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第12話 世界が違うので復讐のやり方も変えましょう
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カオリにアドバイスを受けながらメイクを落としてから、服を脱いで洗濯機という箱に入れました。
水道の作りはあちらの世界とさほど違いがありませんが、洗濯は手で洗わず自動で行ってくれるようです。
本当に何でも自動でやってくれて便利ですが、これだとメイドは一体何をするのでしょうか。
と考えると、知識がこの世界には基本的にメイドはいないのだと教えてくれます。
メイド……。
そして、アーシャ……。
カオリが敵だと言い放ったのを覚えています。
幼いころから本当に仲良く育って、なんでも話していたというのに、全てその情報は流されていたという訳ですか。
全て裏切る前提の好意だったわけですか。
絶対に許せません。
私はアーシャに心を許していたつもりだったのに。
しかし、気になることがあります。
アーシャはアプサロスのスパイだと言っていました。
フローリアはサイゼリスの王女。ということは、アーシャをスパイとして送り込んだりは出来ないはず。
一体どういうことなのでしょうか。
(カオリ、セントフィールド家が狙われてると言いましたよね? アプサロスとサイゼリスはどのように絡んでいるのですか?)
《うん。えっと……リナージュは知らないだろうけど、その二つの国は同盟を結んでいるんだよ》
(同盟……ですか。なるほど。確かに初めて聞いたことです)
《リナージュの国では上層部の人しか知らない話だから。ゲーム終盤で出てきたからおざなりにつけた設定かもしれないのだけど》
(そうですか……。設定というのはよく分かりませんが、私も自分が出ているゲームというものをやってみたいものです)
《あ、うん、パソコンにはいってるからできるよ。とりあえずお風呂入ってからね。そんな格好だと寒いでしょ?》
なんとなく服を全て脱ぐのに抵抗があったのと、普段は一人で入ることはなかったのでためらっていました。
カオリの許可がでたのであれば脱いでも構わないでしょう。
正直なところ、大きな胸に興味がありますし。
《ちょ、ちょっと待って! 見ちゃだめー!》
大きな鏡に姿を映してみると、カオリはかなり良いスタイルをしているようです。
出るとこは出てて引っ込むところは引っ込んでいる。肌が小麦のような色をしているになんとなく違和感を覚えますが。
(ふふ。カオリは魅力的な身体をしていますね。この胸なんてすごく羨ましいです)
《さ、触んないで! 恥ずかしいでしょ! 私もリナージュの体に移ったら触っちゃうよ!》
(それは困ります。じゃあ、そろそろ寒いのでお風呂に入らせてもらいますね)
《もうー。ほんとに結構性格悪いのかなぁ……》
(だからそう言ってるじゃないですか。っと……お湯が入っていませんね)
どうやらお風呂は自動でなく、自分で入れないといけなかったようです。
一体どうするのでしょうか?と思っていると、シャワーというもので体を洗うのだと知識が教えてくれました。
コックをひねるだけで温かいお湯が出てくるなんて不思議です。
(なんだか驚いてばかりです)
《あはは。そうかもね? 私もそっち行ったときは驚いたけどね。魔法もびっくりしたし……って、今は魔法は使えないんだよね?》
(魔法は試してみましたけど無理ですね。魔力が体を流れていません)
《そっかそっか。ま、こっちの世界で魔法なんて使っちゃったら、研究所に連れていかれそうだからいいけどさ》
(研究所……ですか……。魔法があるのが当たり前だったので、なんだか複雑な気分です)
《リナージュの世界に洗濯機があったら研究するでしょ? それと同じだよ》
(なるほど……分かりやすいですね)
せっけんも一種類ではなく何種類にも分かれていて、体を洗うのや髪の毛を洗うのに別のものを利用する。
容器から出てきた薄いオレンジ色の液体が、泡立てると白くなるというのも興味深いところです。
これなら最初から白色でもいいとおもうのですが……。
見た目が綺麗だから、ということでしょうか。
シャワーから勢いよく出てくるお湯も肌を刺激して気持ちがよく、一人で生活すると考えるのなら、あちらより断然こちらの世界の方がいい。
お風呂を出て体を拭きます。自分で体を洗ったり拭いたりするのなんて……記憶にありませんが、知識でやり方は分かるので問題はないです。
レースで黒のネグリジェという服に体を包み、部屋へと足早に戻ります。
カオリが先ほど言っていたパソコンというものに凄く興味が沸いていて、早く自分の姿を見てみたいのです。
(ええっと、そこの四角いケースみたいなのを開いて、右上のボタンを押して……)
カオリの説明されるがままパソコンという物に触れてみました。
パーソナルコンピューターを略してパソコンというようです。
カオリの言うとおりにすると、黒い画面というところに突然色とりどりの光があらわれ大きな音が鳴りました。
「びっくりしましたよ……。これがパソコンですか……。仕組みは……カオリもよく分かってないのですね」
《あ、うん。そういうものだっていう認識かな。機械の事は専門家じゃないとよく分からないかも》
(よく分からないものを扱っているんですね)
《こういっちゃなんだけど、この世界は複雑すぎるから。全ての事を知るのは不可能に近いんだよ》
(そうかもしれませんね。人間というのは凄い生き物なんですね。私たちの世界もいずれこうなっていくのでしょうか……)
《どうだろう? 魔法が便利だと魔法に頼っちゃうからってのがあるんじゃない? こっちは人間個人の力は非常に小さいから》
(確かに魔法があると炎を出すための工夫というものを行いません。カオリがやって見せてくれたのは、ガスというものの火をイメージしたんですよね?)
《あー、あの時ね。そうそう。そうだよ。今はリナージュもこの世界の知識を得ちゃったから、魔法の力を開放したら大変なことになるんじゃない?》
(それです。この先どうなるか分かりませんが、もしあちらの世界に戻ったなら、カオリには魔法を思う存分に使って欲しいと思っています)
《え……!?》
(私の代わりに復讐してくれるのでしょう? この世界の知識と私の魔法、それを利用してください)
《あ、うん。そうしようとは思っていたけど……。私リナージュの力が分かっちゃったから、思う存分なんて多分大変なことになるよ?》
(構いませんよ。私ももし自分の体に戻ったら、今なら以前とはまるで別のことができるというのが分かってます。
カオリの復讐が10倍で返すんです。なら私の復讐も10倍で返していただけるのが筋というものじゃないですか?)
《あはははは。分かった、リナージュが良いって言うなら。私はイメージトレーニングを欠かさないようにするよ》
(ええ、それでお願いします)
《魔法を思う存分に使えるとか凄く楽しみだよ!》
とカオリと会話をしているうちに、パソコンというものの操作が可能になったようです。
水道の作りはあちらの世界とさほど違いがありませんが、洗濯は手で洗わず自動で行ってくれるようです。
本当に何でも自動でやってくれて便利ですが、これだとメイドは一体何をするのでしょうか。
と考えると、知識がこの世界には基本的にメイドはいないのだと教えてくれます。
メイド……。
そして、アーシャ……。
カオリが敵だと言い放ったのを覚えています。
幼いころから本当に仲良く育って、なんでも話していたというのに、全てその情報は流されていたという訳ですか。
全て裏切る前提の好意だったわけですか。
絶対に許せません。
私はアーシャに心を許していたつもりだったのに。
しかし、気になることがあります。
アーシャはアプサロスのスパイだと言っていました。
フローリアはサイゼリスの王女。ということは、アーシャをスパイとして送り込んだりは出来ないはず。
一体どういうことなのでしょうか。
(カオリ、セントフィールド家が狙われてると言いましたよね? アプサロスとサイゼリスはどのように絡んでいるのですか?)
《うん。えっと……リナージュは知らないだろうけど、その二つの国は同盟を結んでいるんだよ》
(同盟……ですか。なるほど。確かに初めて聞いたことです)
《リナージュの国では上層部の人しか知らない話だから。ゲーム終盤で出てきたからおざなりにつけた設定かもしれないのだけど》
(そうですか……。設定というのはよく分かりませんが、私も自分が出ているゲームというものをやってみたいものです)
《あ、うん、パソコンにはいってるからできるよ。とりあえずお風呂入ってからね。そんな格好だと寒いでしょ?》
なんとなく服を全て脱ぐのに抵抗があったのと、普段は一人で入ることはなかったのでためらっていました。
カオリの許可がでたのであれば脱いでも構わないでしょう。
正直なところ、大きな胸に興味がありますし。
《ちょ、ちょっと待って! 見ちゃだめー!》
大きな鏡に姿を映してみると、カオリはかなり良いスタイルをしているようです。
出るとこは出てて引っ込むところは引っ込んでいる。肌が小麦のような色をしているになんとなく違和感を覚えますが。
(ふふ。カオリは魅力的な身体をしていますね。この胸なんてすごく羨ましいです)
《さ、触んないで! 恥ずかしいでしょ! 私もリナージュの体に移ったら触っちゃうよ!》
(それは困ります。じゃあ、そろそろ寒いのでお風呂に入らせてもらいますね)
《もうー。ほんとに結構性格悪いのかなぁ……》
(だからそう言ってるじゃないですか。っと……お湯が入っていませんね)
どうやらお風呂は自動でなく、自分で入れないといけなかったようです。
一体どうするのでしょうか?と思っていると、シャワーというもので体を洗うのだと知識が教えてくれました。
コックをひねるだけで温かいお湯が出てくるなんて不思議です。
(なんだか驚いてばかりです)
《あはは。そうかもね? 私もそっち行ったときは驚いたけどね。魔法もびっくりしたし……って、今は魔法は使えないんだよね?》
(魔法は試してみましたけど無理ですね。魔力が体を流れていません)
《そっかそっか。ま、こっちの世界で魔法なんて使っちゃったら、研究所に連れていかれそうだからいいけどさ》
(研究所……ですか……。魔法があるのが当たり前だったので、なんだか複雑な気分です)
《リナージュの世界に洗濯機があったら研究するでしょ? それと同じだよ》
(なるほど……分かりやすいですね)
せっけんも一種類ではなく何種類にも分かれていて、体を洗うのや髪の毛を洗うのに別のものを利用する。
容器から出てきた薄いオレンジ色の液体が、泡立てると白くなるというのも興味深いところです。
これなら最初から白色でもいいとおもうのですが……。
見た目が綺麗だから、ということでしょうか。
シャワーから勢いよく出てくるお湯も肌を刺激して気持ちがよく、一人で生活すると考えるのなら、あちらより断然こちらの世界の方がいい。
お風呂を出て体を拭きます。自分で体を洗ったり拭いたりするのなんて……記憶にありませんが、知識でやり方は分かるので問題はないです。
レースで黒のネグリジェという服に体を包み、部屋へと足早に戻ります。
カオリが先ほど言っていたパソコンというものに凄く興味が沸いていて、早く自分の姿を見てみたいのです。
(ええっと、そこの四角いケースみたいなのを開いて、右上のボタンを押して……)
カオリの説明されるがままパソコンという物に触れてみました。
パーソナルコンピューターを略してパソコンというようです。
カオリの言うとおりにすると、黒い画面というところに突然色とりどりの光があらわれ大きな音が鳴りました。
「びっくりしましたよ……。これがパソコンですか……。仕組みは……カオリもよく分かってないのですね」
《あ、うん。そういうものだっていう認識かな。機械の事は専門家じゃないとよく分からないかも》
(よく分からないものを扱っているんですね)
《こういっちゃなんだけど、この世界は複雑すぎるから。全ての事を知るのは不可能に近いんだよ》
(そうかもしれませんね。人間というのは凄い生き物なんですね。私たちの世界もいずれこうなっていくのでしょうか……)
《どうだろう? 魔法が便利だと魔法に頼っちゃうからってのがあるんじゃない? こっちは人間個人の力は非常に小さいから》
(確かに魔法があると炎を出すための工夫というものを行いません。カオリがやって見せてくれたのは、ガスというものの火をイメージしたんですよね?)
《あー、あの時ね。そうそう。そうだよ。今はリナージュもこの世界の知識を得ちゃったから、魔法の力を開放したら大変なことになるんじゃない?》
(それです。この先どうなるか分かりませんが、もしあちらの世界に戻ったなら、カオリには魔法を思う存分に使って欲しいと思っています)
《え……!?》
(私の代わりに復讐してくれるのでしょう? この世界の知識と私の魔法、それを利用してください)
《あ、うん。そうしようとは思っていたけど……。私リナージュの力が分かっちゃったから、思う存分なんて多分大変なことになるよ?》
(構いませんよ。私ももし自分の体に戻ったら、今なら以前とはまるで別のことができるというのが分かってます。
カオリの復讐が10倍で返すんです。なら私の復讐も10倍で返していただけるのが筋というものじゃないですか?)
《あはははは。分かった、リナージュが良いって言うなら。私はイメージトレーニングを欠かさないようにするよ》
(ええ、それでお願いします)
《魔法を思う存分に使えるとか凄く楽しみだよ!》
とカオリと会話をしているうちに、パソコンというものの操作が可能になったようです。
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