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妖怪名:忌避狐(きひきつね)
しおりを挟むこの世には存在しない異界の神社に住むとされる白い狐。
時折この神社に迷い込む人が出るのだという。
忌避狐は神社に迷い込んだ人の前に姿を現すと、睨みつけ、その人の本性を探る。
忌避狐に睨まれた人は、自分の内面を隠すことができなくなり、過去にした後悔や悪事を全てさらけ出してしまう。
忌避狐は人が泣きながら自分過ちを語るのをただ黙って聞いているんだという。
そしてひとしきり話し終わった頃に忌避狐はその人に対して一言だけ伝える。
『帰れ』と言われた人は気がつくと現実世界の元いた場所に戻っていて、忌避狐の事も神社のことも日が経つ内に忘れるようになってしまう。
『残れ』と言われた人は神社から帰ることはできず、しばらくは神社とあたりの森をうろつくことになるんだという。
しかし最後には帰らせてもらえて、他の人と同じように段々と忌避狐と神社の事を忘れていくんだという。
何を基準に『帰れ』と言われるのか『残れ』と言われるのかはわからない。
忌避狐に出会い帰らされたある男が、この事を忘れないために日記に記していたのだという。
日に日に薄れていく記憶を不審に思い、毎日記録して忘れないようにしていたのだが、ある日突然精神を壊してしまった。
男は最終的に書いていた日記帳を破いて口に入れ飲み込んでしまった。
その時の紙が喉につまり男は死んでしまった。
男が死んだ後に喉に詰まった異物の除去が行われたのだが、その時出てきたものは日記の紙ではなく、真っ黒でどろどろに溶けた大きな虫だっという。
その虫からは大量の人間の髪の毛らしきものが生えていて、潰されて死ぬまでウネウネと動き続けていた。
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