらだけかと思ってたわ」
「……認めるのは腹立たしいが、歌咲舞子の援護と共に、貴様のところの小隊長が施した呪詛も役に立った」
「一緒にお嬢様の結界魔法へ退避した他の魔法士達は、歌の援護があっても、まだ立ち上がれていませんでしたからね?」
「私達が歌の援護を受けてすぐ行動し得たのは、恐らく別の呪詛にかかっていたからだと、お嬢様も言ってらっしゃいました。僅かにあった違いが、この差を生んだと」
 不本意ですがと、しかめっ面で少女達が言う。その言葉を聞いて勇子は苦笑した。
 てっきり融合魔法力場の援護が、見下していた舞子によるモノだと気付いて、しかめっ面をしていると思いきや、どうも少女達のしかめっ面の原因は、舞子に助けられたことより、命彦の〈悦従の呪い蟲〉の効力で、自分達が助けられていたことの方らしい。
 会ってからたった数日で、舞子以上に嫌われたと見える命彦。
 命彦の少女達に対する過去の言動を思い返し、ある種当然と思った勇子は、苦笑しつつ言う。
「ほーん、良かったやんけ。ウチらも舞子と命彦のおかげで……命彦の店にある魔法具を借りてたおかげで、無事やったわ。本来は眷霊種魔獣の読心対策で借りた装身具型魔法具やけど、《乱死の叫び》が陰闇の精霊を介した魔法やからか、魔法防御がええ感じで助けてくれよった」
 勇子が、激しい回避行動で〈地礫の迷宮衣〉の上にまろび出た〈陰陽の首飾り〉を、〈地礫の迷宮衣〉の内側に押し込んで言う。
「お互い命彦と舞子に助けられたんや。ここはちっと借りを返さんといかんやろ?」
「それは……同意する」
「舞子さんに借りを作る以上に、あの助平小隊長に借りを作ったままという方が、私的にはおぞましいですわ」
「同感ですね」
 勇子と角持ち少女、双子少女が、ファントムロードの背後の上空で、眷霊種魔獣を相手にまだ戦ってる命彦を視界の端に入れて言う。
 そして、勇子が口を開いた。
「後ろの魔力に気付いとるか? 起き上がれる魔法士達が空太達に合流した。皆で魔力を結集して、魔法攻撃を行うつもりらしいで?」
「ええ。先に仕かけて、崩しますわよ」
「防御は私が担当する。全力で突っ込め! ここで終わらせんと、ホントに都市が終わるぞ!」
「この歌の援護が終わる前に、ケリを付けましょう!」
 勇子達が最後の一勝負とばかりに、魔法力場に魔力を込めて、霊体種魔獣【霊王】に突貫した。

 勇子達の突貫する少し前に、合流して魔法を詠唱していた空太と【ヴァルキリー】小隊の眼鏡少女、そして、動ける少数の義勇魔法士達は、全員の魔力を一つにまとめた精霊融合攻撃魔法で、一気にファントムロードへ総攻撃するつもりであった。
 空太の代わりに結界魔法を展開し、その場の全員を守っていた梢が口を開く。
「1000人の魔法士と戦える高位魔獣を相手に、たった30人程度で戦いを挑むって、普通に無謀よね?」
「はい。しかし、相手が霊体種魔獣であれば、まだ勝算はありますよ、姉さん?」
 通信網が回復したミツバが、魔法機械達に勇子達の援護をさせつつ言うと、梢が苦笑した。
「そうね。霊体種魔獣は魔力で身体を構築しているために、総じて魔法攻撃に弱い。高位魔獣に分類されるファントムロードとて、この種族特有の弱点を持ち合わせてるわ。常に展開している結界魔法の魔法防壁さえ貫通させられれば、ファントムロードに相当の損傷を与えることができる。問題は、幾重にも展開されたこの周囲系魔法防壁を、私達の攻撃だけで突破できるかどうかよ。……私も源伝魔法を使おうかしら?」
 梢の最後の発言を聞いて、ミツバが慌てる。
「いけません! 確かに神樹家の源伝魔法を使えば、あの高位魔獣を倒すこともできるでしょうが、その源伝魔法の制御が、姉さんは怪しいではありませんか! 母さんも、姉さんは源伝魔法の修練が不足していると、暴走の危険性を指摘しておられました。この現状で使うのは危険過ぎます!」
「分かってるわ、ただの冗談よ、冗談。……でも、こういうことが起こると分かっていたら、私も命彦や命絃みたいに、きちんと自分の家系の源伝魔法を修練しとくべきだったわ。過去の自分が悔やまれる」
「悔やんでも仕方ありません。今は、できる最善を尽くしましょう」
 後悔の表情を浮かべる梢にそう答え、魔法機械〈オニヤンマ〉と〈ツチグモ〉の編隊を、ミツバは上下からファントムロードの魔法防壁に突撃させた。
 十重二十重に展開されたファントムロードの精霊結界魔法は、勇子達と魔法機械達によって幾度も攻撃を受けているが、未だ貫通を許さず、攻撃を跳ね返し続けている。
 魔法攻撃に貫かれ、魔法機械が次々に行動不能にされている時。
「「……廻る四象は一連として、万象を作り、万物を無に帰す。轟け《四象精霊砲》!」」
 伝達系の精霊探査魔法で思念伝達網を再構築し、〔精霊使い〕の学科魔法士である空太と眼鏡少女の主導による、義勇魔法士達の魔力を結集した融合魔法攻撃が完成して、放たれた。
「行くとすれば、ここね! ミツバ!」
「お任せを!」
 荷電粒子砲のように空を駆ける一条の融合魔法攻撃を見ると同時に、梢はミツバに空太達を任せて駆け出した。
『勇子! 範囲系魔法弾は残ってる?』
『とっときが一発残っとるで! 今装填したわ!』
『よしっ! おいしいところあげるから、合わせてよ!』
 走りつつ無詠唱で伝達系の精霊探査魔法《旋風の声》を発し、勇子と一瞬で意思疎通した梢は、一際魔力を放出して、呪文を詠唱する。
「地礫の天威、水流の天威、火炎の天威、旋風の天威。精霊の円環、融く合し束ねて神の衣と化し、相乗四象の加護を与えよ。包め《四象融合の纏い》」
 淡い4色の色相環を作って輝く、分厚い融合魔法力場を身に纏い、梢は一気にファントムロードに迫った。
 空太達の融合魔法攻撃を受けて、ファントムロードの展開する魔法防壁がガリガリ削られて行く。
 時間をかけてありったけの魔力と精霊を注ぎ込んだためか、空太と眼鏡少女、義勇魔法士達は座り込んでいたが、その甲斐はあり、《四象精霊砲》はたった一撃で半分近い周囲系魔法防壁を突き破った。
『あとは……任せたよ』
 空太が梢や勇子を見て、思念で短く言う。
 第6位階という、高位の学科魔法士に数えられる者としての意地を見せた、空太と眼鏡少女。
 そして、実力は低くとも自分達にできることをして、戦士の誇りを見せた義勇魔法士達。
 その全員に答えるように、失われた結界魔法が再展開される一瞬の空隙を利用して、梢と勇子達の、たった5人の前衛が、魔法攻撃を合わせる。
「「「《エレメンタル・ランペイジ》!」」」
 融合魔法力場の一撃が3つ、時間差で魔法防壁に叩き込まれ、それによって魔法防壁の3分の2が砕けた。
 そして、〔闘士〕の学科魔法士たる勇子や双子少女達と入れ換わるように、〔武士〕学科を修了していた梢が、自分で作成したお手製の魔法具たる日本刀へ、融合魔法力場を全力で集束させて斬り降ろす。
「《精霊刃・重ね斬り》!」
 集束した融合魔法力場の刃が、魔法防壁をまとめて斬り裂き、あと1枚と迫った。
「今よ!」
 梢が叫ぶと、背後からフレイムフィストの回転式弾倉を回した勇子が、捨て身で突貫した。
 一瞬の連続攻撃に危機感を抱いたファントムロードが、勇子の眼前に集束系魔法弾を具現化する。
「構わず進め!」
 捨て身の勇子は当然回避できず、自ら魔法弾に突っ込むところだったが、突然勇子の前に移動系魔法防壁が2重に具現化された。〔騎士〕の学科魔法士たる角持ち少女の援護防御である。
「せぇりゃあああぁぁーっ!」
 魔法弾にぶつかりつつも、勇子は融合魔法力場で包まれた右拳を残った魔法防壁に叩き付けた。
 ゴガンと衝撃が腕に走り、魔法防壁が砕けると同時に、回転式弾倉内の魔法結晶も砕ける。
 そして、魔法防壁の内側に突如として生じた火と風の範囲系融合魔法弾が、ファントムロードを呑み込んだ。
「とっときの魔法結晶、《風火の融合槌》を封入したモンや! 高かったんやぞっ!」
「オアアアアーッ!」
 勇子がニヤリと笑って叫ぶと、ファントムロードは自らの具現化した魔法防壁の内側で融合魔法弾に蹂躙され、消え去った。
 梢達がその場に座り込む。気付くと舞子達の歌も止んでいた。
「やっと勝ったわ」
「ホンマやで」
 梢と勇子が笑い合った時だった。ドゴンッと【迷宮外壁】が砕けた。
「「……っ!」」
 驚いて立ち上がった2人が見たのは、【迷宮外壁】にめり込む命彦とメイアの姿であった。 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。 …しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた! 「元気に育ってねぇクロウ」 (…クロウ…ってまさか!?) そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム 「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが 「クロウ•チューリア」だ ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う 運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる "バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う 「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と! その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ 剣ぺろと言う「バグ技」は "剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ この物語は 剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語 (自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!) しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

処理中です...